インプラント周囲炎治療、インプラントプラスティは必要?

インプラント周囲炎治療、インプラントプラスティは必要?

文・構成:河崎万鈴 | 投稿日: 2019年11月06日
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インプラント周囲炎が起きた場合、そのインプラント体の表面に存在する汚染物質を完全に取り除き、表面をなめらかな状態に戻すことは手用スケーラーや超音波スケーラーによるデブライトメントでは難しい。

そこで「インプラントプラスティ」と呼ばれるインプラント体表面の形態を変える方法で、汚染物質を取り除きインプラント表面をなめらかな状態にさせることが往々にして行われている。

インプラントプラスティの利点と欠点

インプラントプラスティは、非外科的にでも外科的にでも行える。

外科的処置の際に行えば、器具の到達度を上がるため、より高いインプラントプラスティの目的治療効果が期待できる。

しかし、インプラントプラスティはそもそも複雑なインプラントスレッドの間に器具が到達できず、治療精度が保証しにくいので高度な処置となっている。

またインプラントプラスティを行うことでインプラント体が細くなり破折するリスクが上がったり、切削の際の熱によって組織にダメージを与えたりする問題点がある。

このようなメリット・デメリットを踏まえたうえで、実際インプラントプラスティをインプラント周囲炎の外科的治療時に行うべきなのだろうか?

学会の立場は?

日本歯周病学会『歯周病患者における口腔インプラント治療指針およびエビデンス 2018』では、インプラント周囲炎の外科的治療時におけるインプラントプラスティは弱く推奨されている。

インプラント周囲炎の外科的治療時におけるインプラントプラスティの効果について検証された2件のランダム化比較試験での報告の確実性が非常に低く、治療の望ましくない結果のリスクも高かったと判断したからだ。

ただしこの2件のランダム化比較試験で、実行された24ヶ月間で害は記載されていないため、治療を完全には否定することはできない。

現在ではインプラントプラスティの術式や定義が明らかにされていないため削除量や削除方法が統一されていない。

またインプラント体の材質や表面の形状も今後変化していった場合、患者の治療予後も変化していくと考えられるので、一概にはインプラント周囲炎の外科的治療時におけるインプラントプラスティを否定はできないだろう。

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参考文献

日本歯周病学会『歯周病患者における口腔インプラント治療指針およびエビデンス 2018』,2018.
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