MI(ミニマルインターベンション)

「MI(ミニマルインターベンション)」とは?歯科用語を解説
最終更新日: 2021年06月14日

MI(ミニマルインターベンション)とは?

MI(ミニマルインターベンション)とは、最小限の侵襲による治療のことである。特にう蝕の管理における最小限の介入に対して用いられる概念である。
MI(ミニマルインターベンション)以前の保存修復学は、健康な象牙質を削り器械的な保持により自浄性を保たなければならなかった。しかし歯質接着の技術の進歩・発展により、MI(ミニマルインターベンション)、すなわち低侵襲での保存修復が可能になった。



MI(ミニマルインターベンション)の考え方

MI(ミニマルインターベンション)は、以下の5つの考え方をベースとしている。下記で項目をそれぞれ解説する。
  • 口腔内細菌叢の改善
  • 患者教育
  • 再石灰化療法
  • 最小の侵襲
  • 欠陥のある修復物の補修

MI(ミニマルインターベンション)の「口腔内細菌叢の改善」

ミニマルインターベンションの概念における「口腔内細菌叢の改善」とは、う蝕の原因となるプラークを除去し、糖質の摂取を制限するということである。

MI(ミニマルインターベンション)の「患者教育」

ミニマルインターベンションの概念における「患者教育」とは、患者に対してう蝕に関する知識やブラッシング指導をはじめとする予防法を教育することである。

MI(ミニマルインターベンション)の「再石灰化療法」

ミニマルインターベンションの概念における「再石灰化療法」とは、エナメル質初期う蝕やう窩が形成される前の歯質に対して、再石灰化療法を行い経過観察し、介入を最小限に留めることである。

MI(ミニマルインターベンション)の「最小の侵襲」

ミニマルインターベンションの概念における「最小の侵襲」とは、う蝕を切削する上でも侵襲を最小限に留めるということである。ミニマルインターベンションの考え方において切削は、う蝕の進行が停止できない場合や、機能的・審美的要求がある場合に限られる。

MI(ミニマルインターベンション)の「欠陥のある修復物の補修」

ミニマルインターベンションの概念における「欠陥のある修復物の補修」とは、修復物を補修する際に、修復物全体を取り替えるのではなく、一部の補修に留めることを指す。




「MI(ミニマルインターベンション)」の文献・書籍など

【読み】

えむあい(みにまるいんたーべーしょん)

【文献・書籍】

著者/監修者情報
歯科医師

歯科医師。大学卒業後、歯学部に再入学。歯学部卒業後に歯科医師免許を取得したのち、歯科医師として勤務する傍らワンディー株式会社でライターとして勤務。

う蝕の症例リスト

先日、鶴見大学にて行われたInnovative Collaboration for Futureのセミナー議事録をシェアします。
今回は、3名の若手歯科医師(吉武 秀先生、井原 雄一郎先生、中村 航也先生)のセミナーから要点を抜粋しています。
瀧野 裕行先生、若林 健史先生のまとめは後日配信される予定です。

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【吉武 秀先生】
- 中等度及び重度慢性歯周炎の治療と歯の保存について
- 最も重要なのは「炎症のコントロール」と「外傷力のコントロール」
- ただ歯周治療をするだけでなく、歯周組織の炎症や咬合性外傷を誘発しないように咬合、修復、補綴、矯正、インプラントを行うべき
- そのためにはドクターだけでなくスタッフも一丸となって診療にあたっていくことが必要

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【井原 雄一郎先生】
- 歯を保存・機能させるためにやっていること
- 歯科医師・歯科衛生士側と患者側の間で、「歯を保存するか」のジャッジについて思っていることが異なる場合があることに注意する
- 患者さんには希望や背景(年齢、全身疾患、喫煙)、費用、口腔衛生状態、コンプライアンスなどの要素があり、歯科医師・歯科衛生士側には治療の技術、治療システム、手術環境などの要素がある
- 両者がマッチングした部分で、患者さんと信頼関係を構築して治療を進めていくことを意識して診療にあたっている
- 多くの患者さんは、歯を残したい、抜歯したくないと希望している:それを叶えるのが歯周病の専門医としてのあり方ではないか
- メインテナンス > 治療 > 診断と歯の喪失率は変わる。歯の保存においてはメインテナンスが非常に重要
- 治療の期間は長くても3年程度だが、SPT・メインテナンスはエンドレスに続いていく:そのため患者さんとの信頼関係が重要
- メインテナンスのなかでも、妥協的メインテナンスから治療後メインテナンスの方が予後良好
- 歯周治療のほとんどは非外科治療。若い頃は外科治療のウェイトが半分くらいあったが、経験を積むにつれて非外科治療のウェイトが増えた。今後突き詰めていくと、非外科治療のウェイトはさらに増えていくと思う
- 外科治療をしていく上で、PCRは10%以下が良い: GTRの付着量もPCRのコントロールやメインテナンスが前提となる。治療よりもメインテナンスが重要で、そのためには患者さんとの関係性が欠かせない
- 歯周外科へ移行する際のチェック項目:患者側ではインフォームドコンセント、全身疾患のコントロール、喫煙の有無、プラークコントロールの状態(10%以下)。歯周組織側では炎症のコントロール(BOP20%以下)、動揺歯のコントロール、咬合の安定
- 天然歯は長持ちさせられる(中川種昭先生)

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【中村 航也先生】
- 1Dアカウント: https://oned.jp/users/2IhH7i6nSOuxdCU8YcrlMFDT05dzXO5N
- 患者さんの笑顔も大事だが、歯科医療者側の幸せも大事で、そこも考えて治療をしていかなければならない
- アメリカの歯科衛生士の平均年収は800万円であるのに対し、日本は歯科医師でも平均年収は700万円と差が付いている状態
- 日本の歯科医師の週休は1日だが、アメリカの歯科医師の週休は3日。理想的な職業ランキングでも、アメリカは歯科医師が1位なのに、日本は222位と歴然の差がある
- 豊かになるために、時代を「先読み」して「差別化」していかなければならない
- 成人の8割が歯周病で、抜歯理由の1位が歯周病。8020で多くの歯が残ってきたが、みんなが歯周病になっている。インプラントでも義歯でも、どんな治療においても歯周病の治療からは逃れられない
- 今回のテーマである「Save the teeth」:歯を守ることで、患者さんも歯科医療者も幸せになれる。チームワークで歯周病に立ち向かうことが重要
- 歯周病に立ち向かうキーポイント:「炎症」と「咬合」の2つ
- 歯肉も皮膚と同じ外胚葉組織。皮膚から出血していたら絆創膏を貼るのに、歯から血が出てても「どうでもいいや」で終わってしまうのは不思議
- 歯周病のケアを受けていない患者さんが、10年間に失う平均の歯の本数は「6.1本」。一方で、歯周病専門歯科医院で治療を受けてきた患者さんが10年で失うのは「1本」
- ポケットの深さは、人によって誤差が生じやすい:BOPの変化を見ることが大事。炎症性の変化があるということは、歯周組織の破壊が始まっているということ。その早期発見・早期治療が重要
- 歯肉形態・バイオタイプによってTBIを変える
- インプラントではポケットを測定せず、インプラント周囲を指で抑え、出血・排膿・圧痛を確認し、これが認められた場合にはプロービングをするという流れが良いのではないか
- 最高の歯周病治療とは、歯周病にならないように予防すること。最高のインプラント治療とは、インプラントを入れないこと。低侵襲で予防を考えながら臨床をやっていきたい

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活動性のう蝕から非活動性のう蝕へ。
今のところ順調に停止してきています。

咬頭の形成不全ではなく、裂溝の脱灰の話ね。

まさか削っちゃあダメだぜ。
さぁ、何をしたらこういう予防ができると思いますか?

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この両隣在歯の裂溝も削って詰めようとした歯科医師がいる。
この6番の修復も必要だったのかどうかあやしい。
これで「きれいに削って詰めました」とか言ってるやつは
マジで歯科医師やめた方がいいと思う。
傷害に等しい。

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