てんかん患者の歯科診療で知っておくべきこと

てんかん患者の歯科診療で知っておくべきこと

文・構成:河崎万鈴 | 投稿日: 2019年11月06日

てんかんの背景

てんかんは慢性の脳疾患で、大脳ニューロンの過剰な放電が起こることで「てんかん発作」と言われる反復性の発作を起こす。

てんかんは突発性に起こり、血管、先天性、外傷、腫瘍などの疾患が多様な原因をもっている。持続時間はだいたい1〜2分で有病率は1000人あたり3〜7人である。

歯科診療時に気をつけるべき点は?

十分な問診と情報収集
最近発作があったかどうか、痛みや注射で発作が誘発されるかどうか、服用薬は処方どおり飲めているかどうかを患者と主治医に確認することが大事である。

特に、もし発作が頻発的に最近起こっていれば、服薬が処方どおり行われていなことが考えられる。

したがって患者に確認するだけでなく主治医と連携することが必要となってくる。

投薬について
【患者がカルバマゼピンを服用していたら】
マクロライド系抗菌剤は血中濃度を急激に上げるため、中毒症状をおこす可能性がある。

【患者がバルプロ酸ナトリウムを服用していたら】
カルバペネム系抗菌剤を処方するとてんかん発作を再び起こす可能性がある。

【ニューキノロン系の抗菌剤とNSAIDsの併用】
ニューキノロン系の抗菌剤がNSAIDsによってGABA受容体結合阻害作用が増されるため、痙攣を起こすことがある。

もしてんかん発作が出たら?_

痙攣が起きた場合、気道確保の姿勢を患者に取らせ、あわてずに発作がおさまるのを待つ。

この際、痙攣の始まり方や変化、眼位や意識を注意深く確認することが大事となる。

もし発作が悪化していく場合、救急を手配し、発作がおさまった場合、主治医に必ず連絡する。

まとめ

てんかんは歯科医にも患者自身にも予期せず起こりうる極めて注意深く気をつけなければいけないことがある慢性疾患だ。

事前の患者と主治医からの情報収集薬の併用についての確認、てんかん発作が実際に起きた場合の歯科医師の行動がてんかん患者にとって非常に重要となる。

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参考文献

『病気をもった患者の歯科治療ー医科から歯科へのアドバイスー 改定第4版』,長崎県保険医協会,2017.
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