アライナー矯正は、審美性と快適性を両立しながら、デジタル技術の進化によってその精度と適応範囲を大きく拡大してきました。
しかし一方で、歯の三次元的なコントロールの難しさや治療の予測性など、アライナー特有の課題も明らかになってきています。
これらの課題を克服するためには、さまざまなアプライアンスや補助装置を適切に併用することが有効です。
さらに近年では、アライナー自体の素材特性や厚み、形状を工夫することで、新たな治療可能性が広がりつつあります。
本セッションでは、アライナー治療の現状と課題を整理し、それらを解決するための多様なアプローチを紹介するとともに、次世代アライナーがもたらす新しい展開について考察したいと思います。
講師
日本大学歯学部卒業。昭和大学歯学部で研修医を務めたのち、同大学矯正学教室に入局。著書・講演に「第54回インハウスアライナーってどうなの?with間所睦先生」「3Dプリンティング技術で拡がる新しい矯正臨床とその留意点」など多数。