求人倍率20倍超、明暗分かれる歯科衛生士採用

求人倍率20倍超、明暗分かれる歯科衛生士採用

文・構成:本吉 ひとみ | 投稿日: 2019年12月04日
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歯科業界では、歯科衛生士不足が叫ばれている。求人に対して歯科衛生士の数が足りておらず、さらに臨床から離れる歯科衛生士も多い。平成27年歯科衛生士会の勤務実態調査では、4割以上が非常勤で働いているというデータが示されており、夕方以降の診療など時間や曜日によって人が少ない状況にもなるだろう。歯科医院の人材不足の悩みは相変わらず尽きない。

歯科衛生士という仕事の特殊性

平成28年度の就職率を見てみると、卒業者6,955名、就職者数6,487名で就職率は93.3%であった。高い数値のように思えるが、平成30年度の普通科大学等卒業者の就職状況調査では、大学生の就職率は97.6%、短期大学は98.6%、高校生の就職率は98.2%である。歯科衛生士という国家資格を手にしていながら就職しない人が多いことが確認できる。

他の仕事をしてから歯科衛生士を目指す人も多いため、歯科衛生士学生の年齢はさまざま。歯科衛生士は大半が女性であることから結婚・出産の時期と被り、就職できずに歯科業界を離れてしまうこともある。一度も歯科衛生士として働いていないと、いくら資格を持っていたとしても歯科衛生士の仕事に戻ってくるのは勇気がいるだろう。

驚きの「求人倍率20倍」

さらに、求人の倍率はなんと20.5倍であった。求人の件数が84,811件に対して、求人人数は133,189名。調査開始以降、最も高い数値となった。最も高い求人倍率は、関東/甲信越の25.2倍で、最も低い九州/沖縄地区でも13.1倍であった。歯科医院にとっては泣きたくなるような結果である。お金をかけて求人をしても人が集まらないわけだ。

明暗分かれる「歯科衛生士採用」

一方で、求人をかけなくても「歯科衛生士に困ったことはない」という歯科医院もあるようである。歯科衛生士自ら就職希望の電話かけるため、意識の高い歯科衛生士が自然と集まる。よって、歯科医院の運営もより円滑に進むことであろう。数多くの歯科衛生士が面接に来れば優秀な歯科衛生士を確保することができるため、選ばれる歯科医院になる必要があるといえる。

歯科医院を選び放題であるこの求人状況は、歯科衛生士にとっては嬉しいことだ。しかし、条件の良い・働きやすい人気の歯科医院では退職する人が少なく、また自然に人が集まる。よって、歯科衛生士も選ばれるために努力をし続けないといけない。

歯科衛生士不足問題はどうすれば解決できるか?

歯科業界としては、人員確保のために復職の不安を取り除けるようなサポートをしていき、現在歯科から離れている人の国家資格を活かしていける取り組みが求められる。また、歯科衛生士の社会的認知度を上げて目指したくなる学生を増やし、業界が活性化していくことが必要である。

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参考文献

1. 『歯科衛生士教育に関する現状調査の結果報告』全国歯科衛生士教育協議会, 2016.
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