歯科医院予約サイトは必要か?「利便性」が勝つサービスに頼らざるを得ない現状を考える

歯科医院予約サイトは必要か?「利便性」が勝つサービスに頼らざるを得ない現状を考える

文・構成:ユースケイシカワ | 投稿日: 2021年07月05日
患者が歯科医院を選んだきっかけとして「ホームページ・情報サイトを見て」と回答した割合は70%に及ぶと言われている。インターネットが生活のインフラとなっている現代を鑑みれば当然かもしれない。

ただ一方で”クチコミ”というアナログな広がりも根強く、情報サイトやマップアプリでも重要な機能として存在していることがそれを表している。

様々なサービスが生まれ選択肢が多くなった今、本当に「歯科医院選び」で必要となる要素はなんだろうか。歯科医院が食い物にされないためにも、正しい医療の提供をするためにも知っておくべきだ。

本当に情報サイトやクチコミ機能は必要か、それらはどういったビジョンを持っているのか、歯科医院選びサイト「seeker」を運営する株式会社plaza代表・藤井太郎氏に話を伺った。

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罪悪感無く”集患”するために

ーー「seeker」を始めた理由は?

藤井太郎代表(以下、藤井氏):もともと株式会社リクルートで比較サイトの運営に携わってきました。リクルートのサービスは結婚を予定しているとか、車の購入を考えているとか、ハッピーな人に向けたものがメインでした。

仕事をする中で「困っている人の手助けをできるサービスを提供できないか?」という構想が生まれ、医療というものに辿り着きました。患者さんは当然病気を治したい、痛かったり苦しかったり困っていることの解消に悩んでいますし、ドクターは患者さんにどう足を運んでもらうかというところに悩みを抱えていることに気づきました。

起業にあたってヒアリングをしていくと、歯科医師は高度な技術が求められる職業なので、みなさんとても熱心に勉強されていて日々研鑽を積まれていることを知りました。でも技術が求められるが故に職人気質な先生が多く、マーケティングはあまり得意ではない、つまりどうやって自身の技術力をアピールしたらいいのか知らないことが多いことも見えてきました。

努力に見合った診療報酬が得られていない、技術が高くても伝わらないから人も集まらないという話も聞こえてきて、そういった頑張っている人がちゃんと対価を得られるという仕組みは作れないかと考えました。

本来、私たちのような情報サイトは業界が築き、積み上げてきたものを消費するような運営の仕方ではなく、業界の発展・成長とともにありたいと考えており、その為に患者さんに対してそれぞれ役割を果たしいけるようなサービスの在り方を目指しています。情報サイトに掲載することになんとなく後ろめたさや罪悪感を持つ先生がいらっしゃるような現状を変えていきたいです。

また患者さんがどうやって歯科医院を選んでいるのかにも着目しました。ほとんどの場合、家や職場など生活圏内から近いという理由で選んでいて、その背景としては「判断の軸」が定まっていないからだと考えました。

地域以外の要素で、何をもって歯科医院を選んだら良いのかわからない、そもそも判断基準を持ち合わせていないことが「本当にこの歯科医院でよかったのかな?」みたいなモヤモヤにつながっている現状もありました。

先生も患者さんも、両者の納得感のない現状を解消したい、という思いから「seeker」をスタートしました。

ーー具体的な解消策は?

藤井氏:従来の歯科医院選びの情報サイトは「通いやすい」「今日空いている」などといった利便性だけが考えられてきました。もちろん利便性も重要な要素ではあるものの、本当にそれは歯科治療の価値の本質なのか疑問です。

歯科医院の本質的な価値は先生が学んできた技術や知識そのもので、利便性ではなく「治療」にフォーカスして選んでほしいと考えています。治療という「質」的な部分で歯科医院が選べるのが今までにないサービスだと自負しています。

seekerでは、患者さんが「症状」を選んで、歯科医院は「得意分野」を選びます。そこでマッチングした歯科医院を提案する仕組みを提供しています。先生も自信を持って治療できる分野でアピールできますし、例えば補綴なら補綴で困っている患者さんをたくさん診察することでその道を追求していくこともできます。

集患と聞くとなんとなくお金儲けみたいなイメージで引け目を感じてしまいがちですが、軸をしっかり持つことで罪悪感なく集患することができると考えています。


クチコミが与える影響は大きい

ーー質という点で、どう担保しているのか?

藤井氏:例えばガイドラインを守っていない表記をしていたり、倫理的に好ましくないと判断した歯科医院については掲載を取りやめることもあります。クチコミも基本的に歯科医院の希望で削除することはありません。

ーーどんなことがあってもクチコミは消さないと。

藤井氏:投稿したユーザーが投稿ルールに準じていれば、歯科医院側の言い分や希望だけでは、1億円積まれても消しません(笑)。

ただクチコミも何でもかんでも書けるわけではなくて、領収書や明細など受診を証明できるものをアップロードしないと書き込むことはできません。

嫌がらせの投稿や信頼性の低いクチコミはできない仕組みになっています。歯科医院への対応と同じように、どれだけ患者さんが載せろといっても条件を満たしていない投稿は掲載しません。

ーークチコミの正確性には力を入れているんですね。

藤井氏:マーケティングを考えるとクチコミが与える影響はやはり大きいです。だからこそ重要な機能として慎重に扱っています。

またクチコミの内容についても注意していて、患者さんに自由に書いてもらうとどうしても「治療が上手だった」とか技術面の話をしたがります。でも患者さんがどこまで治療について理解しているかはわかりません。

私自身もそうですが、患者さんがそこまで技術に関して理解できるとは思えないので、そういった内容はなるべく避けるようにクチコミの項目をあえて具体的にして絞っています。

「友達や知人に勧めたいか」「対応や雰囲気」「治療前後の説明」「治療の経過」といった項目を用意して投稿してもらうようにしています。


他の先生にオススメされる歯科医院

ーー掲載順のロジックは?

藤井氏:seekerには無料・有料どちらもプランを用意しています。プランによって載せられる情報量が変わり、クチコミの評価に加えてその内容の充実度で掲載順が変わります。

もちろんどのプランであるか?も掲載順位を決める要素の一つではありますが、あくまでも内容の情報量で差別化しています。多ければ多いほど制作や管理にコストは当然かかるので。

ーーではクチコミと上位プランで掲載順が決まるのでは?

藤井氏:それだけでなくseekerには「歯科医院同士での推薦機能」があります。他の先生にオススメされるということですね。

ーーすごい機能ですね。

藤井氏:前職のアイデアや他サービスとの比較から生まれたもので、双方にメリットがあると考えています。

まず他の歯科医院からオススメされていれば、当然信頼度が高い歯科医院だと期待ができますし、他の先生を推薦することができる先生はそれだけ自信があるってことですからね。なかなかできることではないと思います。

また腕の良い先生でも、患者さんが書かなければ良いクチコミも集まりません。なのでせっかく良い歯科医院なのに評価されない、ということを防ぐ目的もあります。

この推薦機能も掲載順に関わる要素になっています。


歯科医療の価値を高めたい

ーーこれからの展望は?

藤井氏:まずは集患・増患というポイントでお手伝いできればとサービス展開していますが、根本的に歯科治療の重要性を広めていきたいと考えています。

「痛くなったから受診する」のは違うと思っていて、歯科医院はもっと健康管理の場所として通うべきだと思っているんです。患者さんも歯科の知識を持つことでそういった考え方は少なくなっていくと思うし、結果的に受診率も上がると思っています。

知識という点では、なんとなく保険治療でとか、自費治療は価値がわからないからと理解を得ることも難しいし本当はいい治療法なのにってモヤモヤする部分があります。

ちゃんと説明を受けて、ちゃんと理解できればきっとその拒否感はなくなると思うし、双方メリットが多くなるはずです。なのでサイト内では患者さん向けのコラムやインタビュー記事など情報発信もしています。

複合的に歯科医療全体の価値を高めることを目標に日々試行錯誤しています。みんなが安心して治療を受けられる社会になればいいなと。

そのコンセプトが最大の強み

今回お話を伺ったseekerは既存の情報サイトにない新しい形の歯科医院選びを提案している。もっとも特徴的なのは他の歯科医院を推薦する機能だが、コンセプトにも注目してほしい。

「近い」「今日予約が取れる」といった利便性ではなく、症状と得意分野をマッチングするという「治療内容」にフォーカスしたサービスであり、根本的な考え方に変化をもたらすものとなっている。

歯科医院のマーケティングと聞くと、あまり良いイメージがないかもしれない。その理由は企業によって見ている景色が異なるからであり、価値観の違いとも言える。

藤井氏の言葉を借りるが「歯科業界のGDPを上げる」という展望は、どう曲解しても歯科業界にプラスでしかない。歯科医院を”食い物”にするようなサービスに疑問を覚えるのであれば、価値観の共有と協力体制を考えるべきではないだろうか。

この記事の読者特典として、藤井氏よりseekerライトプランの掲載料(月額3,300円)を無料で提供いただいた。この機会に一度検討してみてはいかがだろうか。

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