職場にダメな同期がいると自信がつくのはなぜ?

職場にダメな同期がいると自信がつくのはなぜ?

文・構成:本吉 ひとみ | 投稿日: 2019年11月29日
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歯科の社会はコンパクト。入社する際は同期が少なく自分ひとり、もしくはいても2,3人ぐらいである。学生時代に歯科医院へ実習に行くときも少人数の場合がほとんど。

少ない人数だと優劣が顕著に現れる。自分と比べて複雑な気持ちになったことはなかっただろうか。

社会的比較が自己評価に影響を及ぼす

優秀な同期と一緒だと「自分はなんてだめな衛生士なのだろう…」と落ち込み、またその逆だと自信が持てて安心することがある。

これは、社会的な比較が自分の評価に影響を及ぼすからだ。心理学者のモースとガーゲンはこのことを実証した。

この実験は、参加者を1人ずつ部屋に呼び、自己評価の質問用紙に回答するように指示される。回答している途中でもう1人参加者が入って行く。あとから入って行くのが実験者で、2パターンの人物が用意された。

人物①:身のこなしがで難しそうな本を持ち、質問にもテキパキと答えるなど、いかにも秀才そうな人物
人物②
:ボサボサの髪やちゃらんぽらんな服装で、もたもたと行動するなど、だらしない人物

参加者は途中からこのどちらかの人物と一緒に質問用紙に回答していく。質問用紙は、人が入ってくる前にひとりで回答していた内容と人が入って来てから回答したものは同じ。参加者はあとから入ってきた人物によって回答内容が変わるのかどうかをみられた。

すると、秀才そうな人物が入って来たときには自己評価を下げ、だらしない人物が入ってきたときには自己評価を上げた

この実験から、自己評価は近くに存在する他人に大きく影響されることが証明された。

正確な自己評価を得るために人は他人と比べ、自分が他の人よりも劣っていると悲しい気持ちになり、他の人よりも優れていると嬉しい気持ちになるのである。

社会的な位置づけがわかると自己肯定感が満たされる

自分と似た環境の人と比較をすることで自分が成功しているのか失敗しているのか社会的な位置づけがわかるため、安心感を得られる。

不安なときほど自分が社会で必要な存在だという自己肯定感を満たそうとし、比較するのである。しかし、そこには自分の都合の良いバイアスがかかることが多いので気をつけよう。

もし自分は上手くこなせていると思うのであれば更に上を目指してみよう。できるからといって気を抜いてはいけない。うさぎとカメの話と同じで、ゴールを見ずにカメばかり見ていては大事なことを見失ってしまう。

なるべき姿は「他の衛生士よりも優れていること」ではなく、「多くの患者さんをサポートすること」。より高い目標に向けて前に進んでいこう。

一方、自分は周りよりもできない衛生士だと思うのであれば、チャンス。人は苦労した分、大きく成長する。失敗しただけ引き出しの数も増えるのでよりよい仕事ができるようになる。

はじめは辛いことも多いが、カメのようにゴールを見据えてコツコツ進んでいけば自然と目標を達成することができる。相手に惑わされずに自分のできることからはじめていってみてはいかがだろうか。

もしそれでも辛いことが続くのであれば、居場所を変えてみるのも手段のひとつ。自分が一番輝ける場所を探して、楽しい歯科衛生士人生を歩んでいこう。

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