近年、小児のう蝕は減少傾向にあり、歯科受診の理由として歯列・咬合に関わる相談が増えています。歯列の不調和や口腔機能の発達不全もしばしば見受けられるようになりました。
咬合誘導は小児歯科と矯正歯科の間とも言える領域で、成長に合わせ適切な対応が求められます。そして早期に咬合誘導を行なったからといって、正常な永久歯咬合が保証できるわけではありません。
小児の成長はそれぞれで、判断が難しく対応に悩むことも多いはずです。だからこそ咬合誘導を行うにあたってはその限界と対応について正しい知識が不可欠でしょう。
このセミナーは、乳歯列期から混合歯列期・第二大臼歯の萌出期までを中心に、咬合誘導の基本知識と「いつ始めたら良いのか」「どんな症例で処置すべきなのか」「何を用いたら良いのか」といった日常臨床における悩みに応える、実践で使える知識と技術を学ぶ90分となっています。
こんな方におすすめ
👉 咬合誘導の正しい知識を身につけたい
👉 拡大床の基本と臨床手技について学びたい
👉 小児歯科に力を入れている
講義目次
咬合誘導とは?
知っておくべき基本知識
矯正歯科との境界線
診断・分析法について
装置の選択:何を使えばいいのか?
保隙・アダムスクラスプ
緩徐拡大床装置について
目指すべきゴール
患者指導:コンプライアンスを保つために
保護者への説明と教育
日本大学歯学部 小児歯科学講座 教授。北海道大学歯学部を卒業後,同大学大学院歯学研究科を修了。北海道大学歯学部附属病院 小児歯科 講師、北海道大学病院 高次口腔医療センター 障害者歯科治療部門 助教授などを経て現職。日本小児歯科学会 理事、日本障害者歯科学会 代議員を務める。著書に『子どもの歯科訪問診療実践ガイド 』、『小児歯科学 第5版』、『スペシャルニーズデンティストリー障害者歯科 第2版 』等多数。