根管治療は「無痛で進むはず」と患者に誤解されやすく、実際には“原因不明のズキッ”に悩む臨床医も少なくありません。
このセミナーでは「ファイリング痛の原因と対応」をテーマに、根管治療中に生じる疼痛のうち、とくに見落とされやすい「ファイリング痛」を中心に、痛みの生理学的背景から、術者が把握すべき診査項目、処置中の痛みと術後痛の鑑別、そして麻酔の使いどころまでを南光台歯科医院院長の須藤享先生に解説していただきます。
根尖部の限局痛だけでなく、形成時の不快感、洗浄時の“押し込み痛”、壊死歯特有の痛み、根尖性歯周炎が潜むケースなど、日常臨床で遭遇する「なぜ痛むのか」をパターンで学び、即時に対応できる判断基準を提供していただきます。
また、痛みの予防につながる器具操作、安全なファイリングストローク、圧を逃がす洗浄手技のノウハウも紹介。
痛みがある状態で治療を進めるべきか、それとも中断すべきか――迷いがちな場面での意思決定を明確にする実践的なセミナーです。
こんな方におすすめ
👉 ファイリング痛の対処法と予防が知りたい
👉 根管治療時の痛みの原因が知りたい
👉 歯内療法における痛みへの対応力を身に付けたい
講義目次
根管治療中の痛みの分類
ファイリング痛の原因
根尖部の診査・画像検査・痛みの鑑別
痛みがある状態で治療を続行すべきかの判断基準
臨床ですぐ使える“痛み予防プロトコル”
講師
医療法人くすのき 南光台歯科医院 院長。東北大学 非常勤講師。横浜国立大学工学部卒業後、同大学大学院 工学研究科修了、石川島播磨重工業株式会社(現IHI)に入社し橋梁設計に携わる。IHI退職、東京医科歯科大学 歯学部 編入学、卒業後、同大学 歯髄生物学分野 専攻生修了後、現職。東北大学大学院歯学研究科 歯科保存学分野 修了。日本歯内療法学会 平成27年度優秀論文賞受賞「電気的根管長測定における根管形成の影響」。