【115回歯科医師国家試験】出題基準は変わらない?国試まであと半年、出題の要点を見直しておこう

【115回歯科医師国家試験】出題基準は変わらない?国試まであと半年、出題の要点を見直しておこう

文・構成:H. Takizawa | 投稿日: 2021年09月01日
歯科医師国家試験は4年毎の出題基準の改定がこれまでなされてきた。次の改定のタイミングは115回歯科医師国家試験のタイミングであった。

しかし、115回歯科医師国家試験は国家試験の出題基準が変わらない可能性が浮上してきた。

2021年3月3日、厚生労働省医政局医事課試験免許室は『歯科医師国家試験制度改善検討部会報告書について』というプレスリリースを発表した。

そこではこれからの歯科医師国家試験の出題方針や、多数回受験者への対応、歯科医師国家試験のコンピューター化といった多岐にわたる範囲でこれからの歯科医師国家試験のあり方が記されている。

以下に箇条書きでそれを要約してみることにする。

必修問題について

  • これまで「1つ選べ」だけだったところを「2つ選べ」も採用する。
  • 問題数は80問を維持する。

合格基準

  • A領域、B領域、C領域の合格基準を見直し、総論と各論の2領域別に合格基準を設定する
  • 相対評価で合格基準を決めることは変わらず。
  • 臨床実地問題は重みを置いて評価することも変わらず(恐らく1問3点なのは変わらず)。

出題基準

  • 前回の報告書で充実を図るとした、高齢化等による疾病構造の変化に伴う歯科診療の変化に関する内容」、「地域包括ケアシステムの推進や多職種連携に関する内容」、 「口腔機能の維持向上や摂食機能障害への歯科診療に関する内容」、「医療安全やショック時の対応、職業倫理等に関する内容」については、今後も充実を図る。
  • 歯科医師として必要な、「和漢薬を服用する高齢者や全身疾患を持つ者等への対応に関する内容」 「医療のグローバル化に伴い、歯科医師による国際貢献がこれまで以上に求められている現状を踏まえた国際保健に関する内容」近年の歯科医療を巡る状況や歯学教育の教授内容を踏まえ出題を行う。
  • 臨床実習で経験する内容を考慮し、特に専門性の高い小児歯科や矯正歯科、口腔外科に関する内容は、臨床で遭遇する頻度等を踏まえて疾患等の位置付けを行う必要がある。

CBTとの関連

  • 将来的には、共用試験(CBT)と国家試験 で出題内容を棲み分けし、出題範囲を絞ることについて議論を始める必要がある。
  • 共用試験臨床実習前OSCEと同様に、歯学系診療参加型臨床実習後客観的臨床能力試験(Post-CC PX)についても、将来的な国家試験への導入について検討を行うことが望まれる。

多数回受験者への対応について

  • 受験回数制限等の導入は行わない。 
  • ただし、臨床実習終了時から長期間経過した者や現在の診療参加型臨床実習前のカリキュラムによる実習を終えた者に共用試験前 OSCEやPost-CC PXを課す等の検討が必要である。

歯科医師国家試験のコンピューター化について

より臨床現場に即した出題が期待でき、災害時や感染症の感染拡 大時等に柔軟な対応が可能となる。

第三者による問題の評価

国家試験終了後、試験委員だけでなく第三者による客観的な問題の評価が行われるようにすることが重要である。


歯科医師国家試験改善検討部会報告書概要



適用の時期

以上を「早期に改善を行い、第116回試験(令和5年)から適用できるよう努める」と最後に記されている。
卒前・卒後の歯科医学教育を巡る近年の動き


例年では、4年毎に歯科医師国家試験の出題基準は変更されていて、115回国家試験は新たな出題基準になる予定だったが、新6年生が受験する115回は114回と同じ基準で出題されることになる。

116回歯科医師国家試験を受ける新5年生はどのように過ごす?

以上の変更が出題されるのは116回からということになるだろう。

つまり、新5年生が受験する予定の116回歯科医師国家試験は、必修に「2つ選べ」が出ることで、問題のレベルが難化するのは間違いないといえる。

そして、具体的な出題としては「和漢薬を服用する高齢者」とあることから漢方薬に関する出題がある可能性がある。歯科では口内炎に適応の半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ)や、関節痛に適応がある芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)など11の漢方薬が保険収載されていて、2017年からは歯学教育コアカリキュラムに含まれていることから出題されてもおかしくはないはずだ。

「国際保健に関する内容」とあることからWHOやCDCといった機関に関する問題の出題がされるかもしれない。コロナ禍により、ニュースでもWHOやCDCの文字はよく目にするようになったことから、一般教養的な要素もあるため、ここが出題されてもおかしくはないだろう。

また、その先ではCBTとの出題範囲の住み分けが明確にされる可能性がある。病院実習前の学生に聞く質問と病院実習を経験した学生に聞く質問に分けるということは、臨床に即した問題を国家試験に出題したいともとれる。

新5年生より下の歯学部学生の1Dニュース読者は、そこを意識して学生生活を過ごしてもいいのではないかと思う。

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参考文献

歯科医師国家試験制度改善検討部会報告書について, 厚生労働省, <URL
薬価基準による歯科関係薬剤点数表, 日本歯科医師会, <URL>
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