エピペンってどこに打つんだっけ? いざという時に役立つエピペンまとめ

エピペンってどこに打つんだっけ? いざという時に役立つエピペンまとめ

1D編集部
2023年9月8日
来る9月9日は救急の日である。1982年に厚生労働省によって定められた列記とした記念日だ。

この日をただの語呂遊びとして終えるのではなく、救急についての理解を深める機会にしてはいかがだろうか?

いざというときは、明日おとずれるかもしれない。この記事で、あやふやな救急に関する知識を再確認しよう。

エ ピ ペ ン

エピペンは食物アレルギー持ちにとっては身近な存在だ。

しかし、アレルギーを持っていなければ使い方を知らない人、ましてや実物を見たことがない人も大変多いことだろう。

今回はそうしたエピペンについてしくみから使い方まで説明する。

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    エピペンとは

    エピペンは、緊急性の高いアレルギー反応(アナフィラキシー)が現れたときに使用する。例えば激しい嘔吐や腹痛、咳き込み、意識のもうろうといったものだ(詳しくは「エピペンを使うタイミング」を参照)。

    ただし、エピペンにはアナフィラキシーを根本的に治療する機能がないという点に注意しなければならない。あくまで医師の治療を受けるまでの間、症状の進行を一時的に緩和し、ショックを防ぐという役割にとどまる。エピペン注射後も医師による診療が必要だ。

    また、食物によるアナフィラキシー発現から心停止までの時間はわずか30分であると報告されている。できるだけ早期にエピペンを注射するとともに、救急車を呼ぶことがその後の生死に大きく影響するのだ。

    エピペンの仕組み

    エピペンは、使用前後に注射針が見えず安全に注射できるという特徴がある。オレンジ色の先端を太ももの前外側に強く押し付けるだけで、バネの力により、筋肉内に薬液であるアドレナリンが注射される仕組みだ。

    アドレナリンには、主に心筋の収縮力を高め心拍数を増加させる作用や、血圧をあげる作用、気管支を拡げて呼吸をしやすくする作用があり、アナフィラキシーを一時的に緩和させてくれる。

    エピペンを使うタイミング

    エピペンを使用する際の緊急性が高いアレルギー症状とは以下の通りだ。

    全身の症状
    • ぐったり
    • 意識もうろう
    • 尿や便を漏らす
    • 脈が触れにくいまたは不規則
    • 唇や爪が青白い

    呼吸器の症状
    • のどや胸が締め付けられる
    • 声がかすれる
    • 犬が吠えるような咳
    • 息がしにくい
    • 持続する強い咳き込み
    • ゼーゼーする呼吸

    消化器の症状
    • 持続する強い(我慢できない)お腹の痛み
    • 繰り返し吐き続ける

    原因食物を食べた・触れた可能性があり、これらの症状が一つでも発現していれば、エピペンを使用しなければならない。このとき救急車の要請も同時に行う。

    もしエピペンの使用から10~15分経っても症状が改善しなければ、次のエピペンを使用することがすすめられている(2本以上ある場合)。

    ※緊急性の高いアレルギー症状が発現していない場合は、エピペンは使用せず服薬を飲ませる。

    迷ったらエピペンを打ち、119番通報をすることが重要。もし正常な体に誤って注射したとしても、生命に関わることはない。一時的にほてり感や動悸といった症状が起こるだけである。

    エピペンの使い方

    準備

    1. ケースから取り出す。
    2. しかっり握る(オレンジ色のニードルカバーは下に向け、指などで触れないように。利き手のグーで握る)。
    3. 安全キャップを外す(上部の青い安全キャップを外し、ロックを解除)。

    注射

    1. 太ももの前外側に垂直にあてる(太ももの外側かつ膝の少し上)。
    2. カチッと音がするまで強く押し続ける。
    3. 押し続けたまま5秒間待つ。

    確認

    1. エピペンを太ももから抜き取る。
    2. オレンジ色のニードルカバー伸びているか確認する(伸びていなければやり直し)。
    3. 携帯用ケースにしまう(エピペンは伸びているので入りきらないため、無理に押し込まないこと)。
    4. 打った部位を10秒間マッサージする。

    診療

    1. 医師による診療を受ける。
    2. エピペンを使用した旨、使用前の症状を報告する。
    3. 使用済みのエピペンと青色の安全キャップを渡す。

    使用時の注意点

    • 太ももの前外側以外には注射しないこと。誤ったところに注射した場合はただちに最寄りの医療機関を受診する。
    • エピペンの薬液が変色していないか、沈殿物はないかを確認すること。
    • 投与部位が動かないようにしっかり押さえること。針が曲がり、抜けなくなる恐れがある。
    • 緊急時には衣服の上からも注射できる。
    • 注射後は薬液の大部分がエピペン内に残ってるが、再度注射することはできない

    エピペンのまとめ

    ただ注射するだけかと簡単そうに思いきや、注意事項が多く正確な処置が求められるエピペン。

    仕組みや使い方まであやふやな点が再確認できただろうか。

    この記事で、いざという時のための知識をしっかりと身につけたい。
    1D編集部
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    1D編集部は、臨床経験のある歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士で構成されています。歯科業界の最新ニュースから歯科医療の臨床・学術情報、歯科医療者のためのライフスタイル記事まで、歯科医療の専門家の視点で、ただしく・おもしろいコンテンツをお届けします。

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    1D編集部
    2026年1月10日
    【速報】令和7年度補正予算で歯科診療所に一律32万円の支援金

    【速報】令和7年度補正予算で歯科診療所に一律32万円の支援金

    令和7年度補正予算案が11月28日に閣議決定され、医療機関への大規模な支援策が盛り込まれた。1)厚生労働省による今回の予算案では、医療分野における賃上げと物価上昇への対応が重点項目として掲げられている。歯科診療所においても、従事者の処遇改善と物価高騰への対策を目的とした交付金の支給が決定。地域における必要な医療提供体制の維持・確保を図る施策として注目されている。*1)令和7年度補正予算案の主要施策集(厚生労働省)歯科診療所への支援は一律32万円今回の補正予算案の柱となるのが「医療・介護等支援パッケージ」だ。物価高騰や深刻化する人員不足といった医療機関・介護施設の経営課題に対応するため、総額1兆3,649億円という大規模な予算が計上されている。 内訳:医療分野に1兆368億円   介護等の分野に3,281億円医療機関・薬局に対する賃上げと物価上昇への支援には、このうち5,341億円が割り当てられた。この支援策は二つの目的を持っている。一つは医療従事者の処遇改善、もう一つは診療に必要な経費の物価上昇対策である。歯科診療所に対する具体的な支給額は、医科の無床診療所と同水準の1施設あたり合計32.0万円。内訳:賃金分(処遇改善)15.0万円、物価分(物価上昇対策)17.0万円。特筆すべきは、補助率が10分の10、つまり全額補助という形での交付となる点だ。これは医療機関が直面する喫緊の経営課題に迅速に対応し、地域医療の基盤となる提供体制を確保するための重要な措置と位置付けられている。*画像は1)より引用「国民皆歯科健診」に向けたパイロット事業も始動*画像は1)より引用補正予算案では、もう一つ注目すべき施策として、「生涯を通じた歯科健診(いわゆる国民皆歯科健診)パイロット事業」の推進に8.8億円が計上された。この事業は、国民の歯と口腔の健康増進を目指すもので、職域の保険者、事業主、または自治体などが主体となって実施される。具体的には、簡易な口腔スクリーニングを活用した歯科健診と、その結果に基づく受診勧奨を組み合わせた取り組みとなる。実施形態としては、一般健診と併せて行うケースや、特定健診の結果を基に対象者を選定してスクリーニングと受診勧奨を実施するケースなどが想定されており、国民の口腔衛生向上に向けた基盤整備が期待されている。◇今後の動向に注目この補正予算案は、現在開会中の臨時国会での成立を目指している段階である。交付金の具体的な交付時期、申請手続き、必要書類等の詳細については、今後の正式発表を待つ必要がある。歯科診療所の経営にとって重要な支援策となるため、続報を注視していきたい。
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    Masahiro Morita
    2025年12月11日
    歯学部を放校になった「30歳・元歯学部生」の末路

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    歯科医師国家試験の合格率は、下げ止まりの状況が続いている。厚生労働省が新規参入歯科医師を削減する動きもあるなかで、各歯学部は合格率の維持、そして優秀な学生の確保に頭を悩ませている。歯科医師国家試験が難化しているしわ寄せは、各歯学部の教員陣、ひいては在籍する歯学部生に及んでいる。臨床実習を含む現実味のないコア・カリキュラムのなかで、詰め込み型の教育を強いられているのが現状だ。多くの歯学部では、学生が在籍できる年数に限度がある。最大で12年間在籍できる歯学部もあれば、1学年につき1度の留年しか許されていない歯学部もある。勉強や実習に付いていけず、在籍限度を超えてしまった歯学部生に待ち受けているのは「放校」と呼ばれる事実上の追放処分だ。1D編集部では、今年で私立歯学部を放校になった「元・歯学部生」に取材を試みた。彼はこの春から地元である東北に帰り、歯科とは関係のない道へ進む。自分に合う職業を探す、ゼロからの再スタートを切ることになる。本記事が、歯学部が構造的に抱える教育上の欠陥に対する問題提起になれば幸いである。「ただただ、両親に申し訳ない」「至らぬ点もあるかと思いますが、本日はよろしくお願いします」。90度に近いお辞儀をして、彼は取材会場に現れた。鈴木さん(仮名)は見るからに真面目そうで、とても礼儀正しい印象の男性だ。彼は今年で31歳になる。2月中旬に発表された進級判定で留年が確定し、大学規定の在籍限度を超えてしまった。教授陣や大学事務にも掛け合ったが、なすすべなく放校という処分を受けた。「この数年間、こうなるかもしれないということは感じていました。今はまだ放校になった実感はありませんが、ただただ、両親に申し訳ないという気持ちでいっぱいです」。淡々とわれわれの質問に答える彼の表情は、勉強や実習の重圧から解放され安堵しているようにも見えた。叶えられなかった夢、守れなかった約束歯科医師になることを約束された人生だった。両親はともに歯科医師で、東北地方の地方都市にユニット10台を超える規模の歯科医院を経営している。1日に訪れる患者数も多く、地元住民から信頼されている歯科医院である。そんな両親の間で生まれ育ち、小学校の卒業文集には「お父さん、お母さんのような歯医者さんになりたい」という夢を書いた。中学・高校は地元で1番の進学校に通い、推薦入試で関東地方にある某私立歯学部に入学した。「子どもの頃から、自分は歯科医師になるものだと確信していました。歯学部での勉強はやればできるだろうという自信もあったので、まさか自分が放校になるなんて微塵も考えていませんでした」。歯科医師の資格を取り、臨床家として経験を積んだ後に両親が経営している歯科医院を継ぐーー。順風満帆に思えた彼の歯科医師としての人生は、歯学部入学後すぐに暗転することになる。「放校確定」までの顛末歯学部に入学した彼を待ち構えていたのは、休むことを許されない歯学部のカリキュラムだ。「歯学部での勉強は、想像していた以上に過酷でした。推薦入試で入学した私は、ほとんど受験勉強をしていなかった。朝が得意ではないということも相まって、1年生の冬には成績も出席も足りないという状態になりました」。人間関係のトラブルもあり、彼は1年生で留年することになる。翌年はなんとか2年生に進級したが、2年生でも留年。その後も毎年のように留年を重ね、5年生から6年生に上がることができず、あえなくタイムオーバーとなった。「歯学部に殺される」という危機感彼には、現在の歯学部の教育に対して主張したいことがある。それは、歯学部での評価方法が成績のみに限定されており、努力や人柄を無視しているということだ。「鬱になり学校に来れなくなったり、最悪の場合には自殺した人も出ています。人格的に素晴らしい人や才能がある人も、歯学部に入ると殺されてしまう」と憤る。さらに、歯学部が歯科医師国家試験の予備校と化している点についても指摘する。「大学側の目的は、国家試験の合格率。学生のことを合格率のパーセンテージとしか見ていません。合格率を上げて、大学の権威を保つということしか関心が無いのだと思います」と続ける。おわりに歯科医師になる資質がない者は、歯科医師になるべきではない。国民や患者に対する責任があるからだ。歯科医師国家試験は、基本的資質を有さない者を弾く機能として、重要な役割を担っている。しかし、弾かれた者にも人生がある。毎年、十数名の「歯のことを10年以上勉強した何でも無い人」が誕生しているのだ。資質を有さないと思われる者には、歯学部低学年時から他のキャリアを提案するなどの大学側の仕組みが必要である。さらに言えば、現在の歯科医師国家試験の合格率偏重の歯学教育は、本当に国民や患者のためになっているだろうか。歯学部が「予備校化」したことで、本来研究や臨床という役割を担うべき大学教員のリソースが国家試験対策に奪われ、本来あるべき大学としての機能を失っていないだろうか。われわれにも正解はわからないが、歯学部が抱える教育上の諸問題は、国民の健康な生活のために、もっと議論されるべきテーマである。※個人特定防止の為、内容やプロフィールを一部脚色しています。
    1D編集部
    2025年12月8日

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