歯科衛生士の仕事内容や給与事情を解説

歯科衛生士の仕事内容や給与事情を解説

1D編集部
2021年6月11日

歯科衛生士の仕事内容や給与事情を解説

本ページでは、歯科衛生士という職業の仕事内容やお給料事情について専門家が解説を行なっていきます。「歯科衛生士の仕事に興味がある」「どんな仕事をしているのか知りたい」「歯科衛生士は給料が高いって本当?」などの疑問にお答えします。

歯科衛生士は国家資格で、取得するのに労力はかかりますが、一般女性と比べて給料は高い水準にあるほか、日本全国の歯科医院で働き手としての需要が多く安定した医療系職種であると言えるでしょう。

PR
放映予定の1D歯科動画

    歯科衛生士の仕事とは

    歯科衛生士の仕事について、まずは見ていきましょう。少し難しい話になりますが、歯科衛生士の仕事内容は「歯科衛生士法」という法律に規定されています。歯科衛生士法における「歯科衛生士の業務」とは、「歯科診療補助」「歯科予防処置」「歯科保健指導」の3つです。

    この3つの業務は、「歯科衛生士の三大業務」とも呼ばれており、歯科衛生士の仕事を端的に表しています。

    歯科診療補助

    歯科衛生士の業務のうち「歯科診療補助」とは、歯科医師が行う歯科治療が円滑に行えるように補助・サポートするほか、歯科医師の指示のもとで歯科医師の業務の一部を担当します(相対的歯科医行為)。

    また、歯科材料の管理や歯科医院全体の管理なども場合によっては歯科衛生士の仕事として扱われることが多く、その業務範囲は多岐にわたっています。

    歯科予防処置

    歯科衛生士の業務のうち「歯科予防処置」とは、文字通り歯科疾患を予防することに関連する業務のことを指します。特に歯科の二大疾患と呼ばれる「う蝕(むし歯)」と「歯周病」に対する予防処置が多くの割合を占めています。

    歯科予防処置とは、例えば患者の歯石を除去(スケーリング・ルートプレーニング)したり、またう蝕予防のためにフッ化物を塗布したり、口腔の健康状態を維持できるようにメインテナンスすることなどが挙げられます。

    歯科保健指導

    歯科衛生士の業務のうち「歯科保健指導」は、歯科医療に関する保健指導を行うことを指します。歯ブラシ指導(TBI)をはじめ、禁煙に関する指導や食生活・栄養に関する指導も歯科衛生士の大事な業務のひとつです。

    「歯科助手」との違い

    歯科業界にあまり縁のない方は、歯科衛生士と歯科助手の違いがよくわからないという意見を持つ方も少なくありません。歯科業界にいる方や詳しい方はご存知かと思いますが、「歯科衛生士と歯科助手の違い」について、解説をしていきましょう。

    同じ歯科医院で働き、歯科医院によっては同じユニフォーム・メディカルウェアで勤務しているため、患者さんから見ると近藤されがちではありますが、歯科衛生士と歯科助手ではその業務内容が大きく異なります。

    歯科衛生士

    歯科衛生士は、前章で解説したように、「歯科予防処置」「歯科診療補助」「歯科保健指導」という3つの業務があり、これは歯科衛生士法で規定されています。次章で解説しますが、歯科衛生士は国家試験に合格する必要のある国家資格です。

    歯科衛生士は実際に患者さんの口腔内に触り、薬剤の塗布やスケーリング・ルートプレーニングなどの処置を行いながら、患者さんの口腔の健康を維持していく職業です。

    歯科助手

    一方で歯科助手は、特に法的な規定もなければ、「歯科助手法」などの法律も存在しません。歯科助手は、歯科材料の管理や受付業務、患者さんへの接遇、歯科医師・歯科衛生士が円滑に診療を行えるようにするサポートなどが主な業務内容です。

    歯科衛生士との大きな違いは、患者さんの口腔内に触ることができるかどうかです。歯科助手は歯科医療の文脈において、患者さんの口腔内に触れることはできません。

    もちろん歯科助手も、歯科医院というチームの重要な一員として、患者さんの口腔の健康を維持していく職業のひとつです。

    歯科衛生士になるには

    これまで、歯科衛生士の主な仕事内容・業務内容、歯科助手と歯科衛生士の違いについて解説を行なってきました。

    それでは、歯科衛生士になるためにはどのようなことが必要なのでしょうか。歯科衛生士養成機関についてや国家資格の受験についてなど、解説していきます。

    国家試験の受験資格を得る

    歯科衛生士になるには、歯科衛生士養成機関で3年以上の教育を受ける必要があります。歯科衛生士を養成しているのは大学・短期大学・専門学校という種類があり、大学は4年制であることが多いです。

    歯科衛生士養成機関では、3年間で歯科衛生士になるため・歯科衛生士として臨床現場に立つための知識および技術を習得します。解剖学や生物学をはじめとする基礎系科目や、歯周病やう蝕に関する知識、また実際の歯科医院で行われる臨床実習など、忙しい学生生活を送ります。

    3年以上の勉学を経て、歯科衛生士養成機関を卒業する見込みとなれば、歯科衛生士国家試験の受験資格が与えられます。

    国家試験を受験する

    歯科衛生士養成機関を卒業した後は、歯科衛生士国家試験を受験します。歯科衛生士国家試験の合格率は、近年では約95%程度と他の医療系・コメディカル職種と比較してみても高い水準にあります。ちなみに、歯科医師国家試験は約65%程度の合格率です。

    3年間(もしくは4年間)しっかりと勉強・実習をこなして、きっちりと歯科衛生士国家試験の対策をすることができれば、高い確率で合格することができる試験であると言えるでしょう。

    しかし裏を返せば、3年間勉強をしても5%は不合格になる試験ですから、受験に当たっては油断してはならない試験であると言えるでしょう。

    国家試験の合格後

    歯科衛生士国家試験は、例年3月上旬に行われ、日本全国の歯科衛生士養成機関から約6,000名が受験します。その後、3月下旬には合格発表が行われます。

    3月下旬に合格発表が行われた後は、歯科衛生士の免許発行などを執り行う公益財団法人歯科医療振興財団での手続きなどを経て、就職が決まっている人は4月1日から新しい勤務先での勤務が開始されます。

    もし歯科衛生士国家試験に不合格になってしまったら、1年間の浪人生活を送ることになります。大半は、すでに内定をもらっている歯科医院で歯科助手として勤務するケースが多いようです。

    歯科衛生士に向いている人

    歯科衛生士という職業は、歯科予防処置・歯科保健指導・歯科診療補助という業務内容をこなし、口腔の健康を守るプロフェッショナルです。

    歯科衛生士に向いている人・向いていない人はどのような性格・パーソナリティなのでしょうか。

    責任感が強い人

    歯科衛生士は「歯科医師の診療のサポートだけをする職業」であると思われがちですが、患者さんの口腔の健康維持を責任を持って行うプロフェッショナルな職業です。歯科医師の診療のサポートをするだけでなく、能動的に患者さんの健康を守っていく姿勢が求められます。

    したがって、「責任感が強い人」は歯科衛生士に向いていると言えるでしょう。これは、看護師など医療関連職種に向いている性格・パーソナリティの人に共通する特徴でもあります。

    人をサポートすることが好きな人

    歯科衛生士法第二条には、以下のような文言があります。

    「歯科衛生士」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、歯科医師の指導の下に、歯牙及び口腔くうの疾患の予防処置として次に掲げる行為を行うことを業とする者をいう。
    一 歯牙露出面及び正常な歯茎の遊離縁下の付着物及び沈着物を機械的操作によつて除去すること。
    二 歯牙及び口 腔くう に対して薬物を塗布すること。

    この「指導の下」という文言は、歯科医師が行う歯科医行為の一部を担うという意味が含まれています。歯科衛生士という職業の成り立ち自体が、歯科医師の保健指導を中心とした業務をサポートする・一部を担うことを目的として立ち上がった職種です。

    きちんと責任感を持って、歯科医院全体がチームとなって患者さんの健康を守れるよう、サポートしていける性格・パーソナリティの人が、歯科衛生士に向いていると考えられます。

    また、歯科医師をサポートするだけでなく、患者さんが健康な口腔内を維持できるようにサポートするのも歯科衛生士の役割です。

    歯科衛生士国家試験の合格率

    次に、歯科衛生士国家試験の合格率について解説していきましょう。

    国家試験の受験者数・合格者数・合格率

    歯科衛生士国家試験は、先ほど解説した通り、約95%の合格率で推移しています。年次でグラフで表すと、このように推移しています。



    なお令和3年に行われた第30回歯科衛生士国家試験では、7,099人が受験し6,624名が合格、合格率は93.3%となりました。

    男性でも歯科衛生士になれる

    余談ですが、歯科衛生士は実態として女性が大半を占めていますが、男性でも受験することができます。平成30年時点で、日本全国で「67人」の男性歯科衛生士が稼働しています。これは歯科衛生士全体の0.05%と、非常に少ない割合です。

    平成26年の歯科衛生士法の改正で、下記のように文言が変わりました。

    【改正前】
    この法律において「歯科衛生士」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、歯科医師の指導の下に、歯牙及び口腔の疾患の予防処置として次に掲げる行為を行うことを業とする女子をいう(以下略)。

    【改正後】
    この法律において「歯科衛生士」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、歯科医師の指導の下に、歯牙及び口腔の疾患の予防処置として次に掲げる行為を行うことを業とするをいう(以下略)。

    これから、男性の歯科衛生士が増えていくのか、あるいは消滅してしまうのか、現状はまだわからないというのが実際のところです。

    >> 男性歯科衛生士は、絶滅しゆくのか?データで見る現実と将来性

    歯科衛生士の職場は?

    歯科衛生士国家試験に合格後、歯科衛生士の就職先の多くとして選ばれるのが「歯科医院」です。正確なデータはありませんが、90%以上の歯科衛生士はまず歯科医院に就職すると思います。

    歯科衛生士の他の就職先・職場の選択肢については、歯科医院・デンタルクリニック以外にも、大学病院(歯学部附属病院)や総合病院の歯科口腔外科、歯科関連の企業(メーカーや出版社など)などの選択肢があります。

    歯科衛生士の就活は、基本的には国家試験受験前の10月頃に就職活動・内定をもらうケースが多いようです。

    歯科衛生士の給与や年収は?

    歯科衛生士の給与や年収は、実際のところどれくらいなのでしょうか。

    厚生労働省の2019年の賃金構造基本統計調査によれば、歯科衛生士の給与は年収換算で370万円ほど。月給だと27万円ほどとなっており、これにボーナスが加わる形です。

    上記はあくまで歯科医院で働いた場合の平均年収ですが、例えば歯科関連企業に就職したり、あるいはフリーランス歯科衛生士のような働き方をするようになれば、年収はもっと上を目指せるかもしれません。

    まとめ

    本ページでは、歯科衛生士の仕事内容を中心に、歯科衛生士という国家資格の取り方や給料面での実際について、解説をしてきました。

    歯科衛生士という職業は、仕事を通じて患者さんの健康を直接的に作ることができる職業のひとつです。責任感を持って仕事をしたい、人をサポートすることが好き、という方は、ぜひ歯科衛生士という職業を検討してみてはいかがでしょうか。

    監修者情報

    松岡 周吾

    歯科医師。1992年千葉県生まれ。2016年鶴見大学歯学部卒業、歯科医師免許を取得。2017年同大学附属病院歯科医師臨床研修修了、東京歯科大学大学院博士課程に入学。2018年同大学院退学後、株式会社Dentability(現・ワンディー株式会社)を創業。



    1D編集部
    著者/監修者
    1D編集部

    1D編集部は、臨床経験のある歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士で構成されています。歯科業界の最新ニュースから歯科医療の臨床・学術情報、歯科医療者のためのライフスタイル記事まで、歯科医療の専門家の視点で、ただしく・おもしろいコンテンツをお届けします。

    1Dプレミアム
    1Dプレミアム

    関連ニュース

    【ルポ】歯科医師国家試験、多浪生の現実

    【ルポ】歯科医師国家試験、多浪生の現実

    歯科医師国家試験の難化について取り上げた記事( 歯科医師免許をかけた、歯科大学と厚生労働省の戦い )には、国試浪人中の方から多くの反響を頂いた。歯科医師国家試験が「落ちれば落ちるほど受からない」のは、厚生労働省も認めているデータだ。5浪以上となると、国試に合格できるのは10人に1人しかいない。今回1D編集部では、5浪以上の国試受験生に取材を行った。協力してくれたのは、2013年に某私立歯科大学を卒業した稲屋さん(仮名)だ。彼は来年2月、6回目の国家試験を受ける。私たちが取材を行ったのは、まだ夏の余韻が残る10月上旬。「合格体験記は飽きるほどありますが、”不合格体験記” は珍しいんじゃないですか」。笑いながら話す彼の表情からは、諦めのような感情が見て取れた。6年生までは全てが順調だったーー5浪に至るまでの経緯を教えてください。意外に思われるかもしれませんが、6年生まではストレートで進級しています。成績も平均だったので、まさか自分がこんなに立ち止まってしまうとは思っていませんでした。卒業試験で留年してしまいましたが、1年間頑張ったら卒業はできた。その年の国家試験も1問に泣いただけだったので、1年間頑張れば受かるだろうと高を括っていました。ーーところが翌年も、翌々年も合格できなかった。これはやばいかもな、と思ったのは1浪目の秋です。模試を受けるたび、現役生にどんどん追い抜かされていき、成績が下がっていくんですね。自分の方が勉強時間や努力の総量は多いのに、結果が出ない。どう勉強すれば良いのかがわからなくなり、焦りにつながりました。もがき続ける浪人生活ーー1日にどれくらい勉強していますか。授業が始まる10時30分から、予備校が閉まる22時まで、一日中机に向かっています。一生懸命やっていますが、はっきり言って集中していない時間が多いです。心のどこかで「もう合格できない」と諦めているのかもしれません。近年は国家試験の当日も、1日目の午前中に心が折れて、2日目は気合が入らないこともあります。ーー周りのサポートはありますか。既に歯科医師になった友人が優しく「大丈夫か?」と連絡をくれても、「こいつ俺のこと馬鹿にしてるんじゃないか」と感じてしまいます。仲が良かった友人のなかには、もう院長をしている奴もいる。学生時代は対等だったのに、自分のことを嘲笑っているんだろうなという一方的な劣等感はありますね。祖母に見せられなかった白衣姿ーーいま、最も辛いことは何ですか。祖母が、ずっと自分のことを気にかけてくれていたんです。祖母は「私の孫は歯医者の先生になるんだ」と自慢げに友人に言っていたのに、自分が歯科医師になる前に他界してしまいました。祖母に、歯科医師として働いている姿を見せられなかった、というのは未だに悔やんでいます。1年でも早く歯科医師になって、天国にいる祖母に報告したいですね。ーー合格するまで浪人を続けていくわけですね。ここまで来たら後には引けません。歯科大を卒業しても、ライセンスを持っていなかったら仕事はない。自分の活躍できる場所はここしかないという気持ちで、追い込んで勉強しています。もう10年以上も歯科業界にいるので、今さら他の職種には就きたくないという気持ちもあります。浪人中、やってはいけないことーー合格したら、どんな歯科医師になりたいですか。正直、今は国試合格がゴールなので、歯科医師の仕事をしている自分を想像できません。机と向き合っている生活が長いので、実際に現場に出たらどうなることか。この数年間で知識だけは身に付きましたが、臨床現場に出て自分が治療をしたり、患者さんとうまく話せる自信はありません。ーー浪人中、やってはいけないことはありますか。どんな友人と付き合うかは真剣に考えた方が良いと思います。勉強を一緒にできる友人とだけ付き合うべきです。予備校には10浪以上の人もいたり、勉強をせずに遊んでいる人もいる。そういう人たちと付き合ってしまうと、モチベーションが下がり、成績も上がりません。自分は今年、あえて誰とも付き合わず、1人で勉強することを意識しています。平成最後の歯科医師国家試験は、必ず合格したいですね。歯科臨床を学ぶなら、1Dプレミアム!歯科医師向けセミナーなら、「1D(ワンディー)」で!臨床・経営問わず1,000講座以上の歯科セミナーが見放題。会員満足度96%超え。会員登録で今すぐセミナーを受講しよう。今すぐ申し込む
    1D編集部
    2025年10月22日
    多浪生ほど受からない。歯科国試受験から「消えた206人」の闇

    多浪生ほど受からない。歯科国試受験から「消えた206人」の闇

    歯科国試、合格者数を絞る厚労省歯科医師国家試験は、2000年代から表面化した「歯科医師過剰問題」を受けて、その間口を絞りつつある。現に、10年前の2012年(第105回歯科医師国家試験)時点では2,364名いた合格者が、今年・2022年(第115回歯科医師国家試験)では1,969名にまで絞られている。全体の合格率も71.1%(2012年)から61.6%(2022年)と、10年の間で10%近く低下している。歯学部を卒業しても、歯科医師国家試験に合格できなければ歯科医業はできない。いくら歯のことが詳しくても、歯科業界の外ではあまり意味がない。歯学部を卒業して受験資格を得ることができる医療系職種という道もあるが、歯科医師になるために浪人を重ねてしまう学生も少なくない。> 【ルポ】歯科医師国家試験、多浪生の現実(1D)浪人すればするほど受からない歯科医師国家試験は、浪人を重ねれば重ねるほど合格できない。下図は、昨日の合格発表と同時に公表された「卒業年次別受験者数・合格者数・合格率」のデータである。「受験可能回数」は実質的に浪人年数を指しており、一浪、二浪…と浪人を重ねていくごとに合格率は低くなっていく。二浪の時点で合格率は半数を割り、3人に1人程度しか合格できなくなる。五浪になると、合格できるのは9人に1人だ。浪人をすればするほど、厳しい現実が待っていることは間違いない。歯科国試に「回数制限」を導入?厚労省のワーキンググループでも、こうした多浪生にまつわる問題はたびたび議論されている。2016年4月開催の『歯科医師の資質向上等に関する検討会 歯科医師の需給問題に関するワーキンググループ(第5回)』では、検討委員から下記のような発言があった。川添 堯彬(大阪歯科大学理事長・学長):卒業してから多数回、国家試験を受けている人の 3 回以降、あるいは 5 回以降、あるいは 7 回以降といった回数が累積するごとに、急激に落ちる段階があるのです。そういうときには、例えば昔、在学中に実習をやっていた内容がもう全然変わってきているのです。多くの国試浪人の人は予備校に行っているのです。予備校は臨床実地問題を遮に無にペーパーだけで教え込む。最近、例えばインプラントの問題が出ると、そんなものは習ったことも何もないのです。その実物も分からない。ですから、ただ回数を経るというのは無為に年齢ばかりいって、それで親を困らせて。方向転換を進めるのですが、なかなかそれに成功しない。ですから、本当に法的には問題があるかも分かりませんが、何回かで切るか、あるいは、もう一度それを再教育というか、実習だけでも再教育を。希望があれば大学のほうへ戻ってきなさいということで、大学は無料でその人を教えることにやぶさかではないのですが、呼べども、何度連絡を取っても来ないなどということになって、だんだん年齢ばかりがいって、教科内容ははるか昔に習ったことを繰り返している。こういう状態を放置すると非常に問題なので、どうすればよいかというときに、強制的でも何か再教育するような場をつくらないと、受験試格を与えないなどということがあれば、また非常にやる気を起こすかも分からないし、多数回が減少することになると思うのです。脱落した「歯学部卒業生」はどれくらいいる?実際、どれくらいの歯学部卒業生が、歯科医師国家試験に合格することができず、歯科医師になることを諦めているのだろうか。明確に調査されているデータは存在しないが、厚労省が公開している受験者数に関する一部データから、ある程度の推測は可能である。今回、1D編集部では過去5年分(第110回〜第115回)の受験者データを分析し、歯科医師国家試験の受験から離脱したと思われる人の数を推計した。結論を言えば、この5年間で「206名」もの歯学部卒業生が、歯科医師の道を諦めていると考えられる。第110回では35名、第111回では34名、第112回では45名、第113回では50名、第114回では42名、というぐあいだ。このデータを浪人年数別で見ると、それぞれ下図のタイミングで離脱をしている(下図の数字は5年間の合計人数)。こうして見ると、「三浪」という区切りを経て、歯科医師国家試験の合格を諦める歯学部卒業生が最も多い。次点で二浪、五浪が続く。なお、本データでは新卒で不合格となり離脱した歯学部卒業生はカウントしていないため、実際に離脱した人数は206名より多い可能性も考えられる。歯科医師を諦めた者はどうすべきか?先述したように、歯科医師国家試験は、浪人を重ねれば重ねるほど合格しにくい。六浪以上となると、合格率は一桁パーセントまで下がる。厚労省内では「歯学部低学年の時点で適正が無いと思われる者には他の学部への転部を進める」といった対策案が議論されているが、実家が歯科医院で跡継ぎが必要な場合なども多く、大半の歯学部生は転部まで踏み切れないのが現実だろう。歯学部を卒業した歯科医師ではない人材が活躍できる場所は、そう多くはない。現時点でも、五浪以上で受験を続けている歯学部卒業生は262名いる。彼らが合格できるまで挑戦させるべきか、あるいは他の方法を考えるべきか。当社のような歯科メディア企業が、彼らが活躍できる場所を用意し、最大限雇用することも、解決の方法のひとつだろう。合格の陰で見落とされがちな「多浪生」の存在を、今こそ真剣に議論しても良いのではないだろうか。歯科臨床を学ぶなら、1Dプレミアム!歯科医師向けセミナーなら、「1D(ワンディー)」で!臨床・経営問わず1,000講座以上の歯科セミナーが見放題。会員満足度96%超え。会員登録で今すぐセミナーを受講しよう。今すぐ申し込む参考文献『第115回歯科医師国家試験の合格発表について』厚生労働省, 2022年3月16日.『歯科医師国家試験制度改善検討部会報告書(平成28年3月)』厚生労働省, 平成28年4月12日.『歯科医師の資質向上等に関する検討会 歯科医師の需給問題に関するワーキンググループ(第5回)議事録』厚生労働省, 2016年4月12日.『【ルポ】歯科医師国家試験、多浪生の現実』1D(ワンディー), 2019年10月18日.
    1D編集部
    2025年10月21日
    【実録インタビュー】57歳の歯科医師が始めた、資産を“眠らせる”のではなく、“働かせる”方法とは?

    【実録インタビュー】57歳の歯科医師が始めた、資産を“眠らせる”のではなく、“働かせる”方法とは?

    暗号通貨投資について教えてもらうこの低金利の時代、銀行にお金を預けているだけでは資産はほとんど増えません。むしろ物価の上昇によって、その価値は年々目減りしていきます。だからこそ、「資産が働く」という考え方は、一部の投資家だけでなく、多くの人にとって当たり前の選択肢になりつつあります。東京都港区で歯科医院を経営するAさん(57歳)も、その一人です。54歳で自分の医院を開院して以降、経営者として多忙な日々を送りながらも、資産運用の必要性を強く意識するようになりました。今回のインタビューでは、投資とは無縁だったAさんが、暗号通貨投資へと踏み出した経緯と、その成果、そして将来を見据えた資産運用の考え方を詳しく伺います。Q1. なぜ57歳になって投資を考え始めたのですか? 40代後半までは、診療と医院経営に全力投球で資産運用のことは後回しでした。預金残高が増えるたびに『資産が積み上がっている』と安心していたんです。しかし、あるとき銀行の明細を見ながら金利を計算すると、年間でほとんど増えていない。その一方で、食料品や光熱費、スタッフの給与などは確実に上がっている。つまり、お金の“見かけの額”は増えていても、実質的な価値は減っていることに気づきました。さらに、設備更新やスタッフ待遇改善、家族の老後資金など、必要な資金はこれからも膨らみ続けます。診療収入だけに頼るのは、リスクが高いと痛感した瞬間でした。Q2. 投資を始めるにあたって、どんな不安がありましたか?最大の不安は“知識不足”でした。投資と聞いて思い浮かぶのは株式やFX、不動産、車、時計くらい。どれもリスクが大きそうだし分からないしで、自分には難しいと感じていました。また、時間の制約も不安でした。経営と診療で毎日が埋まっており、株も市場をチェックする余裕なんてないので難しいと感じていました。銀行の担当者からは不動産を勧められましたが、友人に話を聞くと「不動産はこの2年で入退去が6回。原状回復の見積もりや鍵の受け渡しで、診療の合間に管理会社へ折り返す毎日が正直つらい。」と言います。本当に自分に合っているのか判断できないまま契約するのは怖く、“やらないリスク”と“間違えるリスク”の間で、ずっと足踏みしていたんです。Q3. それでも投資コンサルを利用しようと思った理由は?自分ひとりで全ての情報を整理し、最適な選択肢を見つけるのは無理だと感じました。そこで頼ったのが投資コンサルです。相談したところ、私の年齢・資産状況・ライフプランを踏まえ、複数の運用案を比較して提示してくれました。担当が専属でついてくれるだけでなく、税理士から税務処理アドバイスまでしてくれるので、安心できました。変に自分でやって失敗するより、多少お金がかかっても安心できる人に任せた方がいいなと思って利用を決めました。資産運用のかかりつけ医のような存在ですね。Q4. なぜAI×Web3.0の投資コンサルを選んだのですか?よくニュースでビットコインがどうたらというのは聞いていて気にはなっていました。調べたところ、一般的な安定運用は年3〜4%程度ですが、このAI×Web3.0を取り入れた運用では年6〜15%の安定利回りを狙えると聞き、とりあえず相談してみました。Q5. 実際に始めてみて、どんな成果や変化がありましたか?実際に初めて見ると、預け入れるだけの運用で、年利約15%ほどを達成しました。そのおかげで、これまでずっとうっすらあった今後のお金の不安もなくなったので良かったです。何より驚いたのは、日々の運用にほとんど時間を使わなくて済むこと。自分は仕事に集中できて、資産が勝手に働いてくれる安心感は、精神的な余裕にもつながります。Q6. 他の投資方法との違いは何ですか? 株やFXは短期的な値動きに振り回されやすく、常に市場を見続ける必要があります。忙しいので私にそれは難しいです。不動産投資は上手くいけば安定感があるのかもしれませんが、初期費用が大きく、管理の手間もあります。まずはリスクの少ない、時間を奪われないもので始めたかった私はAI×Web3.0を選びました。私のように時間や知識に限りがある人間にとって、これほど続けやすい運用法は他にないと感じています。また、必要な時に現金化できるのが自分には合っていました。Q7. 最後に、これから資産運用を考えている方へのメッセージ 資産形成は早く始めるほど有利ですが、始めるのに遅すぎるということはありません。54歳からでも、無理なチャレンジをせずに正しい方法を選べば十分に間に合います。何をするにせよ、まずは専門家に相談して、自分の目的や現状に合った選択肢を知ることが大事です。相談するのは無料なので、現状整理ができるというだけでも価値があると思います。まとめ — 資産を守り、育てるためにAさんの体験から見えてくるのは、老後の資産運用における不安を減らすには、自分から行動を起こし、経験豊富な専門家と組むことが大きな鍵になるということです。運用の世界は、情報の多さや市場の変動に惑わされやすく、一人で判断し続けるのは簡単ではありません。仮想通貨は「価格変動が激しい」というイメージを持たれることもありますが、実際には、リスクを管理したうえで資産配分を組み立てれば、安定的な成長を狙える手段にもなります。大切なのは、無計画に飛び込むのではなく、目的とリスク許容度に合わせた戦略を持つことです。もし「いつかやろう」と思いながら時間が過ぎてしまっているなら、まずは相談を通じて自分の選択肢を知ることから始めてみてください。その一歩が、資産を着実に守り、将来の安心を築くための第一歩になります。まずは気軽に相談してみる
    1D編集部
    2025年8月20日
    知覚過敏の患者さんに白さを提案する選択肢『新・シュミテクト』

    知覚過敏の患者さんに白さを提案する選択肢『新・シュミテクト』

    『シュミテクト』使ったことありますか?『シュミテクト』というブランドを、ご存知ない歯科医療従事者はほとんどいないでしょう。知覚過敏用歯磨剤として広く知られ、テレビCMやドラッグストアでの露出も多く、患者さんからの認知度も非常に高いブランドです。一方で、「名前は知っているけれど、自分では使ったことがない」「患者さんに勧めたことはない」という声も少なくありません。高い認知度と信頼感があるからこそ、今あらためて使用してみる、診療の中で提案してみる価値があるのではないでしょうか。近年、美容医療への関心の高まりとともに、年齢や性別を問わず「白い歯=清潔感」という意識が浸透しています。一方で、「ホワイトニングはしみそうで怖い」「なるべく低侵襲に歯の白さを保ちたい」といったニーズも見られます。実際に、オフィスホワイトニング実施後に、知覚過敏症状を訴える患者さんに遭遇された経験をお持ちの先生がいらっしゃるのではないでしょうか。また、オフィスホワイトニング後に着色を防ぐ方法について、相談を受けたことがあるかもしれません。こうした患者さんに対して『シュミテクト』は知覚過敏を防ぎながら、「白さを保つ」サポートとなる製品です。とくに、知覚過敏の予防+ホワイトニング効果+ステインの再付着抑制の3点を兼ね備えた製品は、患者さんの潜在的ニーズに的確に応える提案となります。知覚過敏症状ケアにプラスして患者さんのニーズや症状に応えるラインナップ『シュミテクト』シリーズは、知覚過敏症状ケアを軸に、多様なニーズに応えるラインナップを展開しています。より知覚過敏症状が気になる患者さんへ『シュミテクトプラチナプロテクトEX』。ステインが気になる患者さんへ『シュミテクトフューチャーホワイトケア』。知覚過敏症状と歯周病を予防したい患者さんに『シュミテクト歯周病ダブルケアEX』など、目的や症状に応じて選択できるのが特長です。こうした豊富な選択肢があることで、患者さん一人ひとりの悩みに寄り添ったセルフケアの提案が可能になります。昨今の「美意識」トレンドと歯科に求められるニーズ近年、美容医療の普及やSNSの影響により、口元の美容への関心が広く一般化しています。中でも、清潔感のある口元は第一印象を大きく左右する要素として認識され、性別や年代を問わず、ホワイトニングや矯正治療への関心が高まり続けています。しかし、こうした審美的なニーズは、患者さんから積極的に語られることは多くありません。「聞かれたら答える」「希望されたら案内する」といった受け身の対応では、患者さんの本音や潜在的な関心を見逃してしまう可能性があります。治療にとどまらず、口元の美しさに対する潜在的なニーズをくみ取る姿勢が、これからの歯科診療に求められる重要な対応力のひとつといえるでしょう。ホワイトニング導入のきっかけとして紹介できる『シュミテクト』多くの患者さんがオフィスホワイトニングに関心を持っている一方で、実際に歯科医院でホワイトニングの施術を受ける方は限られています。その背景には、患者さんの潜在的なニーズを歯科医療従事者が十分に引き出せていないという課題があると考えられます。そこで、問診やカウンセリングの中で「歯の色や白さについて気になることはありますか?」といった問いかけを行い、患者さんの審美的な関心を引き出すことが効果的です。その導入手段として有効なのが、日常のセルフケアに無理なく取り入れられる歯磨剤の提案です。患者さんのホワイトニングに対する潜在ニーズをとらえた新商品『シュミテクト フューチャーホワイトケア』が今年3月、全国のドラッグストアで発売されました。知覚過敏症状ケアと歯を白くする効果の両立を目指して開発されたこの製品は、ホワイトニングに対する関心がありながら、一歩を踏み出せない患者さんのニーズに応える選択肢となり得ます。まずはセルフケアで歯を白くすることに興味を持ってもらい、より本格的なホワイトニング治療へとつなげていく。『シュミテクト フューチャーホワイトケア』は、そうした段階的なアプローチをサポートする製品です。期待の新製品『シュミテクトフューチャーホワイトケア』『シュミテクト フューチャーホワイトケア』は、歯を白くする機能に着目しながら、知覚過敏ケアにも配慮して開発された歯磨剤です。現代の生活者の多様なニーズに寄り添った処方設計がなされています。白さを実感、平均2シェード白くなる1日2回のブラッシングによる標準的歯磨剤との比較試験では、『シュミテクト フューチャーホワイトケア』8週間の使用で、歯の色調がブリーチシェードガイドで2シェード改善されたことが認められています。毎日のセルフケアの中で目に見える変化があることで、患者さんの満足度向上につながります。歯の色調がベースラインから中央値で2段階改善着色除去効果は約7倍『シュミテクト フューチャーホワイトケア』は、ステインの除去効果に優れています。特に、食品や飲料による日常的なステインに対してアプローチできる処方であり、標準的歯磨剤と比較して約7倍のステイン除去効果が確認されています。 対照歯磨剤比およびベースライン比で統計的に有意に減少(4週目および8週目、いずれも p<0.0001)白さを長く保つ「未来着色バリア処方」『シュミテクト フューチャーホワイトケア』では、「未来着色バリア処方」を採用しています。ステインを落とすだけではなく、再付着を抑制し、白さをより長く保てる状態へと導きます。これは、未来のステイン形成に着目した処方として注目されています。  知覚過敏の人も安心、低研磨性の処方設計歯面へのダメージに配慮した、低研磨性の処方設計にもこだわっています。海外他社製品と比較したヒト象牙質摩耗試験では、海外他社製品と比較して低研磨性が確認されており、知覚過敏の患者さんに安心して提案できる、やさしさを備えたホワイトニング歯磨剤* となっています。* 歯の表面の着色を除去し、歯本来の白さを引き出すことに着目した歯磨剤ヒト象牙質標本を使用し、ブラッシング機械で150gの荷重により1500回ブラッシング処置。赤色が濃いほど摩耗が深いことを意味するう蝕予防にもアプローチ『シュミテクト フューチャーホワイトケア』には、高濃度フッ素(フッ化ナトリウム1,450ppm)が配合されており、う蝕予防にも対応した設計となっています。さらに、単にフッ素の含有量に注目するだけでなく「有効なフッ化物(遊離フッ化物イオン)」がしっかりと利用できる状態で残存するよう設計されている点が大きな特長です。唾液中に溶け出した遊離フッ化物イオンは、エナメル質のハイドロキシアパタイトと反応してフルオロアパタイトを形成し、歯質を強化することでう蝕リスクを低下させます。シュミテクトシリーズを含むHaleon社の歯磨剤は、この遊離フッ化物イオンの濃度が品質保証期間内に保持できるよう開発されています。審美性と口腔内の健康維持を両立させる、ハイブリッド処方な歯磨剤になっています。このように、『シュミテクトフューチャーホワイトケア』は、歯の白さを引き出す、ステインを除去する、再付着を予防する、知覚過敏にやさしい、う蝕予防もできるといった複合的な機能を1本にまとめた多機能歯磨剤です。患者さんの関心が高まる「白さ」というテーマに、知覚過敏へのやさしさという安心感を添えて提案できる、いま注目すべき製品といえるでしょう。Haleonヘルスパートナーに登録して患者さん用無料サンプルをオーダーしませんか?知覚過敏は、診察中に患者さんから訴えが出にくい症状のひとつです。国内の調査では、3人に1人が知覚過敏を経験¹'²しているにもかかわらず、そのうち約46%が歯科医師に相談していない³'⁴というデータがあります。これは知覚過敏が 一時的で我慢できると感じやすく、「いつものこと」「治らないもの」といった誤解が、相談されにくい要因になっていると考えられます。しかし、知覚過敏を放置することで「飲食を楽しめなくなった」「歳をとったと感じた」など、生活の質(QOL)への影響が生じることも明らかになっています。こうした現状を踏まえると、歯科医療従事者が積極的に症状を引き出し、適切なケアへと導く姿勢が重要になっています。知覚過敏と診断したタイミングでセルフケア製品を紹介し、実際に試してもらうことは、患者さんの理解と行動変容を促すうえで非常に効果的です。その第一歩としておすすめしたいのが、Haleonヘルスパートナーの活用です。会員登録を行うことで『シュミテクト』患者さん用サンプルを無料でご利用いただけます。歯科医院でのプロフェッショナルケアに加え、適切なセルフケアを組み合わせることで、患者さんのQOL向上につなげていくことが可能です。参考文献:1.Addy M. Int Dent J 2002: 52:367-375.  2. Ipsos Claimed Penetration Omnibus. January, 2015.  3. Gillam DG. Clin Oral Investig 2013: 17:21-29.  4. Jeandot J et al. Clinic (French) 2007: 28:379-384.  5. GSK data on file. Sensitive Teeth and Attitude Study. 2008.Haleonヘルスパートナーとは?Haleonヘルスパートナーは、歯科医療従事者の皆さまに向けて、オーラルヘルスケアに関する最新情報を提供するコミュニティサイトです。日々の診療に役立つコンテンツや、患者さんとのコミュニケーションを支える資料など、さまざまな情報をご利用いただけます。主なサービス内容・ウェブ講演会の無料配信知覚過敏症ケア、歯周病予防、義歯やマウスピースケアなどをテーマとしたウェブ講演会を、いつでも無料で視聴可能。過去の講演ダイジェスト動画もアーカイブで公開されています。・患者さん用無料サンプルの提供『シュミテクト』や『カムテクト』など、患者さんのセルフケア習慣づくりに役立つ製品サンプルを、オンラインから簡単にオーダー可能です。・患者指導用資材のダウンロード知覚過敏症ケアを含む様々なセルフケア指導に活用できる、わかりやすい説明資料や配布用ツールがダウンロード可能です。登録して『シュミテクト』患者さん用無料サンプルをオーダーしませんか?1. 会員登録(無料)Haleonヘルスパートナーの公式サイトで、必要事項を入力して会員登録を行います。(※登録フォームへの入力後、承認まで最大5営業日ほどかかる場合があります。)2. ログイン後、サンプル依頼ページへアクセス登録完了後、ログインして、専用ページからサンプルのご依頼が可能になります。3. 患者さん用サンプルを選択してオーダー希望のサンプル(例:『シュミテクト』)を選択して、注文を完了します。登録や詳細は、以下の公式サイトをご覧ください。公式サイトをチェックする
    1D編集部
    2025年7月29日
    歯周病ケアに革新!信頼のサイエンスで選ぶ『カムテクト』の実力に迫る

    歯周病ケアに革新!信頼のサイエンスで選ぶ『カムテクト』の実力に迫る

    歯周治療、しっかりできていますか?SC、SRP、ブラッシング指導、歯周外科治療…。ひと通りの歯周治療を実施したのに、患者さんの歯ぐきの状態がなかなか改善しない。そんな悩みを持つ歯科医療従事者の方は多いのではないでしょうか。歯周治療を受けている患者さんの多くは、「歯科医院に通っているから大丈夫」と安心してしまいがちです。しかし、歯周病をコントロールするには、歯科医院での治療だけでなく、患者さん自身による毎日のセルフケアが欠かせません。この2つがそろって、はじめて効果が現れます。本記事では、歯科医院でのケアとセルフケアをつなぐ「信頼できる橋渡し役」として注目されている『カムテクト』に焦点を当て、現代の歯周病対策に求められる新たなアプローチを考えていきます。歯周治療にはセルフケアが必須患者さんのセルフケアというと、まず「ブラッシング指導」を思い浮かべる方が多いかもしれません。もちろん正しいブラッシング技術の習得は歯周ケアの基本ですが、それらを習得し継続することができない患者さんが多いのも現実です。患者さんが無理なく続けられるセルフケアを提案するために、ブラッシングに使うアイテム選びも非常に重要です。なかでも歯磨剤は、毎日のルーティンに自然に組み込みやすく、使用感や変化を実感しやすいため、セルフケアを習慣化するカギとなり得ます。「使ってみたら、歯肉の状態が良くなった気がする」「いつもよりすっきりするから、自然と続けられる」こうしたポジティブな実感が、セルフケアの習慣化へとつながっていくのです。続けやすいツールを提案することも、歯科医療者としての大切な役割のひとつ。そんな視点から、患者さんが効果を実感しやすいセルフケアアイテムとして、『カムテクト』をご紹介します。セルフケアグッズとして『カムテクト』の提案患者さんからの評価も高いカムテクト歯周病に特化した歯磨剤『カムテクト』を知っていますか?Haleon社の製品では、知覚過敏ケアとして広く知られている『シュミテクト』が有名です。一方で『カムテクト』という名前は聞いたことがあっても、どんな特徴があるかまでは知らないという声も少なくないのが現状です。しかし、『カムテクト』は1度使った人からの評価が、非常に高いことで注目されています。約90%が使い心地に満足!2024年に人間ドック受診者を対象として実施されたサンプリング調査では、『カムテクト』試用後の使い心地に対し、約90%の人が「満足」と回答しました。出典元:2024年人間ドック受診者サンプリングアンケート n=611 試して納得、70%以上が積極的アクションへさらに注目すべきは、使用後に「購入した」「お店で探した」「人にすすめた」という積極的な行動を起こした人が、70%を超えていた点です。この結果から『カムテクト』は 効果を実感しやすく、「また使いたい」と思える満足度の高い歯磨剤であることが分かります。出典元:2024年人間ドック受診者サンプリングアンケート n=611 『カムテクト』研究員にインタビュー『カムテクト』の歴史とサイエンス使ってみると良さが分かる『カムテクト』について、Haleonジャパンの研究開発担当の中谷遼太朗氏に、『カムテクト』の歴史とサイエンスについてお伺いしました。ー『カムテクト』が生まれたきっかけや背景について教えてください。『カムテクト』は、歯周病予防に特化した処方を追求し、2014年に誕生した歯磨剤です。歯周病は、世界中で多くの人々が悩む慢性的な疾患であり、歯の喪失原因のひとつとして広く認識されています。『カムテクト』はそうしたニーズに応えるべく、開発されました。海外では『parodontax(パラドンタックス)』という歯周病ケアブランドとして展開されており、その科学的知見や処方技術をベースに、日本市場向けに発売されたのが『カムテクト』です。ー製品開発のコンセプトを決める上で、特に重視したポイントはありますか?Haleonジャパン株式会社 研究開発担当 中谷遼太朗氏カムテクトの開発において重視したのは、誰もが日常で使いやすく、効果を実感しやすい製品であることです。そのひとつが、ドラッグストアで手軽に購入できるという利便性です。セルフケアは毎日の習慣だからこそ、患者さん自身が継続しやすい環境づくりが必要だと考えています。安心して使用できる処方設計にも、徹底的にこだわりました。『カムテクト』には、清掃剤として炭酸水素ナトリウムを約70%と高濃度で配合しています。炭酸水素ナトリウムをはじめとするすべての配合成分は個別に毒性評価済みであり、殺菌効果のあるIPMP(イソプロピルメチルフェノール)、抗炎症作用のあるMAG(グリチルリチン酸モノアンモニウム)、歯ぐきの血行促進としてのビタミンEなどとの組み合わせにおいても、長期使用時の安全性が確認されています。また『カムテクト』に使用している炭酸水素ナトリウムは、粒子がきめ細かい「エクストラファインパウダー」を採用しており、やさしい使い心地と高い清掃効果を両立する処方が実現されています。当社では「Trusted Science(信頼されるサイエンス)」を理念に掲げ、科学的根拠に基づいた製品開発を行なっています。炭酸水素ナトリウム約70%配合歯磨剤は、菌数を99.9%まで減少バイオフィルムに残存する菌数と炭酸水素ナトリウム濃度との関係性の試験では、炭酸水素ナトリウム無配合と比較すると、約70%配合は細菌数が3log10(99.9%)まで減少することが確認されています。                                       異なる濃度の炭酸水素ナトリウム溶液7日後のバイオフィルムに残存する生菌数。出典Prattenら 2016¹ 良好なプラークコントロール維持のサポートへ歯間隣接面における6、12および24週目のプラークの除去効果の試験をみてみると、通常の歯磨剤と比較して、5倍以上のプラーク蓄積抑制効果が確認されました。この結果より、6、12および24週目でプラーク指数が有意に改善され、患者さんの良好なプラークコントロールの維持をサポートできることが確認いただけます。炭酸水素ナトリウム配合歯磨剤による 6ヶ月間臨床試験米国において歯肉炎患者約200名を対象に、6ヶ月間の臨床試験を実施。炭酸水素ナトリウム配合歯磨剤の継続使用により、プラーク指数の改善が認められ、安全性に関しても問題は報告されませんでした。平均総合TPIスコア±標準誤差* ITT集団。出典Joseら²* 開始時は未調整平均値であり、6、12および24週目は調整済平均値であるTPIは0~5の6段階で採点された出典元:1. Pratten et al. Physical disruption of oral biofilms by sodium bicarbonate: an in vitro study. Int Jour Dent Hyg. DOI: 10.1111/idh.12162 2. Jose et al. Six-month evaluation of a Sodium Bicarbonate-Containing Toothpaste for Reduction of Established Gingivitis: A Randomized USA-Based Clinical Trial. J Clin Dent 2018;29:33 -39                                        ー「カムテクト」という名称に込められた意味や思いを教えていただけますか?『カムテクト』という名称は、「噛む(カム)」と守ることを意味する「Protect(テクト)」を組み合わせた造語です。この名前には「歯と歯ぐきをしっかり守る」という製品コンセプトが込められています。単なる歯磨剤ではなく、歯周病予防を目的に、歯と歯ぐきの健康をサポートする存在でありたいというブランドの思いを象徴する名前となっています。現在、日本国内には歯ぐきの悩みを抱える人が4,000万人以上いるとされています。『カムテクト』はそのような方々へ、日常のセルフケアで寄り添える存在であることを目指しています。ー『カムテクト』がもつ主要な有効成分や技術的特徴はどんなものですか?『カムテクト』の最大の特徴は、約70%という高濃度で配合された炭酸水素ナトリウムにあります。炭酸水素ナトリウムには、プラークを軟化させ、ブラッシングによる物理的除去をサポートする作用があり、まさに『カムテクト』の処方設計の核と言える存在です。一方、一般的な歯周病予防用歯磨剤では、殺菌成分や抗炎症成分を中心とした「薬効ベースの処方設計」が主流です。歯周病の原因となる菌を抑制・炎症を抑えることに重点が置かれており、プラーク自体を機械的に落としやすくするというアプローチは、あまり重視されていないケースも見受けられます。また、炭酸水素ナトリウムは日本の薬機法上「有効成分」とはみなされておらず、処方上の差別化にはつながりにくいという理由で、競合製品では積極的に使われていないのが現状です。それでもなお、当社が炭酸水素ナトリウムに強くこだわるのは、豊富な科学的エビデンスと国際的な臨床データに裏付けられているからです。こうしたグローバルで培われた処方設計と研究成果を、日本市場向けにローカライズして展開できる点は、他社製品とは一線を画す、当社ならではの大きな強みと言えるでしょう。ー開発にあたり、特に苦労した点や壁となった要因は何でしたか?『カムテクト』の開発においては、処方設計・製造工程の両面で、いくつか大きな課題を乗り越える必要がありました。なかでも、以下の2点は製品化に向けた大きな壁となりました。炭酸水素ナトリウムと他成分の相性問題『カムテクト』は、約70%という高濃度の炭酸水素ナトリウムを配合した特殊処方です。この処方は、プラークの物理的除去をサポートするうえで大きな価値を持つ一方、他の有効成分との相性において化学的な安定性が課題となりました。炭酸水素ナトリウムの性質上、特定の成分と組み合わせるとpH変動や分離、変質などが起こる可能性があり、配合を断念せざるを得ない成分もありました。粘度の高さによる撹拌・充填の難しさ使用感からも実感いただけるように、『カムテクト』は非常に硬めのテクスチャーが特長です。これは高濃度の炭酸水素ナトリウムを含むことによるもので、製造工程において技術的困難が伴いました。・高粘度により、撹拌時に成分が均一に混ざりにくく、有効成分が偏るリスクが発生・粘度が高くなることで、チューブへの充填が困難これらの課題を解決するために、複数の技術的対応が必要でした。ー「カムテクト」ブランドとして、歯科医療者や患者さんに向けて伝えたいメッセージはありますか?『カムテクト』は、歯ぐきの健康に悩むすべての人々を支え、生涯にわたって口腔内に自信を持てる毎日を提供することを使命としています。現在の日本では、成人の約8割* が歯周病の兆候を抱えていると言われています。このような状況において、『カムテクト』は、誰もが手に取りやすい製品であることが、歯周病予防への重要なアプローチであると考えています。ドラッグストアで購入できる身近さと、科学的根拠に裏打ちされた処方。この両立が、日々のセルフケアを支える「続けやすさ」へとつながっています。『カムテクト』が描く歯科医療の未来像は、「歯科医院と患者さんの間に立つ信頼できる架け橋として、セルフケアの質を底上げし、結果的に歯科医療全体のレベル向上に寄与すること」です。このビジョンは、当社が掲げる「ボトムアップ型の健康支援」という企業哲学とも深く結びついています。また、「Deliver better everyday health with humanity.(もっと健康に、ずっと寄り添って)」というパーパスを掲げ、その実現に向けて、製品開発の革新、サイエンスの追求、そして現場との対話を重ねる姿勢を大切にしています。今後も『カムテクト』は、歯科医療者の皆さまとともに、患者さん一人ひとりの健康意識を支えながら、より良い未来の口腔健康の実現に貢献していきたいと考えています。出典元: *令和4年歯科疾患実態調査Haleonヘルスパートナーに登録して患者さん用無料サンプルをオーダーしませんか?Haleonヘルスパートナーとは?Haleonヘルスパートナーは、歯科医療従事者の皆さまに向けて、オーラルヘルスケアに関する最新情報を提供するコミュニティサイトです。日々の診療に役立つコンテンツや、患者さんとのコミュニケーションを支える資料など、さまざまな情報をご利用いただけます。主なサービス内容・ウェブ講演会の無料配信知覚過敏症ケア、歯周病予防、義歯やマウスピースケアなどをテーマとしたウェブ講演会を、いつでも無料で視聴可能。過去の講演ダイジェスト動画もアーカイブで公開されています。・患者さん用無料サンプルの提供歯磨剤の『カムテクト』や『シュミテクト』、義歯・リテーナー洗浄剤の『ポリデント』、義歯安定剤の『ポリグリップ』など、患者さんのセルフケア習慣づくりに役立つ製品サンプルを、オンラインから簡単にオーダー可能です。・患者指導用資材のダウンロード歯周ケアを含む様々なセルフケア指導に活用できる、わかりやすい説明資料や配布用ツールがダウンロード可能です。登録して『カムテクト』患者さん用サンプルをオーダーしませんか?オーダー方法について1. 会員登録(無料)Haleonヘルスパートナーの公式サイトで、必要事項を入力して会員登録を行います。(※登録フォームへの入力後、承認まで最大5営業日ほどかかる場合があります。)2. ログイン後、サンプル依頼ページへアクセス登録完了後、ログインして、専用ページからサンプル申請が可能になります。3. 患者さん用サンプルを選択してオーダー希望のサンプル(例:『カムテクト』)を選択して、注文を完了します。登録や詳細は、以下の公式サイトをご覧ください。公式サイトで詳細を確認する
    1D編集部
    2025年5月29日

    おすすめ動画

    1D SNS
    掲載情報について

    1D(ワンディー)は、歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士向けの情報が集まる、日本最大級の専門メディアです。

    トップレベルの臨床家・研究者からオンラインで学べる「歯科セミナー」や、臨床・経営・ライフスタイルの最新情報が収集できる「歯科ニュース」など、多彩な歯科医療コンテンツを配信しています。

    本サイトは、歯科医療関係者(歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士・歯科助手・歯科学生等)を対象に、歯科医療の臨床・研究・経営等に関する情報を集約したものです。歯科医療関係者以外の一般の方に対する情報提供を目的としたものではないことをご了承ください。

    また、本サイトで提供する情報について細心の注意を払っておりますが、内容の正確性・完全性・有用性等に関して保証するものではありません。詳細は利用規約をご覧ください。

    SNS
    1D - 歯科医師/歯科技師/歯科衛生士のセミナー視聴サービスなら
    © 2025 1D inc.