窩洞形成

「窩洞形成」とは?歯科用語を解説
最終更新日: 2021年10月23日

窩洞形成とは?

窩洞形成とは、う蝕の感染部分を除去し、充填物や補綴物に適した形に削って整えることである。窩洞形成は、形成後に行う治療法(充填や補綴)によってそれぞれ適した形態を付与する事を目的としている。

窩洞形成の略式表記

窩洞形成とは、主に歯質の内側を切削して歯質が充填物や修復物を囲むような内側性窩洞を形成する時に用いられる。英語では、「cabity preparation」である。 しかし、CPと表記すると「クロラムフェニコール」などと混同してしまうため、保険などではKPと略式表記される。

窩洞形成の手順

窩洞形成の手順は、窩洞形成後の処置方法によって窩洞形態が変わって来る。以下にコンポジットレジン修復の窩洞形成の手順を示す。

コンポジットレジン修復の窩洞形成の手順は、①う窩の開拡、②感染歯質の除去、③遊離エナメル質の除去 ④辺縁形態の付与の順で行われる。

①う窩の開拡

タービンとダイヤモンドポイントを用いて、エナメル質を切削し除去する。

②感染歯質の除去

エンジンコントラとスチールバーを用いて、感染象牙質を除去する。この時う蝕検知液で感染歯質を染めだすと除去し易い。

③遊離エナメル質の除去

感染歯質を除去し遊離エナメル質になった部分は適宜除去し歯質の破折を防ぐ。

④辺縁形態の付与

ラウンドベベル、ストレートベベル、バットジョイントなど歯面に適した辺縁形態を付与する。

窩洞形成の影響

窩洞形成により象牙質が切削されると、切削面には象牙細管が露出する。歯髄に近づくほど象牙細管の切削面に占める割合も増加する。また窩洞形成は主に回転切削器具を用いて行われるため、それに伴った象牙細管内の組織液の歯髄側への移動、摩擦熱による火傷など様々な損傷を歯髄に与える。

火傷の影響については、注水冷却下の切削を行う事で、歯髄への影響を減少させることが可能である。そのため、窩洞形成後は歯髄症状が発現する事も考慮しておく必要がある。

歯髄刺激に対しては、適切な注水下での切削が行われた場合、低速回転による切削よりも高速回転による切削の方が歯髄反応を減少させる事ができる。


「窩洞形成」の文献・書籍など

【読み】

かどうけいせい

【文献・書籍】

『歯科国試パーフェクトマスター 保存修復学』 奈良陽一郎ら,医歯薬出版,2017.
『保存修復学21 第5版』, 田上順次ら, 株式会社永末書店, 2017.

著者/監修者情報

歯科医師

1992年、千葉県生まれ。鶴見大学歯学部在学中から個人でアプリ開発やWeb制作を行う。歯科医師国家試験の対策アプリを開発し、新卒歯科医師の7割超が利用するまで成長させる。2016年に歯科医師免許を取得。東京歯科大学大学院博士課程に進学後は、医事・衛生法規や歯科医療管理、社会保障制度など歯科保健医療が抱える種々の問題について専攻。同大学院中退後の2017年に当社創業。

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