エナメル上皮腫

「エナメル上皮腫」とは?歯科用語を解説
最終更新日: 2021年10月18日

エナメル上皮腫とは?

エナメル上皮腫とは、良性上皮性歯原性腫瘍の一つで、病理組織学的にはエナメル器類似の胞巣が増殖した濾胞型(follicular type)と歯堤に類似した実質が叢状間質に嚢胞を形成した叢状型(plexiform type)に分かれる。




エナメル上皮腫の特徴・症状・好発・画像所見・治療法

エナメル上皮腫の特徴・症状・好発・画像所見・治療法について解説をする。
エナメル上皮腫の発育は緩慢で、増殖に伴い触診で顎骨の羊皮紙様感を示す。またエナメル上皮腫は、下顎臼歯部~下顎枝部、若年者の男性に好発する。
エナメル上皮腫の画像所見としては歯牙を圧迫吸収し、ナイフカット状の所見が見られる。
エナメル上皮腫の治療方針は顎骨切除や、開窓療法縮小後切除、凍結療法が選択される。





「エナメル上皮腫」の文献・書籍など

【読み】

えなめるじょうひしゅ

【文献・書籍】

著者/監修者情報
歯科医師

歯科医師。文系大学卒業後、歯学部に再入学。歯学部卒業後に歯科医師免許を取得したのち、歯科医師として勤務する傍らワンディー株式会社でライターとして勤務。

口腔外科の診査・診断の症例リスト

エナメル上皮腫の症例なのですが...。パノラマエックス線上で明らかなアーチファクトがあります。
・・・正体はヘアクリップのピンでした。
エナメル上皮腫は下顎骨に空洞を空け、その空洞はわずかに口腔内と連絡していました。患者さんが口腔内に入れたものは、すべて腫瘍に入る可能性があったのです。
4枚目の画像で示していますが、爪の破片や検査材料も混入していました(ちなみに腫瘍は摘出しました)。

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55歳男性の歯原性角化嚢胞の症例

55 歳の男性患者さんの症例です。下顎左側臼歯部の腫脹を主訴として来院しました。同部位の腫脹は5年くらい前に気付いていたそうですが、放置していたとのことです。角化嚢胞性歯原性腫瘍の疑いがあると判断し、生検と開窓を行うこととしました。

1枚目の画像は初診時の口腔内写真、2枚目は初診時のパノラマエックス線写真、3枚目は生検時のH.E.染色病理組織像です。パノラマエックス線画像上で左側臼歯部の顎骨に類円形の透過像を認め、生検時のH.E.染色病理組織像でも錯角化した重層扁平上皮と線維性結合組織を認めることから、角化嚢胞性歯原性腫瘍と診断しました。

角化嚢胞性歯原性腫瘍は、歯原性良性腫瘍のなかでエナメル上皮腫や歯牙腫などと並び発症頻度の多い腫瘍であるため、症状やパノラマエックス線画像上の所見など、覚えておいて損はありません。

出典:第110回歯科医師国家試験,B問題-6.

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左側下顎骨に生じたエナメル上皮腫の術前〜術中〜術後のケースです。
腫瘍摘出・下顎骨の部分的な切除と、遊離腓骨皮弁を用いた再建により治療されました。

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