はじめまして、広島大学歯学部6年に在籍中の多和実月と申します。現在、歯学生発のソーシャルグッド、いわゆる社会を良くするプロジェクトの立ち上げに奮闘しております。

この場を借りて私から皆様にお伝えしたいメッセージはただ1つ、「普通の学生にこそ、社会に向けてアクションを起こしてほしい」ということです。
このような活動をしている背景から、「入学当初から高いモチベーションだったのですか?」「きっと成績優秀な学生さんなのですよね」などとお褒めいただくことがあります。大変嬉しいことでもあるのですが、こういった誤解が学生の可能性を狭めているとも言えます。
私は大学受験にも失敗しています。入学当初は何をモチベーションにすれば良いのかわからず、勉強も今のような課外活動も何一つパッとするものはありませんでした。目的もなく大学に行き、放課後はバイトに明け暮れる。そんな生活を送っていました。
著名な先生方であっても「学生時代は遊んでばっかりだったよ」と仰ることはありませんか。もちろん謙遜されている部分もあるでしょうが、100%の嘘ではないと思います。そのくらい人の心はふとした出来事がきっかけで動くことを私も体験しているからです。
私にとって大きな転機となったのは、海外の学生との出会いでした。資格取得という目先の目標しか見えていなかった自分とは対照的に、5年後・10年後・その先を想像しながら勉学に励む彼らの目はキラキラしていて、やる気
ゼロ・志
ゼロ・能力ゼロだった私の心さえも大きく動かしたのです。
こんな風になりたい!とにかくその一心で彼らのことを観察したところ、いくつかの共通点が見つかりました。その1つが、社会活動への積極的な参加です。逆説的なように聞こえますが、社会活動によって多角的な視点を持ち合わせた結果として、高い視座で学業にも励むことができていたのです。
「卒業してから社会人」というこれまでの常識に縛られ、6年間の歯学部生活を過ごすのは勿体無い。みんなが模範学生を演じる必要はなく、学びながら社会に働きかける選択肢があっても良いと私は考えています。
お口のテーマパークは歯学生と社会が繋がる場。マクロな視点から歯学を捉え、歯学から社会へ価値を提供できる場所です。今回の-お口のテーマパーク『親子で知りたい!歯の不思議』-は、「尼崎の子ども達に口腔からの健康を届けたい」という想いのもと、みんなで考え続けたプロジェクトです。
本イベントを1つのモデルケースに、「歯科受診をもっと身近に、人々に健康と笑顔を」という私達のコンセプトを日本全国へと展開することを見据えています。
そして、もう1つ。お口のテーマパークの裏側はあらゆる歯学生が輝けるステージでもあります。どんな人にも価値があり、どんな人も完璧ではない。このような価値観に基づいて、全ての作業をチームワークで取り組んでいます。
今回は「伝える」が得意だった私が最前線に立たせてもらっているに過ぎません。プロジェクトメンバー8人の存在は言うまでもなく、日本学生連盟という学生ネットワークを作られた先輩方、作り続けている後輩がいてこそ、こうして皆さんに伝えられているのです。
側から見たら私達は同じ業界のライバルなのかもしれません。しかし、同じ志を共有する仲間であることも忘れてはなりません。互いに競い合うのではなく、互いに助け合ってこそ、世に新しい価値がもたらされると私は信じています。
歯学生発のソーシャルグッドを持続可能な活動にするには皆様からのご支援が必要です。歯学生が自ら学び、そして社会に働きかける文化を一緒に創っていきませんか?
『尼崎の子ども達にお口からの健康を届けたい!歯学生発お口のテーマパーク』
※7月31日(日)23時59分まで、ご支援を受け付けています。ご支援いただいた金額は、物品購入費、機材リース費、交通費、広告宣伝費、営業活動費に使用します。