自費診療のニーズが高まる一方で、治療途中の中断や、治療内容・仕上がりへの不満を理由とする返金請求に悩む歯科医院も少なくありません。
インプラント、審美補綴、全顎補綴、矯正治療、アライナー矯正など、高額・長期・多工程の治療では、家族の反対、他院意見、費用不安、通院負担、期待値のずれを契機に、返金トラブルが生じやすくなります。
しかし、同じ「返金してください」という申出でも、契約直後、治療途中、個別処置直前、治療後のどの段階で生じたかによって、医院側が確認すべき事項や精算の考え方は異なります。
本セミナーでは、自費診療の返金トラブルをテーマに、日常診療での実務的なポイントを歯科医師/弁護士の藤田 貴彦先生に解説いただきます。
自費診療における返金トラブルについて、治療内容、撤回時点、履行段階、説明・記録、精算という実務上の視点から整理します。
患者から治療撤回や返金の申出があった際の初動対応、見積書・同意書・診療録・技工指示書・発注記録などの残し方、治療後の「見た目が気に入らない」「咬みにくい」といった申出への対応も解説します。
また、一律の不返還条項に頼ることのリスクと、履行状況に応じて精算するキャンセルポリシーの考え方について、近時の裁判例も踏まえて説明します。補綴物完成後やアライナー発注後など、医院側の準備が進んだ段階で撤回された場合に、どのような記録が重要になるかも取り上げます。
返金トラブルを、場当たり的な返金や感情的な対立に発展させず、日常診療の中で予防・対応するための実務的なポイントを学ぶ講義です。
こんな方におすすめ
👉 インプラント、審美補綴、矯正などの自由診療において、治療中断や返金請求への対応に不安がある
👉 キャンセルポリシーや返金ルールを見直し、「一切返金しない」ではない実務的な精算基準を整えたい
👉 見積書・同意書・診療録等の管理や、スタッフを含めた返金請求時の初動対応を院内で整備したい
講義目次
自費診療で返金トラブルが起きやすい治療類型と、患者・医院間の認識のずれ
契約直後・治療途中・個別処置直前・治療後の返金請求をどう整理するか
キャンセルポリシーと精算ルールの考え方
「やめたい」「返金してほしい」と言われたときの初動対応と記録管理
裁判例から学ぶ返金トラブルの実務ライン
講師
2005(平成17)年岡山大学歯学部歯学科卒業。同年、歯科医師国家試験に合格。歯科医師として臨床に携わった経歴を持ち、その後司法試験に合格。2015(平成27)年に弁護士登録(愛媛弁護士会)を経て、2016(平成28)年に橋爪・藤田法律事務所を開設した。医療法務および歯科領域の法律問題・リスクマネジメントを強みとし、愛媛県歯科医師会顧問弁護士や地域歯科医師会等での講演活動を務めるなど、医療・歯科現場の実務に即した法務サポートを積極的に展開している。交通事故・損害賠償領域における医療・歯科専門書籍の編著・執筆実績も有する。