【1D的セミナーログ】再根管治療は "除去" がいのち。

文・構成:carrera93 | 投稿日: 2021年11月17日
先日、1Dでは吉岡俊彦先生(日本歯内療法学会専門医)による「再根管治療は除去がいのち〜治療の成否を決める、ガッタパーチャ除去のコツ〜」と題するWebセミナーが行われた。


本記事では、同セミナーの模様をお伝えしよう。さらに学びたい方は、下記ボタンから講義動画を視聴できる。ぜひご視聴いただきたい。

 

ガッタパーチャ除去はむずかしい。

ガッタパーチャ除去はむずかしい。吉岡先生の講義は、ガッタパーチャ除去の難しさについての話題から始まった。続いて、歯内療法に関連する言葉・単語の定義付けを行なった。私たちが日常臨床で誤用している言葉、例えば "瘻孔" という用語は、以前から日本では "fistel" という用語が使用されているが、正しくは"sinus tract" である、などだ。正しい用語を用いることは物事を正しく理解するための第一歩である。

今回の講義は、3つのセクションに分けられた。1つ目のトピックは「再根管治療をするのか、しないのか」について、2つ目のトピックは「根管形態に対する理解」について、3つ目のトピックは「ガッタパーチャ除去」についてであった。それぞれのトピックを詳しく見ていこう。

再根管治療する・しないの判断基準とは?

再根管治療をするか、しないかの判断は、再根管治療のリスクとベネフィットをまずは考慮する必要がある。再根管治療の成功率は60%程度と高くなく、明確な基準を設けた上で行うことが重要である。

それでは、吉岡先生自身はどのように再根管治療の判断を行なっているのか。先生からは「3つの基準の柱」についての説明があった。1つ目の柱は「症状の有無」、2つ目は「根尖病変の有無」、3つ目は「再補綴の必要性の有無」である。

それぞれの項目について検討を行い、再根管治療を行うのか、それとも咬合調整や投薬のみに留めるのかなど明確な診断基準で治療を行う重要性を強調していた。また、病変がある程度の大きさであっても破折歯でなければ十分に治癒が可能であることも合わせて説明された。
 

イスムスやフィンなどの根管形態を理解せよ!

2つ目のトピックである "根管形態の理解" は、根管への初回エントリー時に大多数の歯科医師が見落としている解剖学的構造についての話であった。

具体的に言えば、イスムスやフィンについて解剖学的に発生しやすい歯種について、またはその治療法についてであった。
 

日本とアメリカでの根管治療に対する意識の違い

いよいよ本セミナーのメイントピックである "ガッタパーチャ除去" の話題である。まずは先生から、日本とアメリカでの根管治療に対する意識の違いについての解説があった。

日本では、根管治療のうち再根管治療が多くを占めており、歯内療法の専門医では再根管治療が9割であった一方で、アメリカでは再根管治療は全体の1割程度で、初回治療が大半を占めている。

これは、日本とアメリカの保険制度の違いや抜歯・インプラントへの意識の違いが関与しているのではないかとのことであった。したがって、日本で根管治療をする際は、再根管治療のスキルを習得することが非常に重要だということである。

再根管治療を行う際の4つのチェックポイント

セミナーの後半で、"根管治療は、根管内に何を入れるかではなく何を取り出すかが重要である" という言葉が示された。

再根管治療についてはまず、ガッタパーチャを除去するというハードルが存在する。文献的に、ガッタパーチャは除去しても体積で23~70%程度は根管壁に残存してしまう。

残存しているガッタパーチャは感染源であるから、可能な限り除去する必要がある。そのため、再根管治療を行う上で、デンタル上で下記の4項目の検討を行なった上で治療を開始すべきである。

  1. ガッタパーチャの到達度
  2. ガッタパーチャが疎か密か
  3. 根管の太さ
  4. 根管の湾曲度

上記の4項目により、使う器具や器具の使い方を変えるべきである。また、実際に治療をする上で初回治療と2回目の治療でどのようにステップを分けて治療すべきかなど、具体的に踏み込んだ話も行われた。

【期間限定】セミナー動画の視聴が可能です

本セミナーは、1Dでアーカイブ視聴が可能である。本記事を読んでさらに再根管治療について学びたいと感じた先生方は、下記ボタンから講義動画を視聴できるので、ぜひご視聴いただきたい。

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