歯科用語集
2022年3月16日

根面溝

「根面溝」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

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根面溝とは?

根面溝とは、歯根面に生じる陥凹や縦溝のことで、根面溝の存在によって同部位が不潔になり、自浄性・清掃性が無くなるため、炎症性病変が進行しやすくなります。スケーリング・ルートプレーニング(SRP)の際には、根面溝を含めた歯根形態を正確に把握しておくことが重要です。フルーティング、グルーブとも呼ばれます。
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根面溝の特徴

根面溝は、歯根の形態の中でも重要な特徴の一つであり、表面積を増加させ、回転力に対する抵抗形態としての役割を果たしています。

根面溝の好発部位

根面溝の好発部位は、上顎小臼歯近心面と下顎側切歯遠心面で、上顎前歯(側切歯)の口蓋側、上顎小臼歯遠心面にも多く観察されます。

根面溝の注意点

根面溝は、口腔内に露出した場合歯ブラシなど一般的な清掃器具では届かず、清掃不良になりやすく、根面溝に沿って付着の喪失(=歯周ポケットの形成)がしばしば起こり得ます。プラークリテンションファクターのうち歯の形態異常によるものに分類されます。
また根面溝は、好発部位以外にも発生する頻度が高いため、治療前や検査時には部位にかかわらず根面溝の存在有無を確認する必要があります。治癒の予後や再発率にも関係してくるため、歯周基本治療・SRP(スケーリングルートプレーニング)の際には歯根形態の把握が重要になります。限局的な垂直性骨吸収や深いポケット、治療の効果が得られにくい場合は根面溝のような歯根の形態異常が疑われます。

根面溝の対処法

根面溝の有無を確認するためには、プローブ(歯周ポケット探針)を垂直方向に挿入するだけではなく、斜めや水平に挿入して動かし、プローブの先端を根面から離さずプロービングを行います。プローブの先端の感覚でくぼみ・凹凸の状況を把握することで根面溝の有無、位置が認識が可能です。

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