第114回歯科医師国家試験も間近になってきましたので、今回の記事では国試の出題予想をしていきます。
例年恒例になってきましたが、結構当たるような気もしますので(笑)、勉強の参考になさってみてください。
また、12月18日と1月4日に、1D主催で「第114回歯科医師国家試験、直前ライブ講義」を開催します。「必修対策」と「出題予想」の話をオンライン(Zoom)でするので、よかったらご参加ください。
最近の国試はわざとというか、あえて高校生物の内容を出題することがあります。
特にセントラルドグマの具体的内容は要注意です。セントラルドグマという言葉だけ覚えて内容を説明できない方がいますが、それは勉強とはいいません。
呪文のように言葉を覚えるのではなく、セントラルドグマの具体的な内容(転写、翻訳、スプライシング)も説明できるようにしておきましょう。
あとは減数分裂、ミトコンドリアDNAなんかも要注意ですね。
【出そうな所②】作業長と根管長と穿通、電気的根管長測定器の原理
これは歯医者の基本ともいうべき内容ですが、浪人生が説明できないことが多い内容です。さすがに説明できないと診療に支障をきたす内容だと思いますので、よくわかっていない方はこの機会に再確認してみてくださいね。
スパルタ動画セミナーでも説明していますのでご覧ください!
なぜか国試でしっかり聞かれないMTAセメントですが、さすがに114回国試ではあやしい感じがします。
【出そうな所④】バイオアベイラビリティの意味と計算問題
抗菌薬の適正使用との関係で近年バイオアベイラビリティが注目されています。歯医者になってからバイオアベイラビリティなんて言葉は全然聞いたことがなかったのに、抗菌薬の適正使用の影響でバイオアベイラビリティというワードを普通に聞くようになってきました。
歯周組織再生療法でサイトカイン(FGF-2:商品名リグロス)を使う時代ですからね・・・国試勉強が役に立たないとかいう人がいますが、本当にそうなんですか?
そういうことを言う人って意味がわからず丸暗記勉強していた人なんじゃないですかね??
ちょっと話がそれましたが、バイオアベイラビリティの計算問題は106C130で出題されてからというもの、丸7年間出題されていませんので、ちょっとあやしい感じがします。
あとは定義の話(つまり初回通過効果との関係)ですかね。
応力ひずみ曲線には点が5つ出てきます。比例限、弾性限、降伏点、引張強さ、破断点の5つですね。
このうち降伏点はあいまいなので、耐力という概念をもってきて、降伏点≒耐力と説明するわけですが、そもそもこの5つの言葉がスラスラ出てこない方は基本が甘いです。
まずこの点の意味を説明できるようにしましょう。定義を全然説明できない方がいますが、それはまずいです。
112D27では応力ひずみ曲線の意味を問う問題が出題されていますが、正答率が30%程度と低くなってしまいました。
しかし、この112D27は難しいことを聞いているわけではなく、応力ひずみ曲線の意味を具体的に問う問題だったのですよね。
【出そうな所⑥】矯正治療の基本(1期治療と2期治療の区別)
この話、もうしつこいんですが(笑)さすがにこれがわからないと歯医者になってからマズイような気がします。
1期治療と2期治療の区別は、110回以降連続して毎回出題されていますので、おそらく114回も出題されるでしょう。
動画で詳しく説明していますので、ご活用ください。
>>動画はこちら
① ②前癌状態、前癌病変が統合された言葉だと考えておけばよいでしょう。
コリンエステラーゼ阻害薬には可逆的コリンエステラーゼ阻害薬と非可逆的コリンエステラーゼ阻害薬があります。
一般的にコリンエステラーゼ阻害薬といえば、可逆的コリンエステラーゼ阻害薬のことを意味します。ネオスチグミンが有名です。
可逆的コリンエステラーゼ阻害薬のなかに、ドネペジルという薬があります。これは血液脳関門を通過して脳に作用するのですが、アルツハイマー型認知症治療薬として有名です。
認知症に関連した問題は近年の歯科医師国家試験でとても出題されやすくなっていますので、要注意かな…と思っています。
非可逆的コリンエステラーゼ阻害薬はサリンが有名です。歯科医師国家試験では有機リン化合物としてなぜか(?)109A119で出題されたことがありますが…
【109A119】
有機リン系殺虫剤による中毒の症状はどれか。1つ選べ。
a 散瞳
b 便秘
c 呼吸促進
d 皮膚乾燥
e 唾液分泌増加
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