口腔乾燥症の患者の歯科診療で注意すべき3つのこと

口腔乾燥症の患者の歯科診療で注意すべき3つのこと

文・構成:河崎万鈴 | 投稿日: 2019年11月05日

800万人以上もの患者人口

日本では、口腔乾燥症を抱えた人口が約800万人以上であると言われており、実に口腔乾燥症に悩んでいる人は多い。

口腔乾燥とは、一言に言っても、その症状は多岐に渡り、口腔乾燥を自覚していない患者から加齢に伴う口腔乾燥を気にしている患者、急性期で誤嚥性肺炎のリスクを高めている患者もいる。

したがって、歯科診療時においては、各患者の口腔乾燥症状に合わせた対応が必要である。

診療で注意すべき3つのこと

1.患者の口腔乾燥に気づく
問診の際に、口腔乾燥につながる患者の訴えに気づくことが大事である。

口腔乾燥症患者でよくある訴えは「口の臭いが気になる」「口がネバネバする」「乾いた食べ物が食べにくい」「義歯装着中の違和感」などがある。

訴えがない場合であっても口腔内の所見既往歴で口腔乾燥症に気づくこともできる。

所見で言えば、「粘膜や舌が乾いている」「ミラーに粘膜がくっついて剥がれる」「唾液が泡状である」「カリエスが多発している」などが挙げられる。

2.患者の生活習慣から改善をはかる
もし口腔乾燥症であった場合、患者の生活習慣を聞き取る必要がある。

注意すべき生活習慣とは、水分摂取量アルコールの摂取量や香辛料などの刺激物の摂取量などである。

水分摂取量が少なかったり、アルコールや刺激物の摂取量が多かったりすると口腔乾燥を引き起こしやすい。

またもし発泡剤入りの歯磨剤を使っていると、唾液成分のムチンが壊されるので、口腔粘膜を傷つけている可能性もある。

もしこのような口腔乾燥をひきおこす生活習慣があれば、生活習慣から改善してみることを患者に提案したほうがいいだろう。

また粘膜の加湿、保湿、保護成分が含まれた口腔ケア製品の使用も、口腔乾燥に有効な手立てである。

3.唾液腺マッサージを行う
このような生活習慣からの唾液分泌低下の可能性を踏まえた上で、唾液腺マッサージで唾液分泌を促すことも行うべきである。

唾液腺マッサージをすることで、唾液分泌を患者自身に確認させることができ、口腔粘膜の乾燥感や痛み、味覚障害の改善が期待できる。

まとめ

口腔乾燥症を抱えている患者の歯科診療をする際は、まず患者の口腔乾燥に気づくこと、生活習慣からの改善、唾液腺マッサージの提案、口腔乾燥を防ぐ口腔ケア製品の使用の提案などが大事になってくる。

口腔乾燥に悩んでいる人は多く、その症状に適した対応が今後も歯科医師には求められるだろう。

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参考文献

  1. 『病気をもった患者の歯科治療ー医科から歯科へのアドバイスー 改定第4版』,長崎県保険医協会,2017
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