補綴治療は「イノベーションのジレンマ」に陥っている?

松岡 周吾
2020年11月21日
日常診療でも頻度の高い補綴処置。日本の保険制度においては、歯科材料差額徴収を容認するという保険局長通知を根拠に、実質的な混合診療が行われている。

「自費の方が良い物なのはわかるけど、保険で良いや」。歯科医師なら、患者さんから一度は聞いたことがある台詞かもしれない。本記事では、クレイトン・クリステンセンが提唱した「イノベーションのジレンマ」理論を手がかりに、この患者行動の原因について考えていこう。

歯科医療費のうち補綴が約半分を占める

厚生労働省によれば、現在の国民医療費は43兆円で増加傾向にある。うち歯科医療費は2.9兆円と全体の6.7%を占めている。

歯科医療費のうち、およそ半分を占めるのが「歯冠修復及び欠損補綴」だ。下図が診療行為別にみた点数の構成割合だが、歯冠修復及び欠損補綴が全体の約半分を占めているのがわかる。



また、歯科医院に通院する患者の平均年齢は年々上がっており、現在では3人に1人が65歳以上の高齢者である。歯科医療費に占める補綴の割合は年々減ってはいるものの、まだまだ歯科医療費に対する割合は大きい。



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世界的に見ると「保険補綴」は珍しい?

義歯をはじめとした欠損補綴は、疾患の治癒を目的とした治療ではなく、歯の喪失による機能の補完・回復を目的としている。諸外国の公的歯科医療制度では、補綴処置を給付の対象としていない国が多い。ドイツが日本と同様に欠損補綴に対して公的医療保険を給付してきたが、それもこの10年で給付率を段階的に引き下げている。

1922年の健康保険法成立時には、財政安定のため補綴処置は政府管掌保険の対象には含めない、という方針が示されていた。しかし当時の日本聨合歯科医会が「補綴処置を含めるべき」という意見書が提出され、1927年に給付の対象となっている。

諸外国では、補綴を給付の対象としない代わりに、定期検診や予防処置を手厚くすることで小児のう蝕予防を実現してきたという動きがある。補綴を給付の対象とするかどうかについての是非を論じるのは本記事の目的ではないため割愛するものの、これは意見が分かれそうである。

イノベーションのジレンマ

本題に移ろう。現行の歯科医療制度は「イノベーションのジレンマ」に陥っているのではないか、という仮説である。

イノベーションのジレンマとは、下図を使って説明可能である。


1
優良企業は、顧客のニーズに応えて従来製品の改良を進め、ニーズのないアイデアを切り捨てる。イノベーションには、従来製品の改良を進める「持続的イノベーション」と、従来製品の価値を破壊して全く新しい価値を生み出す「破壊的イノベーション」がある。優良企業は、持続的イノベーションのプロセスで自社の事業を成り立たせているため、破壊的イノベーションを軽視する。
2
優良企業の持続的イノベーションの成果は、ある段階で顧客のニーズを超えてしまう。そして、それ以降、顧客は、そうした成果以外の側面に目を向け始め、破壊的イノベーションの存在が無視できない力を持つようになる。
3
他社の破壊的イノベーションの価値が市場で広く認められる。その結果、優良企業の提供してきた従来製品の価値は毀損してしまい、優良企業は自社の地位を失ってしまう。
- Wikipedia『イノベーションのジレンマ

イノベーションのジレンマをわかりやすく説明するためによく用いられる例として、電気ポットがある。十数年前まで、例えばタイガー魔法瓶の電気ポットが市場を席巻していた。最初はお湯を沸かせるだけの製品だったものの、保温機能の強化やタイマー・温度設定、省電力などの機能が追加され、顧客に付加価値をもたらしていった。これが企業努力という名の「持続的イノベーション」である。

しかし、持続的イノベーションによって高機能化・高付加価値化した電気ポットは、価格が2〜3万円以上する製品になってしまった。そこで出てきたのが「ティファール」である。ティファールは、電気ポットの高価格化に目をつけ、「瞬間的にお湯を沸かせる」というたった1つの価値提供で、数千円の価格で製品を世に出した。

顧客は持続的イノベーションによって喜んでいるように見えるが、本質的には「瞬間的にお湯が沸かせる」ことが価値であったため、タイガー魔法瓶の顧客は、ティファールへと流れた。今ではもはや、魔法瓶タイプの電気ポットを見かけることは少なくなった。これが「破壊的イノベーション」である。タイガー魔法瓶はイノベーションのジレンマに陥っており、その結果としてティファールに市場を奪われてしまったのだ。

歯科医療でもイノベーションが起きている?

同じことが、補綴処置に関しても言えるのではないか。患者から見た補綴処置は、マクロ的に見ると、イノベーションのジレンマに陥っている可能性がある。



歯科医療の水準は自費補綴・保険補綴ともに発展を続けている。つまり、持続的イノベーションを続けている。患者さんに質の高い歯科医療を提供できるということであるから、素晴らしいことだ。

しかし上図で示したように、自費補綴だけでなく、保険補綴が患者が求める水準を超えるタイミングがある。恐らくそのタイミングは既に訪れているはずだ。

イノベーションのジレンマを手がかりに考えるならば、歯科医師の提供する治療水準の発展のペースが患者が求める治療水準のペースを上回ると、患者の選択基準は利便性や価格へと変容していく。

このことから、「自費補綴を入れても保険補綴を入れても満足度はそこまで変わらないし、保険で良いや」という患者行動がマクロ的に見ると起きている、と考えることができるのではないだろうか。

まとめ

実質的な混合診療が行われている補綴処置という分野では、イノベーションのジレンマに陥りやすい要因が揃っている。

本記事の解説は、あくまでマクロ的に見ると陥っている可能性があるということであり、だからと言って補綴を保険給付から外そう、などという議論にはすぐにはならないし、慎重になるべきだろう。

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参考文献

1
『平成29年度 国民医療費の概況』厚生労働省, 2019.
2
『平成24年社会医療診療行為別調査の概況』厚生労働省, 2012.
3
『歯科医療(その1)』中医協, 2017.
4
『イノベーションのジレンマ 増補改訂版』クレイトン・クリステンセン, 翔泳社, 2001.
著者/監修者
松岡 周吾
歯科医師

ワンディー株式会社代表取締役/歯科医師。1992年、千葉県生まれ。鶴見大学歯学部在学中から個人でアプリ開発を行う。歯科医師国家試験の対策アプリを開発し、新卒歯科医師の約8割が利用するまで成長させる。2016年に歯科医師免許を取得。東京歯科大学大学院博士課程に進学後は、医事・衛生法規や歯科医療管理、社会保障制度など歯科保健医療が抱える種々の問題について専攻。同大学院中退後の2017年にワンディー株式会社を創業。

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