歯学部は、貧乏学生お断り

歯学部は、貧乏学生お断り

文・構成:spee | 投稿日: 2019年12月10日
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秋になり昭和大学が全学部の授業料を来年度入学者から引き上げることが分かりました。歯学部は6年総額2450万円から2700万円となり、250万円の値上げとなります。医学部にいたっては6年で500万円の値上げであり、来年以降の受験生への影響は避けられないと思われます。

最近になり愛知学院大学歯学部も値上げすることがわかりました。6年で2954万円+教材費だったのが、6年で3354万円に値上げされました。教材費は140万円程度で、値上げ後は最低限の教材費や実習費は3354万円に含まれるようですので、実質で260万円程度の値上げということになります。

昭和大学の場合は医学部の不正入試により補助金が減額された事が主な理由と言われています。これは億単位の話のようで、値上げしないわけにはいかない状況のようです。

「無給医問題」の影響は?

また、最近働き方改革による無給医問題が大きくクローズアップされました。多くの大学で今まで無給だった医師や歯科医師に僅かではありますが給料が支払われるようになりました。1人に支払われる対価は普段外にバイトに行って稼ぐ対価からすると本当にわずかですが、それでも無給医の数が多ければ大きな金額になります。

例えば無給医1人に対して月5万円を支給した場合、無給医が100名いるとしたら月500万円、年で6000万円となります。単純にこれを各大学の学費で負担するとすれば1学生あたり大体年10万円ぐらいの負担で済みます。実際昭和大学は月5万円が上限という話を聞きました。ということは、今の状況から無給医問題だけで学費が大幅に上がる事はおそらくありません。無給医問題はどこの大学でもある問題ですから、これが原因で学費が上がるなら全ての大学で上がらないとおかしいです。

値上げの背景に「施設の更新」も

愛知学院大学の新しい学費をみると歯学教育充実資金というのが入学時に160万円設定されています。附属病院や歯学部の施設拡充に使われるという大義名分です。つまり値上げの殆どは実質入学時にかかってきます。愛知学院大学は130名ほど入学しますので、毎年2億円以上の増収となることを考えると、附属病院の新設とか、そういう大きな事に使われるのではないでしょうか。

日本大学は最近附属病院が新しくなりましたが、学費は変わっていないと思います。日本大学ほど大きな大学になれば学費を上げなくても対応できるのかもしれませんが、全ての大学がそういうわけにはいかないでしょう。神奈川歯科も理事がかなりの金額を横領したのに病院も建て直しましたが、授業料は上がっていないと思います。凄くお金を持っているのでしょうね。

いわゆる新設校、と言われた最も後に創設された歯学部も50年を超えてきており附属病院や歯学部自体を建て直さないといけない状況が訪れています。つまり今後学費が急に上がる大学が存在しても不思議ではありません。

それでも値上げに踏み切るか?

しかし、偏差値の低迷や定員割れに悩む下位校では学費を上げればこの状況にさらに拍車をかける可能性もあるわけで、学費を上げるのはギャンブルといえます。ただし、施設の更新は不可避の問題です。昭和大学歯学部は勝ち組歯学部ですから250万円値上げされてもあまり心配ないと思いますが、愛知学院大学の場合ここ数年で国試の成績がかなり下降しており、来年度以降の学生の質や数が気になる所です。

各大学は助教以上の有給職をかなり削減して人件費をカットしており、人減らしも限界に達しつつあると思います。人、特に医療系の教官を育てるのは簡単な事ではありません。しかし上がやめた後も補充もなく自分が上がれる保証もなく仕事だけは辞めた人の分加算されていく今の状況では誰も残りたがりません。模型実習が以前の半分の教官数になったとかよく聞く話です。

教官数が少なくなっても学生数は変わらないわけで、年々教育レベルは下がっているのに学費が上がるという残念な状況が今後起こる可能性があります。え?授業料上げた分を人件費にあてればいいじゃない、ですって!?人数少なくなって周りが歯を食いしばって頑張ってなんとかなったのなら、大学側は人数を増やすことはないと思いますよ。お宅の講座、なんとかなってるじゃない、ってさらに人数削減を狙ってきますからね・・・・。

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