患者さんの言葉を引き出す「うなずき」の科学

患者さんの言葉を引き出す「うなずき」の科学

文・構成:本吉 ひとみ | 投稿日: 2019年11月29日
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歯科衛生士の皆さんは、患者さんとのコミュニケーションをスムーズに行えているだろうか。

「私は人見知りだからダメなんだ…」と思う必要はない。

特に新卒の方は患者さんとどのように会話をしたらよいのか、わからないことも多いだろう。

そこで今回は、コミュニケーションを図る上で大切なちょっとしたコツを紹介する。

患者さんの言葉を引き出す「うなずき」

普段なにげなくしている日常会話のなかでも、ほんの些細なことで患者さんの言葉をうまく引き出すことができる。

心理学者のマタラゾが実証した実験である。

マタラゾは「うなずき」が会話にとって重要であることを証明した。

マタラゾのうなずきと発言量

この実験は、アメリカの警官と消防士の採用試験で行われている。

実験者は面接官で、被験者は受験者。

表面上はごく一般的な採用面接の形をとっていて、1人につき45分間の面接が行われた。

45分間のなかで3回のセクションに分けて話をした。内容は実験的に操作されている。

1回目のセクションで実験者は自然な対応をしつつ、うなずきを制限した。

面接官の発言は1回につき5秒だけ、そして微笑みのような行動はしないように統制されている。

2回目のセクションのときははっきりとうなずき、話し終えるまでうなずきを繰り返した

3回目のセクションでは、再び制限された対応をした。

実験の結果、被験者の85%の人がうなずきがあるセクション2で発言が増えていた。うなずきによって発言数が約50%も増えていたのである。

また、意図的にうなずきをやめたセクション3では再び発言数は減少した。

「うなずき」は会話を促進させる

この実験から、うなずきが会話を促進させることができるということがわかった。

多くうなずかれるとより強く承認されていると感じ、その承認への快い返答として発言量が増大する

ただ相手の言うことにうなずくだけで相手ようにの発言数を増やすことができるのだ。

「質問」もコミュニケーションを円滑にする

それと同時に質問も大切な要素のひとつ。会話において質問を多く投げかければ投げかけただけ相手の人は自分に興味を持ってくれたことに喜びを感じ、好意を持つようになる。

若い歯科衛生士さんは自分より年上の方とのコミュニケーションが多くなるだろう。年齢が離れていると何を話したらよいのかわからなくなることもある。

そんなときは相手の発言の単語だけでも拾って、わからなければわからないなりに質問してみよう。「わからない」と言うことを素直に伝え、教えてもらうこと。

教えてもらうことで新しい知識も増え、患者さんの好みや生活習慣まで把握することができる。口腔内を管理するだけではなく、良好な人間関係も築けることができたらもっと仕事が楽しくなるだろう。

「うなずき」で問診しやすい雰囲気を

そして相手が話しているときにはできる限り大きくうなずいてみよう。

相手の人が話しやすい雰囲気を作り出すことは問診をとる上で重要である。患者さんの会話を引き出す方法のひとつとして、マタラゾの「うなずき」を試してみてはどうだろうか。

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