抜歯は日常臨床で頻繁に行われる基本的処置ですが、「抜くだけ」で終わってしまっていませんか?
抜歯に至るまでの背景が必ず存在し、歯周疾患を原因とする場合などでは掻破が欠かせない技術となります。
しかし、抜歯技術やその後の補綴にばかり目がいってしまい、治癒が進まない、疼痛が続く、排膿を繰り返す――そんな「抜歯後治癒不全」に直面した経験のある先生も多いのではないでしょうか。
このセミナーでは「抜歯後再掻爬」をテーマに、再掻爬が必要となる背景を踏まえ、治癒不全の原因やリスク因子(全身疾患、薬剤性、局所因子など)を整理したうえで、術前準備・術中の工夫・術後管理までを体系的に兵庫医科大学医学部歯科口腔外科学講座主任教授の岸本裕充先生に解説していただきます。
さらに、骨粗しょう症患者やBis製剤服用中のケース、糖尿病や喫煙歴のある患者など、トラブルを起こしやすい症例への対応法も紹介していただき。
再掻爬を防ぎ、確実な治癒へと導く臨床的知見を症例とともに学びましょう。
こんな方におすすめ
👉 掻爬の重要性と手技のポイントが知りたい
👉 抜歯後治癒不全の対応法を身に付けたい
👉 口腔外科処置に自信を持ちたい
講義目次
抜歯後治癒不全のメカニズムと分類
再掻爬が必要になる典型パターンと原因
術前に確認すべき全身的リスク因子
局所的リスク(感染、残根、創面処理)
骨粗しょう症患者・BP製剤服用中の対応
術後管理と患者説明のポイント
兵庫医科大学医学部歯科口腔外科学講座主任教授、兵庫医科大学病院歯科口腔外科診療部長。大阪大学歯学部卒業後、兵庫医科大学病院臨床研修医(歯科口腔外科)、兵庫医科大学歯科口腔外科学講座助手、米国インディアナ大学医学部外科ポスドクを経て現職。著書に「口腔外科学 第4版(担当:歯性感染症の臨床分類)」「口腔外科入院患者におけるMRSA院内感染対策の検討」など。日本口腔外科学会専門医・指導医、院内感染予防対策認定医(ICD)、日本口腔感染症学会認定医。