歯科助手の給料はいくら? 給料差分や給料を上げるためにできることなどを解説

歯科助手の給料はいくら? 給料差分や給料を上げるためにできることなどを解説

小森 柚
2022年8月13日
歯科助手として働いてみたいけど、給料が実際どのくらいなのか気になりますね。せっかく働くのであれば、少しでもいい給料で働きたいと思うのは当然です。

この記事では歯科助手の平均の給料、各条件下での給料の差や、給料の上げ方についてまとめています。なるべく高い給料で歯科助手として働きたい方は必見です。

歯科助手について

歯科助手とは、歯科医師や歯科衛生士のアシスタントとして機材の準備や診療の補助などを行う職業です。診療のサポートだけでなく、院内の清掃や器具の消毒、お会計や次回の予約を取ったりなど様々な業務に携わり、歯科診療所において欠かせない存在です。

英語表記では「Dental Assistant」。その頭文字から「DA」と呼ばれることもあります。歯科助手についてさらに詳しく解説していきます。

仕事・業務内容

歯科助手は、医療行為以外の仕事を担います。具体的な内容は以下の通りです。
  • 医療事務業務
  • 診療補助
  • カウンセリング
などの業務を主に担当します。

【医療事務業務】
主に受付周りやデスクで行う業務です。
  • 予約
  • 会計等の受付業務
  • カルテの管理
  • レセプト
  • 電話対応
などを行います。

【診療補助】
歯科医師や歯科衛生士のアシスタント業務です。
  • 機材や薬品の準備
  • 診療中のサポート
  • 案内や介助
  • 説明などの患者様対応
などを行います。

【カウンセリング】
患者様とコミュニケーションをとり、治療の経過や症状の変化等を確認します。歯科医師や歯科衛生士に正確に伝える事により、診療がスムーズに進むでしょう。他にも任される業務は多く、歯科医院によって業務の範囲は大きく異なります。

勤務場所

勤務場所は大きく分けて2種類あります。「歯科診療所」と「訪問歯科」です。それぞれ解説していきます。

【歯科診療所】
いわゆる一般的な「歯科医院」です。歯科診療所での歯科助手としての業務は前述の通りです。基本的には受付やお会計などの事務業務から診療の補助、片付けに至るまで幅広い業務をこなすこととなります。

また患者様にとって歯科助手は一番接しやすい存在であり、受付から最後のお会計までの長い時間接することになります。つまり患者様にとって、歯科助手がその歯科医院の「顔」ということです。

さらに歯科診療所といっても、細かく分類されます。矯正歯科や審美歯科、小児歯科などそれぞれのジャンルに特化した歯科診療所が存在します。

各々歯科診療所でありながら、各ジャンルの知識が多く必要です。歯科診療所でも様々な働き方がありますので、よく求人をチェックしてみましょう。

【訪問歯科】
訪問歯科とは、その名の通り歯科医院の中で診療をするのではなく、施設や自宅に訪問して診療をおこないます。訪問歯科の場合は、求人に「歯科コーディネーター募集」と記載されている場合もあります。

主な患者層は歯科診療所に行って受診することができない70代以上の方が多いです。つまり、ご高齢の方と接するのが好きな方や慣れている方に向いている勤務先と言えるでしょう。

本格的な治療を行う場合もありますが、ほとんどは「口腔内のケア」や「嚥下訓練」を行う場合が多いです。どちらも健康に長生きして頂くためには必要な診療のため、しっかり知識を頭に入れておきましょう。

業務としては、訪問予定の管理や訪問ルートの確認、器具機材の準備や片付け、診療の補助などの業務がメインとなります。

本格的な治療がほとんどないと言っても、歯科診療所のようにいつも整った環境が揃えられるということもないですし、限られた器具・機材で診療を行うことになりますので臨機応変に動ける能力が必要となります。

時間も限られているので、迅速に判断や行動する力も必要となってくるでしょう。また訪問する際の車の運転を任される場合もありますので、運転免許が必須となる求人がほとんどです。

歯科衛生士との違い

歯科助手と歯科衛生士では行う業務範囲が違います。その違いは「医療行為ができるかどうか」です。

歯科衛生士には国家資格が必要です。資格を取得することで、歯科衛生士の主な業務である「歯科診療補助」「歯科予防処置」「歯科保健指導」が可能になります。簡単に言うと、患者さんの口腔内で器具を操作したり、歯科衛生士と名乗っての保健指導を行ったりということが可能というわけです。

一方で、歯科助手は医療行為以外の業務を担当します。患者さんの口腔内を触って直接施術を行うことは一切ありません。そのため、歯科医師や歯科衛生士が医療業務従事者と区分されるのに対し、歯科助手は一般事務に区分されることもあります。

医療事務との違い

歯科助手と医療事務の大きな違いは、診療の補助が業務に入っているか否かです。

歯科助手は先ほどからお伝えしていた通り、
  • 医療事務業務
  • カウンセリング
に加え、「診療の補助」の業務があります。

しかし医療事務では診療の補助は行わず、基本的には受付作業やレセプト業務だどを行うことになるでしょう。より歯科医療従事者として患者さんと深く関わりたいのであれば、歯科助手になることをおすすめします。

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    歯科助手の給料とは

    では実際に歯科助手として働く場合、初任給や平均月収はどのくらいなのでしょうか。業務内容だけでなく、給料も働く中で大事な要素であるので、それぞれ解説していきます。

    歯科助手の初任給

    厚生労働省の令和3年度賃金構造基本統計調査によると、正社員で雇用された場合はおよそ17万円~22万円程と言われています。資格も必要ない職業ですので未経験からのスタートであれば、やや低めのスタートになることもあります。

    経験を積んだり転職したりすることによって給料が上がる場合もあるので、まずは歯科の知識を十分に取得し、歯科助手としてのスキルを磨いていきましょう。

    歯科助手の平均月収

    2022年1月時点の全国平均の歯科助手の月収の相場は以下の通りです。

    歯科助手の平均月収は、24万円ほどとなっています。こちらの平均年収は、厚生労働省の【令和3年度賃金構造基本統計調査】から算出しております。パート・アルバイトの場合やお住いの地域でも変動するため、実際の求人を見てみることをおすすめします。

    アルバイト・パートの平均時給

    主婦などのフルタイムで働くのが難しい方に人気の働き方です。平均時給はおよそ900円~1000円程度と言われています。しかしこちらも地域での差や業務内容の範囲など、時給に大きく関わってくるため参考程度にお考えください。

    派遣社員の平均時給

    歯科助手は派遣社員として募集されることもあります。パートやアルバイトに比べると平均時給も高い傾向にあり、様々な職場で仕事を経験したいという方に向いている働き方と言えるでしょう。都内では平均1200円程度となります。長期募集から短期募集まで幅広く、バラエティに富んでいます。


    歯科助手の平均年収

    では歯科助手の平均年収はどのくらいなのでしょうか。先程もお伝えした通り、年代や地域によっても平均月収が変わってくるので、それぞれご説明します。

    歯科助手の地域ごとの平均年収

    年収は地域によって大きく変動ます。平均年収.JPによると、歯科助手の地域ごとの平均年収は以下の通りです。こちらも厚生労働省が算出している賃金統計調査に基づいて作成しています。
    都道府県平均年収北海道259万円青森245万円岩手268万円宮城288万円秋田236万円山形265万円福島259万円茨城288万円栃木288万円群馬288万円埼玉259万円千葉288万円東京403万円神奈川317万円新潟259万円富山259万円石川288万円福井288万円山梨259万円長野288万円岐阜259万円静岡288万円愛知317万円三重288万円滋賀288万円京都288万円大阪346万円兵庫288万円奈良288万円和歌山259万円鳥取259万円島根259万円岡山288万円広島288万円山口288万円徳島288万円香川259万円愛媛259万円高知259万円福岡288万円佐賀230万円長崎259万円熊本259万円大分259万円宮崎230万円鹿児島259万円沖縄230万円

    高卒の場合と、大卒の場合の差分

    歯科助手は高卒でも働くことができますが、大卒だと後々年収が高くなる傾向にあります。特に一番差がつくのが50代の時の年収です。年齢が50歳~54歳の場合、大卒ではおよそ494万円、高卒だとおよそ359万円と135万円も差があります。

    資格の有無

    歯科助手は資格は必須ではありませんが、資格を習得することにより給料が上昇することがあります。勤務先によっては資格手当が支給される場合もあるので、求人をよく確認しましょう。

    年代別の平均年収

    厚生労働省の調査によると、平均月収は年齢があがるにつれ徐々に上昇することが分かっています。大きく変動するわけではありませんが、資格習得などによって給料アップを目指せるでしょう。平均年収が一番高いのが、40~44歳で383万円となっています。

    歯科助手が給料を向上させるのに必要なこと

    平均の給料はやや低めな歯科助手ですが、給料を向上させる方法もあります。もちろん長く同じ診療所に務めていれば徐々に給料は上がっていきますが、さらに積極的に給料を向上させる方法をお伝えします。

    資格取得

    資格を習得することで資格手当の支給される場合があります。歯科助手として有利に働く資格は多く存在しますが、その中でも代表的な資格は以下の3つです。
    1. 歯科助手資格認定制度(日本歯科医師会)
    2. 歯科アシスタント検定試験(全国医療技能検定協議会)
    3. 歯科 医療事務管理士®(技能認定振興協会)

    好待遇な歯科医院への転職

    ある程度経験を積んだあとであれば、仕事の幅も増え転職することで給料が上がる可能性があります。歯科医院によって福利厚生などの待遇や基本給も違いますので、好待遇の歯科医院へ転職することにより給料を上昇させましょう。

    歯科助手に向いている人とは?

    これまで、歯科助手の働き方や給料についてご説明してきました。とても魅力的な仕事である歯科助手ですが、どのような人が向いているのでしょうか。歯科助手に向いている人の特徴を3つご紹介します。

    コミュニケーション能力がある人

    スタッフ同士のコミュニケーションを円滑にするのも重要な仕事です。連携がうまくいかなければ良い診療をすることはできないでしょう。

    また患者さんとのコミュニケーションをとる機会も多く、特に受付業務をしている歯科助手の第一印象で歯科医院全体の第一印象が決まることもあります。人と接するのが好きで、笑顔が素敵な人は歯科助手に向いていると言えるでしょう。

    臨機応変に動ける人

    診療中、予定とは違う器具が急に必要になったり治療自体が変更になったりなど、様々なことが考えられます。急なサポートやカバ―が必要なときに素早く動ける歯科助手がいることにより、診療はスムーズになるでしょう。


    細やかな気遣いができる人

    歯科医師や歯科衛生士は、口腔内に意識を集中させていることが多いです。そんな中、歯科助手が周りを確認し、患者さんの小さな変化に気づいて迅速に対応できると術者はとても助かります。

    また歯科器材は小さいものや壊れやすいものが多いため、几帳面で作業が丁寧な人は患者さんや歯科医師、歯科衛生士からも信頼される歯科助手になるでしょう。

    歯科助手のやりがいや充足度

    今回はSNSで歯科助手として働いている方の実際の声を調査しました。インタビューではなく、匿名で不特定多数が見ることのできるSNS上だからこそ、取り繕った回答ではなく本心で思っているであろう声を集めました。

    では歯科助手という仕事は、どのようなやりがいがあるのでしょうか。

    自ら学べる環境

    想像以上に覚えること多い😫😫
    覚えるの得意やけどまたすぐに
    新しいこと覚えての繰り返し♻️
    でも最近は患者さんについて
    実践的でなんか楽しい😽💓(笑)
    着々と出来るようになりよる👌🏻💕
    忙しいけすぐ1日がおわるし😪😪
    仕事にやりがい感じる💗💗
    歯科助手がんばろっと😤😤💓!

    Twitter:https://twitter.com/rinaaa222/status/712992480589778944

    患者さんからの「ありがとう」

    歯科助手の仕事をしている者です。

    歯科医院は虫歯などで歯が痛い方や口腔に悩みを持った方が来院する所です。サービス業や接客業と違い、お客様をおもてなしするところではありません。サービス業や接客業はお客様に「ありがとうございました。」と口にしますが、医療機関で働いていると、患者さんの方から「ありがとう」と言われます。その一言で、歯科助手になって良かったな~と凄く喜びを感じます。

    もちろんミスをしてドクターから嫌味を言われてストレスを感じることは多々ありますが、それ以上にやりがいを感じることの方が大きいです。
    患者さんがより良い診療を歯科医師から受けるためにはもちろんのこと、さらには歯科医師が患者さんにより良い医療を提供するために存在する職業が歯科助手であると私は思っています。患者さんや歯科医師のサポート的存在です。

    無資格とはいえ中途半端な気持ちで出来る仕事ではないと思いますし日々の勉強はもちろん必要で、それができた上で患者さんにありがとうと言ってもらえる。この上ない達成感です。

    Yahoo!知恵袋:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13132425698?__ysp=5q2v56eR5Yqp5omLIOOChOOCiuOBjOOBhA%3D%3D

    歯科助手になるには?

    歯科助手には必須な資格や免許はありませんので、未経験からでも仕事に就くことができます。実際の求人でも未経験歓迎という歯科医院は多くあるので、その求人に応募して就職することでいつでも歯科助手として業務を始めることができます。

    また最近では歯科助手になるための夜間の専門学校も存在しており、他の仕事をしながら専門学校で学び、転職を有利に進めるケースもあります。学校により学べることは違いますが、おおむね履修項目は以下の通りです。
    • 接遇マナー   
    • コミュニケーションスキル


    • 歯科診療概論
    • TC初級

    • カウンセリング
    • 歯科診療補助論
    歯科助手が習得てきる資格についても学べるところもあります。もちろん未経験からでも歯科助手になることは可能なのですが、資格を持っておくことで全国どの歯科医院からも求められる歯科助手となるでしょう。

    まとめ

    今回は、歯科助手の平均の給料や各条件でどのくらい給料に差があるのかをまとめました。またどのようにすれば給料を向上させられるかもお伝えしました。

    まずは歯科助手としての経験やスキルを積んでいきましょう。余裕がでてくれば、資格の勉強をすることによりさらにあなたの歯科助手としての価値は高まります。
    小森 柚
    著者/監修者
    小森 柚
    歯科衛生士

    1994年、香川県生まれ。香川県歯科医師会立歯科医療専門学校卒業後、歯科衛生士免許を取得。香川県で2年間、岡山県で2年間臨床経験後、スモールビジネスを立ち上げ、フリーランスとして働いている。その後、株式会社F.R.Wilで、同じようにスモールビジネスを立ち上げようとしている人達の企画やレターのブラッシュアップ、SNSマーケティングを行う。2022年に当社参画。セミナーの企画や記事作成に携わっている。

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    審美歯科のスペシャリストに聞く「接着のカンどころ」

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    デンタルIQの向上によって高まる審美歯科のニーズ近年、国民の健康意識が大幅に向上し、予防歯科の普及とともに、審美歯科へのニーズも急速に高まっています。特に、デンタルIQが向上した患者は、単に機能回復を求めるだけでなく、審美的な仕上がりやメタルフリー治療、矯正治療など、より高度な審美的要求を持つようになっています。こうした患者ニーズの変化に対応するため、歯科医師には高い技術力と信頼性がこれまで以上に求められています。審美歯科治療の分野では、新しい技術や材料を迅速に習得し、エビデンスに基づいた治療を提供することが、患者の期待に応えるために不可欠です。追い風にも感じる「脱パラ」への動き厚生労働省の方針により、金銀パラジウム合金の使用縮小が進み、メタルフリー治療の需要が高まっています。背景には、パラジウムの価格高騰や金属アレルギーへの配慮があり、今後のメタルフリー材料の普及が期待されています。この流れの中で、CAD/CAMシステムによるレジン材料やPEEK冠などの新素材が注目され、審美性向上に寄与しています。特に保険診療での金属使用が減少する中、審美歯科における材料選定は今後さらに重要です。歯科医師には、最新のメタルフリー材料や信頼性の高い接着剤、セメントを適切に活用するスキルが求められています。エビデンスに基づいた材料選びと最新技術の導入が、今後ますます重要となるでしょう。スペシャリストの審美治療を解剖今回は、審美歯科の第一線で活躍されている髙木仲人先生に、審美修復における接着のポイントや、その効果を最大限に引き出すためのZEN®ユニバーサルシステムについて伺いました。ZEN®ユニバーサルシステムは、三井化学が開発したモノマーを採用し、サンメディカルの技術力によって製品化されたユニバーサルタイプの接着システムです。こちらのシステムは、「ZEN®ユニバーサルセメント」と「ZEN®ユニバーサルボンド」の2種類のみで、歯質や金属、ジルコニア、アルミナ、ガラスセラミックス、レジン系材料、さらにはPEEK冠にも接着が可能です。ZEN ユニバーサルセメント/歯科接着用レジンセメント/管理医療機器/認証/305AKBZX00052000ZEN ユニバーサルボンド/歯科用象牙質接着材/管理医療機器/認証/ 305AKBZX00051000髙木先生には、ZEN®ユニバーサルシステムを実際の臨床でどのように活用しているか、プロフェッショナルの視点からその魅力を解説していただきます。左:ワンディー株式会社 編集部 高橋 佳奈 右:門前仲町髙木歯科 院長 髙木 仲人先生Q1: 先生はZEN®ユニバーサルシステム発売後すぐにご使用いただいておりますが、現在の率直なご感想をお聞かせください。最近では、接着対象となるマテリアルが非常に多岐にわたっています。CAD/CAM修復物、PEEK冠、セラミック、ジルコニアなど、さまざまな素材に対応する必要があり、その処置が複雑化してきました。しかし、ZEN®ユニバーサルシステムの場合、アドヒーシブとセメントの2つだけで処置が完了します。このシンプルさが非常に魅力的で、手技が大幅に簡略化され、とても使いやすい製品だと思います。Q2: 接着力や審美性が求められるケースでも使用されていますが、その後の経過はいかがですか?ZEN®ユニバーサルシステムを導入して6ヶ月が経過しましたが、これまでに使用したコンポジットレジンやセラミック、ジルコニア、CAD/CAM修復物、PEEK冠において脱離は一例もなく、非常に順調に経過しています。また、前歯部の審美修復に使用することが多いのですが、被膜が薄いため、マージンラインが見えにくい点がいいです。さらに経過中の着色も一切見られず、審美性の高い修復を提供できています。Q3: 接着性レジンセメントの自動練和型と手練和型の操作性の違いについて教えてください。自動練和型のメリットは、テクニカルエラーを減らせる点と作業時間の短縮です。セメントを手練和する場合、慣れている歯科医師や歯科衛生士、歯科助手が行うとしても、練和の上手さや練和にかかる時間に個人差があります。もし練和が不十分であれば、化学重合がうまく進行せず、ムラが生じることもあります。自動練和はそうしたリスクを大幅に軽減します。さらに、手練和では、練る際や補綴物に入れる際に気泡が混入するリスクがありますが、自動練和の場合、セメントをそのまま注入できるため、気泡が入りにくいです。Q4: ZEN®ユニバーサルセメントは特殊な脱泡装置を使用していますが、ペーストの性状についての感想をお聞かせください。ZEN®ユニバーサルセメントでは、練和されたペーストに気泡が混入しているのを見たことがありません。また、程よい粘性があり、補綴物に入れた際に垂れることもなく、非常に操作性が良いです。硬すぎず柔らかすぎず、ちょうど良いバランスで扱いやすい印象です。Q5: ZEN®ユニバーサルシステムの「DIS™」(Double Initiator System)による重合性能についての印象はいかがでしょうか?今回の「DIS™」システムについてですが、化学重合が非常にアクティブに反応している印象があります。そのため、他社製品と比較しても、化学重合に対する信頼性が高いと感じています。特に、ジルコニアやPEEK冠など光が通らない材料の場合、光による重合はほとんど期待できませんので、化学重合が主な役割を担います。そういった意味では、光が届かない補綴物に対する化学重合の強さは、非常に有利に働くと感じています。Q6: ZEN®ユニバーサルシステムを使用して脱離しにくい理由はどこにあるとお考えですか?脱離しにくい理由は、今回の化学重合システム「DIS™」の反応の良さではないでしょうか。また、アドヒーシブに含まれているタッチキュアも重要な要素です。それぞれのアドヒーシブおよびレジンセメントにおける化学重合成分が非常に強力であるため、脱離を防ぐ効果があると考えています。さらに、アドヒーシブの被膜の厚さが5μmと適度で、薄すぎず厚すぎないため、これらの要素が組み合わさり、脱離のリスクを低減していると感じています。Q7: ZEN®ユニバーサルシステムの経済性についてのご意見をお聞かせください。ZEN®セメントのミキシングチップはデッドボリュームを32%減少させることができるため、メーカーさんが非常に工夫を凝らしていると感じます。ノズルが長すぎると未使用部分が生じますが、逆に短すぎると混合が不十分になり、気泡が混入するリスクがあります。そのため、単純にノズルを短くするのではなく、バランスを考慮した設計がなされていると思います。コストパフォーマンスについては、他社製品と比較しても非常に優れていると感じています。個人的には、接着力の低下を避けるため、ミキシング直後のセメントは使用したくないので、最初の1センチは捨てるようにしていますが、それでも無駄が少ない印象を受けています。Q8: ZEN®ユニバーサルボンドの「被膜の薄さ」や「エアブロー時の操作性」についての印象を教えてください。被膜の薄さは2ステップの製品に比べると約三分の一程度で、特に前歯部の審美修復において、コンポジットレジンやダイレクトボンド、ダイレクトコンポジットラミネートベニアなどを使用する際にメリットがあります。ボンド層が厚いと光が入った時にボンド層が見えてしまうことがありますが、被膜が薄いため、前歯部での審美的な充填が可能だと考えています。また、エアー操作を行う際に粘度が高すぎると、液だまりを起こすことがありますが、このボンドは粘性が適度なため、エアブローがしやすいという印象があります。Q9: CAD/CAM修復物やPEEK冠などの被着体に対する接着結果はいかがですか?CAD/CAM修復物やPEEK冠など、従来は接着が難しかった被着体に対しても、ZEN®ユニバーサルシステムは一貫して優れた接着力を発揮しています。各歯面に対して、なぜこの処理を行う必要があるのか、リン酸エッチングの目的は何か、シランカップリング材入りのMDPを使用する理由について考えることは重要です。しかし、そうした専門的な知識を持つ先生方だけでなく、どのような先生が使用しても一定以上の接着力を発揮できることが大切だと思っています。つまり、ユニバーサルな製品であり、誰が使っても安定した接着力を提供できることが求められます。今回の製品は、どなたが使っても一定以上の接着力を発揮できる点が非常に魅力的です。また、アドヒーシブとセメントの2つだけで良いというシンプルさも、非常にわかりやすいと感じています。Q10: 使用にあたって、術式のポイントやコツがあれば教えてください。コツとしては、被着体側のエアブローを行う際に、強圧でするのではなく、重要なMDPや有効成分を残すように溶媒を揮発させるエアブローを行っていただきたいです。有効成分を残すように注意しながら作業することで、接着力がさらに向上します。e-max インレー症例写真光照射器に関しては、しっかりとカンファーキノンに反応するものを使用することが重要です。また、個人的にはこの製品の化学重合タッチキュアは若干早いと感じています。ですので、セメントアウトを行う際には、仮照射を先に行い、早めにセメントアウトをするのが良いかと思っています。Q11: ZEN®ユニバーサルシステムをご使用後、治療効率や患者さんの反応について教えてください。ZEN®ユニバーサルシステムを使うことで、治療の効率が非常に向上しました。アドヒーシブとセメントの2つを用意するだけでよいので、準備もシンプルです。これによって、準備をするスタッフの負担も軽減されますし、私自身も手順が簡単なので、全体的な治療時間が短縮されます。患者さんにとっても、口を開けている時間や治療そのものが短く済むので、大きなメリットだと感じています。Q12: 最後に、ZEN®ユニバーサルシステムを使って良かった点やお勧めしたいポイントを教えてください。このシステムを使うことで、接着の効果はもちろん、診療時間の短縮にもつながりました。特に、ステップ数を減らせることが大きな魅力です。接着をシンプルに楽しんでいただければと思っています。市場には多くのセメントやボンドが存在しますが、「これだけで十分」と満足していただけるかと思います。セメントに関しては、無駄が少なく、コストパフォーマンスも優れていると実感しています。他社製品と比較した際、オープン価格でも非常にコストパフォーマンスが高いですね。クリニックとしても、単価の経済性があり、必要なものが少ないため、在庫管理も楽になります。さらに、室温保管が可能という点も大きな利点です。冷蔵庫に入れる必要がなく、他社製品では常温保管の指示がないものが多い中で、これは嬉しいポイントです。高木先生がお使いの接着システム ZEN®ユニバーサルシステム の製品情報はこちらから髙木仲人先生のインタビューからも伝わる、ZEN®ユニバーサルシステムの優れた操作性や審美性、強力な接着力。審美歯科のプロフェッショナルが信頼を寄せる接着システムについて、特長や臨床での活用方法をさらに詳しく知りたい方は、こちらから製品情報をご覧ください。製品情報はこちら「ZEN」はサンメディカル株式会社の登録商標です。「DIS」はサンメディカル株式会社の商標です。
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    愛され続け60年。知覚過敏ケアの定番『シュミテクト』を大解剖!

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    成人の約30%が罹患していると推計される「知覚過敏」データで見る知覚過敏知覚過敏は日常臨床においてもよく見られる症状ですが、実際に3人に1人が知覚過敏症状を経験しており1,2、若年者*に至っては5人に2人が経験しています。3*18~35歳また成人の2/3が歯周病に罹患していると言われている現代、歯周病罹患患者のうちで知覚過敏症状を発症しているとされる方は60%以上*とされています。冷たいものや甘いものを口にした際に感じる鋭い痛みは、日常生活において大きなストレスとなるため、歯周病だけでなく知覚過敏症状も現代人の口腔内の悩みとして大きい割合を占めていると言えるでしょう。*Haleon調べ知覚過敏の病理・病態カリエスがなく、しみるという訴えがあるとき「知覚過敏」と一言でまとめてしまいがちですが、その定義はエナメル質が摩耗したり歯肉が退縮することによって象牙細管が露出することで生じる一過性の疼痛で、刺激(主として熱,脱水,擦過,浸透圧,化学的刺激)を加えることにより短く鋭い痛みを発するのが特徴です。知覚過敏が発症するケースは多岐に渡りますが、開口した象牙細管の内部にある組織液がさまざまな刺激により動くことにより、閾値が下がり、鋭敏となった象牙細管内の神経終末や象牙芽細胞が興奮し痛みが生じるという動水力学説が一般的に考えられています。Hys症状改善方法の違い知覚過敏の発生機序から考えて、症状改善方法として3つの方法が考えられます。1つめは結晶物を析出させたり、レジン系やグラスアイオノマーセメント系の材料で行う「象牙細管の封鎖」です。次に、グルタールアルデヒドとハイドロキシエチルメタクリレート(HEMA)などを主成分とする各種製品やレーザーなどにより「タンパク質を凝固させることにより細管内組織液が動かないようにする」方法があります。この2つが主にオフィスケアで用いられている方法です。3つめの方法である「知覚鈍麻(閾値上昇)」に関しては、硝酸カリウムを主として有効成分とする製品が知られています。オフィスケア用の製品もありますが、そのほとんどが歯磨剤としてセルフケア用に使用されており、予防も含め、ホームケアとして有効成分が含まれた歯磨剤を普段から使用することによって適切な効果を発揮していきます。市場に溢れる知覚過敏症状の抑制効果を謳った各種材料は、いずれも上記のどれかが(複数の場合もあり)採用されています。参考資料1.Addy M. Int Dent J 2002; 52:367–375.2.Ipsos Claimed Penetration Omnibus. January, 2015.3.West NX et al. J Dent 2013; 41:841–851.知覚過敏には患者さんのセルフケア習慣化も重要なぜセルフケアが重要なのか?適切な診断のもと、知覚過敏症状に対する正しい原因除去を行うことができればほとんどの症状は治まりますが、現実には処置後も続く患者の訴えに困ることもあるかもしれません。そのようなときには、繰り返し同じ知覚過敏症状を抑制する製品を使用したり、異なる製品を用いるしか方法はないのでしょうか?実は、知覚過敏症状を抑制するためには効果的な順番があり、その順序を守らないと望ましい効果が得られないのです。まずは「知覚鈍麻」させた後に「凝固」させ、それから「象牙細管の封鎖」を行うというプロセスで行うのが望ましいでしょう。凝固や象牙細管の封鎖に関する処置を行なった後に知覚鈍麻を行なっても、効果は十分に期待できず、治らない症状に対して次の手がなくなり困ることになるかもしれません。そのため、患者さんの日々のセルフケアによる知覚過敏に対するアプローチも重要になってくるのです。セルフケアの原則は「歯磨き」知覚過敏の主な原因のひとつとしてプラークコントロールの不良が挙げられますが、プラークの付着は象牙細管の開口に関わるため適切なセルフケアによるプラークコントロールは知覚過敏症状抑制の原則となります。また、軽度の知覚過敏症状であれば、酸性食品、飲料の摂取を控えて適切なプラークコントロールを行えば自然に治癒する場合もあり、予防も兼ねて知覚過敏ケア効果のある歯磨剤を使用して歯磨きを行うことが知覚過敏に対する基本的な対処法として考えられます。知覚過敏ケアの定番『シュミテクト』『シュミテクト』は、知覚過敏の症状を予防するための歯磨剤で、海外では『Sensodyne(センソダイン)』と呼ばれ、世界中で高く評価されています。知覚過敏用の歯磨剤の市場規模が拡大する中、『シュミテクト』は特に注目されるブランドであり、2024年1月時点で、18年間連続で売上を伸ばし、市場をリードしています。*歯がしみるのを防ぐ「硝酸カリウム」や、歯肉の炎症を抑える「グリチルリチン酸モノアンモニウム」、う蝕予防に役立つ「高濃度フッ素1,450ppm」も含まれており、知覚過敏症状だけでなく、歯周病、口臭、ホワイトニング、う蝕といった多様なオーラルケアニーズにも対応しています。*インテージSRI+ハミガキ市場2023年5月~2024年4月累計販売金額シェア(「シュミテクト」シリーズ計)『シュミテクト』研究員にインタビュー『シュミテクト』の歴史と『シュミテクトプラチナプロテクト EX』の開発秘話今回は、Haleonジャパン株式会社のオフィスに実際に伺い、研究開発担当の中谷 遼太朗氏に、『シュミテクト』の歴史と、新商品の『シュミテクトプラチナプロテクトEX』の開発秘話についてお伺いしました。Haleonジャパン株式会社 研究開発担当 中谷 遼太朗氏── まずは、シュミテクトの歴史について教えていただけますか?はい、シュミテクトの歴史は非常に長いです。まず、1961年にアメリカとイギリスで『Sensodyne original』として誕生しました。その後、1980年に、硝酸カリウムを含む初の歯磨剤『Sensodyne F』が登場し、臨床的に知覚過敏症状抑制効果が証明され、画期的な製品として大きな注目を集めました。1992年には、日本で初めて硝酸カリウムを配合した『シュミテクト』が発売され、それ以来、多くの方に愛用されています。さらに進化を続け、2024年3月には『シュミテクトプラチナプロテクトEX』が新たに発売されました。── 新製品『シュミテクトプラチナプロテクトEX』の開発に至った背景をお聞かせください。ワンディー株式会社 編集部・高橋 佳奈これまでのシュミテクト製品は、知覚過敏症状に対する有効成分として硝酸カリウムを主に配合していました。従来の製品でも十分に効果を発揮していましたが、より広範囲のユーザーに効果を届けたいという思いから、今回の『シュミテクトプラチナプロテクトEX』では新たに、有効成分の乳酸アルミニウムを加えました。これにより、より幅広いニーズに応えることができる、さらに効果的なケアを実現する製品が完成したと考えています。『シュミテクトプラチナプロテクトEX』の特徴とエビデンス── 『シュミテクトプラチナプロテクトEX』の主な特徴について教えていただけますか?先ほどもお伝えしたのですが、『シュミテクトプラチナプロテクトEX』は、硝酸カリウムと乳酸アルミニウムという2つの有効成分を配合しています。硝酸カリウムは歯髄神経の過敏性を鎮めることで、内側からの知覚過敏症状を軽減します。一方、乳酸アルミニウムは露出した象牙細管の穴を塞ぎ、唾液中のリン酸イオンと結びついてリン酸アルミニウムとして結晶化し、外側からの刺激を防ぎます。Haleonジャパン株式会社 メディカルアンドサイエンスアフェアーズ オーラルヘルス研究員 金山 昌氏このダブルの効果により、「鈍麻」と「封鎖」の両面から知覚過敏にアプローチします。さらに、寝ている間が知覚過敏ケアに有効な時間であることに着目し、こちらの『プラチナ プロテクトEX 集中ナイトケア』を開発しました。就寝前に使用していただくことで、長時間有効成分が歯にとどまり、象牙細管をしっかり封鎖し、外からの刺激を防ぎます。この他にも、歯周病予防のために、抗炎症作用を持つ「グリチルリチン酸モノアンモニウム(MAG)」、う蝕予防として「高濃度フッ素」が含まれており、知覚過敏の症状を防ぐだけでなく、歯周病やう蝕予防にも効果的なケアが行えます。── 『集中ナイトケア』の効果を示すエビデンスはありますか?ナイトケア製品は、象牙細管の封鎖効果が8時間後に2倍以上増加することが研究データで確認されています。このデータは、ナイトケアとして就寝前に使用することで、長時間にわたり知覚過敏をケアできることを示しています。さらに、これだけではなく、当製品は耐酸性の効果も持ち合わせています。酸性のクエン酸溶液を用いた実験では、封鎖物が流されず、酸に対して強い保護層が形成されることが証明されました。── 製品の信頼性については、どのような点が重視されていますか?当社では「信頼されるサイエンス」を理念に掲げ、科学的根拠に基づいた製品開発を行っています。法律で義務付けられていないことでも、品質保証のために社内の厳しい基準を設けています。たとえば、私たちの歯磨剤は全て、品質保証期間を通じて、フッ素がう蝕予防に有効な形(遊離フッ素)として製品に存在することを担保しています。また、新たに配合した乳酸アルミニウムは酸性の成分ですが、歯磨剤のpHをを中性に保ちながら有効成分の効果を最大限に発揮できるように設計されています。これは高度な技術であり、成分同士の相互作用を考慮しつつ効果を保つためのバランスを取ることが求められます。このような徹底した品質管理と研究開発の取り組みが、実際に製品を使用したお客様から「効果を実感した」「知覚過敏症状が改善した」といった評価を得ることにつながっていると考えています。Haleonヘルスパートナーに登録する3つのメリット!Haleonヘルスパートナー(旧:GSKヘルスパートナー)ではオーラルヘルス、特にセルフケアに関する知識を深めるためのコンテンツや、歯科医療従事者の日々の臨床をサポートする情報を提供するプラットフォームです。著名な講師が登壇。臨床に役立つ情報をウェブ講演会で無料配信!象牙質知覚過敏症、歯周病、義歯安定剤や義歯洗浄剤、口腔内装具用洗浄剤に関するウェブ講演会を無料でご視聴いただけます。過去のウェブ講演ダイジェスト 動画もご覧いただけます。 患者さん用無料サンプルでセルフケアを習慣化!診療がスムーズに患者さんのセルフケア習慣化をサポートするための患者さん用製品サンプルをご依頼いただけます。歯磨剤(シュミテクト・カムテクト)や義歯安定剤、義歯・口腔内装具用洗浄剤などインターネットから簡単に患者さん用サンプルをオーダーいただけます。日々の臨床にお役立てください。製品情報と患者さん用資材ダウンロード製品情報や、セルフケアの指導に活用していただける患者さん用資材をダウンロードいただけます。ぜひ、こちらよりアカウント登録をして申し込んでみてはどうでしょうか。無料で登録する
    1D編集部
    2024年9月27日
    「8割の歯科医師が将来性を感じている」。訪問歯科診療の実態調査を実施

    「8割の歯科医師が将来性を感じている」。訪問歯科診療の実態調査を実施

    DSヘルスケアグループ(代表・CEO:寒竹 郁夫)のデンタルサポート株式会社(本社:千葉県千葉市、代表取締役:草深 多計志)は、1D会員の歯科医師に対し「訪問歯科診療に対する意識調査」アンケートを実施した。調査内容期  間:2024年5月30日~2024年6月30日対  象:「1D」に会員登録している歯科医師有効回答:419名調査方法:WEBアンケート60%以上の歯科医院が訪問歯科診療に取り組んでいる一方で、訪問先施設への加算協力の実施は半数以下。約80%の歯科医師が「訪問歯科診療はまだ伸びる」と将来性を感じていると回答した。調査の詳細は以下の通り。調査結果の概要① 訪問歯科診療の実施状況60%以上の歯科医院で訪問歯科診療を実施しており、担当医は理事長・院長が多い。訪問メンバーの構成は歯科医師+歯科衛生士が多い。歯科衛生士が口腔ケアのみで訪問している歯科医院は約30%約60%の歯科医院が、訪問先施設への加算協力をおこなっていない。② 訪問歯科診療の実施に感じている課題は、器具機材の準備と体制整備。③ 約80%の歯科医師が「訪問歯科診療はまだ伸びる」と将来性を感じている。調査結果の詳細訪問歯科診療の実施状況60%以上の歯科医院で訪問歯科診療を実施している。月に1回以上実施している歯科医院の割合は46.8%。医院として訪問歯科診療の実地状況訪問の際のメンバー構成訪問歯科診療の担当医口腔ケアのみで歯科衛生士が訪問しているか訪問先施設への加算協力の現状機材は何を準備しているか(実施日数別の持参機材)開始するにあたって大変だったこと<訪問の際のメンバー構成><訪問先施設への加算協力の現状>訪問歯科診療を実施するうえでの課題<訪問歯科を実施している医院>現在の課題実施状況に満足しているか<訪問歯科診療を実施していない医院>60%以上の歯科医院は、これから新たに訪問歯科診療を始めることを考えていない。始めたいと思う条件は「経営にプラスになるなら」。訪問歯科診療を始めたいと思うかどのような条件であれば始めたいか始めるにあたっての疑問点・不安<訪問歯科診療への考え方>訪問歯科診療への熱量(関心度)将来性をどのように考えるか訪問歯科診療の勉強会で学びたい内容<訪問歯科診療の将来性>アンケート結果の全文はこちら
    1D編集部
    2024年9月5日
    勝ち組院長はやっている、訪問歯科診療の集患対策〜医業収入UPに必要な考え方と勝ち筋〜

    勝ち組院長はやっている、訪問歯科診療の集患対策〜医業収入UPに必要な考え方と勝ち筋〜

    現在、高齢者の要介護者は75歳以上の5人に1人となり、そのために通院が困難になり、多くの歯科クリニックで高齢者の来院数が減少している。患者の減少を防ぐために、歯科医院経営においては外来診療だけでなく、訪問歯科診療を活用することが重要だと考えられるが、訪問歯科診療の導入はハードルが高いと感じる歯科医師も多く、なかなか活用できていない現状がある。そんな中、2024年4月24日にデンタルサポート株式会社歯科事業部コンサルティングチームの丹澤淳二講師より、訪問歯科診療での”勝ち方”についての講演が行われた。本記事では、訪問歯科診療のおける患者を増やし医業収入を伸ばす方法として、認知度を高める介護サービスの理解連携を図るなど、講演で語られた重要なポイントをかいつまんで紹介する。訪問歯科診療で勝つ=患者が集まる歯科医院ビジネスにおいて、売り上げを上げるための考え方は次の公式で表せる。集客×成約×単価=売上訪問歯科診療に当てはめると、「集客=認知を高める必要がある」「成約=紹介を受けて問い合わせに繋げる」「単価=結果として診療をすることになる」と理解する必要がある。まず、集客の部分でもっとも大切な「認知」だが、訪問歯科診療を全く知らない患者に向け、どう情報提供し認知度を高めるかがポイントになる。外来と訪問の違いを理解する認知度を高めるためには、私たち歯科医療従事者が「対象患者・診療場所・患者説明・保険種類・ 診療点数」の5つを例に、外来と訪問の違いを理解しておく必要がある。外来対象患者・・・通院できる人診療場所・・・院内治療説明・・・患者本人保険種類・・・医療保険診療点数・・・初診再初診(267点・58点)訪問歯科診療対象患者・・・通院できない人診療場所・・・介護施設、病院、自宅など治療説明・・・患者本人、家族、施設のスタッフや本人を取り巻く関係者保険種類・・・医療保険、介護保険など診療点数・・・歯科訪問診療料(1,100点・410点・310点・160点・95点)異なる点も多いが、まず「診療場所」と「治療説明」に着目してほしい。介護施設や病院であれば、施設長や生活相談員、ケアマネジャー、医師や看護師、自宅であれば、他医療従事者や介護事業者など、患者(ひとり)に対し、歯科の必要性を理解してもらわなければならない。また歯科医療者側は患者に提供されているサービスを個別に把握する必要がある。そしてそれぞれに合った歯科医療の提供と他職種との連携が必須だ。介護サービスの理解前述の通り、訪問歯科診療における患者は基本的に介護サービスを受けており、その理解は非常に重要になる。主に提供されている介護サービスは大きく3つに分けられる。居宅施設地域密着型それぞれの詳細は以下の通りだ。居宅サービス訪問サービス訪問介護訪問入浴介護訪問看護訪問リハビリテーション居宅療養管理指導通所サービス通所介護通所リハビリテーション短期入所サービス短期入所生活介護短期入所療養介護施設サービス介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)介護老人保健施設介護療養型医療施設(2024年3月末に廃止、4に統合)介護医療院特定施設入居者生活介護地域密着型サービス訪問・通所型サービス小規模多機能型居宅介護夜間対応型訪問介護定期巡回・随時対応型訪問介護看護認知症対応型サービス認知症対応型通所介護認知症対応型共同生活介護(グループホーム)施設・特定施設型サービス地域密着型特定施設入居者生活介護地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護(地域密着型特別養護老人ホーム)その他のサービスとして、福祉用具貸与特定福祉用具販売住宅改修費支給居宅介護支援(ケアプラン)がある。このような多種多様なサービスを個々の要介護者が利用している。全てを把握する必要はないが、患者として訪問する対象者がどういったサービスを受けているかを理解し、それぞれの対応が求められる。介護サービスを理解し、複数のサービス事業者へ広報することで認知を広がり、集患につながるため訪問歯科診療を始めるにあたって欠かせないポイントだ。集患の鍵は多職種との連携サービス事業者等の認知を獲得できたとして、どう紹介してもらうかが集患の具体的な鍵になる。「多職種に歯科の必要性は理解されているか?」この課題に対しては歯科医院からの情報提供不足も原因だと考えられている。また厚労省調査より、歯科治療や口腔管理が必要だと判断された要介護高齢者は64.3%だったが、過去1年以内に歯科受診した要介護者はわずか2.4%に止まり、居宅系サービスにおいて歯科治療が必要な利用者57.8%に対し、73.8%は定期的に歯科を受診していないという結果がみられた。以上のことから、訪問歯科診療の必要性が理解されていない、歯科医院が多職種と連携できていないため需要に対して明らかに供給不足となってしまっていることが分かる。この課題を解消するために、外来で取り組める施策として院内掲示用ポスターの設置、告知用パンフレット、ダイレクトメールや情報交換誌などを活用することが大切だ。周囲との連携を図り、認知を拡大することで家族や知人を経由した紹介に繋がり、集患にレバレッジを聞かせることができる。認知を高める×連携を図る=患者紹介この効果を意識した対策をデンタルサポート株式会社では提案している。訪問歯科導入PLAN設定で売上up!これから訪問歯科診療を導入する先生及び、すでに訪問歯科診療を導入している先生が訪問歯科診療で他院との差別化し、どれくらいの売上を得られるか、デンタルサポート株式会社では緻密なシミュレーションのもと提案している。デンタルサポート株式会社では過去にも多くのシミュレーションと改善実績を誇り、様々なケースにおける歯科医院をサポートしてきた。本記事を読んで、もっと医院の売上を伸ばす方法を探したい訪問歯科診療における集患について学びたい施設・職員との連携や取り組みについて詳しく知りたいといった疑問や興味が沸いた先生は、ぜひ下のボタンからお申し込みいただきたい。無料で相談する
    1D編集部
    2024年8月15日

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