
世の中が変化する速度が、指数関数的に加速していく現代。歯科医院はどのように変化していき、またそれに伴って「院長」という存在はいかに変化していくべきなのだろうか。
「仕組みで医療を支える」をミッションに経営者の "時間" を生み出す事務代行サービスを手掛ける、
株式会社SABUの齋藤篤氏に解説をしてもらった。

「VUCA(ブーカ)」という言葉をご存じだろうか。ニュースなどでも扱われるため、聞いたことのある方も多いかもしれない。VUCAとは、
Volatility(変動性)
Uncertainty(不確実性)
Complexity(複雑性)
Ambiguity(曖昧性)
の頭文字を取った言葉で、将来予測がとても難しいことを表す言葉である。いつの時代も「変化が激しい」と言われているが、5年前に比べて、現在は明らかにVUCAの度合いが加速している。
その理由の1つは、テクノロジーが進化するスピードが猛烈に上がっているからだ。その結果、世の中の仕組みやルールが目まぐるしく変わり、ますます先行きが見通せなくなってきている。
しかし、これは「“若手”にとってチャンスの時代」と言い換えることができる。
理由はいくつかあるが、圧倒的に違うのは、デジタルリテラシーの差である。当たり前のようにパソコンやスマートフォンがある生活をしてきた若い世代は、技術革新を肯定的にとらえ、生活に取り入れることでより良い生活にアップデートしてきた。
歯科医院でもすでに始まっているが、デジタル化の流れは確実に加速していく。この流れに非常に乗りやすい診療の効率化や患者満足度UPのための「デジタルツール」、「SNSを活用した採用手法」などは、若手の方が積極的にチャレンジすべきだ。もし勤務医として働いているのであれば、開業前に色々と試せるチャンスなので、積極的に院長に提案したほうがいい。
話が少々ずれるが、紙のアポイントを使っているところなどは、本当に危機感を持たないとまずい。そのままではデータが蓄積しないため、課題も解決策も考えることができない。
アポイントは、株式会社ストランザの「アポツール&ボックス」をおすすめする。時代の先を行く先生の多くは、アポツールを使用し、患者さんの情報をしっかりデータとして持っている。アプリ連動で症例写真を患者さんに送ることも可能である。アポツールの利点を挙げるとキリがないので割愛するが、現状アポイント管理に関しては、一択だと思っていただいていい。

···時を戻そう。ここでお伝えしたいのは、不確定な未来が訪れることはもうわかっている。だからこそ、2つのことが言える。ここだけは理解しておいてほしい。
変化に強くなるしかない(動じないスキルを身につける)
挑戦をしないことはリスクだと考える
変化が嫌な人もいるかもしれない。不安な人もいるかもしれないが、それでも必ずそういう未来が来る。周りの人と比べず、自分がよいと思うことにチャレンジしてもらいたい。
先ほど「テクノロジーが進化したためVUCAの時代がくる」とお伝えしたが、別の観点で考えてみよう。
情報化社会になるにつれて、サービスは標準化してきている。
たとえ話になってしまうが、少し前までは、とんでもなく不味い飲食店も街中にたくさんあった。しかし現在はどうだろう。どの店に入っても、ある程度のクオリティのご飯を食べることができる。これは実生活でも同様である。動画アプリのクラシルなんかを見ながら料理をすれば、誰でも簡単においしい料理が作れるようになる。
つまり、情報が手軽に入る世の中では、過度に悪いサービスは消えていき、ハイクオリティのモノを真似するハードルが下がるため、全体的に均一化するのである。
これは、実際のところはわからないが、昔の歯医者の個々の技術レベルの差は今よりもあったのではないかと想定できる。今であれば、スマホ1つで、1Dやドクターブックのコンテンツを見ながらいろいろと学ぶことができる。時代は本当に進化している。
前置きが長くなったが、端的に言えば、均一化された世の中では、サービスの差が出しにくいためサービスで戦ってはいけない、ということだ。もちろん、それぞれの分野の世界レベルの技術をもつ先生方は別である。
では、どのようにして戦うのか。それを解説していこう。
「顧客」と「ファン」の違いを明確に答えられる方はいるだろうか。いろいろな定義があるが、一つの解釈としてこのようにできるのではないか。
顧客は "サービス" を求めている
ファンは "サービス提供者" を求めている
例えば既存の患者さんでも、ホワイトニングをやりたいなと思ったら、自院より近くて安いところを探すかもしれない。なぜなら、ホワイトニングという「サービス」を求めているからだ。サービスはより便利で安価な方に流れる。
一方、ファンの人だとどうだろう。「〇〇医院のA子さんにホワイトニングやってもらいたい」となる。これは非常に強い訴求力だ。「サービス」ではなく「サービス提供者」に患者さんが紐づいているからできるのだ。
その他にも例を出すと、キャンセル率を下げるときは「治療のアポイント」ではなく、「◯◯先生とのお約束」と患者さんの意識が変わるようにするといい。これも人に紐づいているので拘束力が強い。
また、可能な限り受付ではなく診療内でアポイントを取るようにするのが理想的だ。チェアタイムが長くなるという課題があり最初はきついが、長い目で見ると一番コスパが高い。
では、ファン獲得のためにできることはどのようなことだろうか?具体的には、「患者さんの名前を覚える」「患者さんの個人的な情報をしっかり残して、それを会話で使う」などの超基本的なことから、もっと高度なことまで様々考えられる。
少し考えてみれば、いろいろなアイディアが生まれてくると思う。できれば、医院全体でポストイットを活用して、「顧客をファン化するために必要なこと」といったテーマで意見交換してみてほしい。組織の力は格段と上がっていくのは間違いない。
VUCAの時代はこれからも加速する。これまでの歴史を見ても、天災やパンデミックのような出来事はこれからもきっと起こる。10年後、20年後は全く予想もできなかった未来になっているが、当たり前のように変化し続ければ生き残れる。「どうして?」ではなく「どうしたら?」に変えて、積極的に未来を作っていってもらいたい。
この話を聞いて何か感じた人はぜひ、医院の改革をやってもらいたい。勤務医は将来開業の準備だと思って、今働いている診療所のマニュアルを作ってみてほしい。動画マニュアルなどであれば、開業した後も使えるかもしれない。ぜひチャレンジしてみてほしい。
医院が忙しくて、「やりたいことに時間が割けない」「時間を作りたい」と思っている先生のためのサービスがある。それが、私が運営するオンライン事務代行サービス、「SABU」である。
院長の負担もスタッフさんの負担も、「必ず」何かしらの原因がある。それを探し、一歩ずつ改善することで医院を良くしていく。ぜひ気軽に問い合わせしてほしい。
アポツールを含む、様々なツールの導入支援もやっているので、そちらも頼ってみるのをお勧めする。
※ 本記事は、株式会社SABUの提供でお送りしております(PR)。