オーラルスクリーン

「オーラルスクリーン」とは?歯科用語を解説
最終更新日: 2021年10月18日

オーラルスクリーンとは?

オーラルスクリーンはプラスチックなどでつくられた楕円形の膜である。歯周病治療の分野で口呼吸による歯周組織の影響を防ぐための装置として使われる。


オーラルスクリーンの使用方法

オーラルスクリーンを前歯部の口腔前庭部に挿入し、そのまま就寝することで口呼吸による空気の口腔内への流入を防ぐ。
 

口呼吸に対して使われるオーラルスクリーン以外の装置

覚醒時に口呼吸を行っている場合はまずは、意識付けが重要である。ただし、患者の中には覚醒時においては鼻呼吸を行っているが、睡眠時において口呼吸を行っている場合がある。

睡眠時の口唇閉鎖を補助する手段としてサージカルテープを上下の口唇に貼る方法やオーラルスクリーンを使用する方法がある。

  • サージカルテープ
    幅1cm、長さ10cm 程度のサージカルテープを2 本用いて、左右の鼻腔の下からからオトガイに並行に貼付し就寝する。

  • オーラルスクリーン
    オーラルスクリーンを前歯部の口腔前庭に装入し就寝する。装着当初の1~2 日は異物感などのために無意識にこれらの装置を取り除いてしまうことが多いがその後は慣れてくることが多い。
 

口呼吸による歯周組織への影響

Angle II 級1 類や開咬などに多い口呼吸の場合、口腔内が乾燥し唾液による自浄性が低下することや、プラークの粘度が増すことで歯面に付着しやすくなり、歯肉炎が惹起され歯周病が進行し口臭も顕著になりやすい。

口腔粘膜が乾燥し、組織の抵抗力の減弱とプラークの蓄積の増加により、歯肉の発赤や腫脹、肥大を惹起する。口呼吸患者には上顎前歯部唇側歯肉が発赤する口呼吸線(ブレーシングライン)と口器粘膜が肥厚する堤状隆起(テンションリッジ)が生じやすい。
 

患者が口呼吸か鼻呼吸であるかを判断する方法

口呼吸か鼻呼吸かを、患者に意識させずに観察し記録する。口呼吸があると判断される場合は、 鼻閉があるかどうか問診する。明確でない場合には、 しばらく意識的に口唇を閉じさせておき呼吸が苦しくなる場合には鼻閉があると判断できる。

また口呼吸をしている息者においては、認識的に鼻で呼吸をさせると、呼吸のたびに鼻翼が動くことが多い。
 

解剖学からみた口呼吸

通常、呼吸は主に鼻腔を介して行われているが、ヒトだけが口呼吸を行う。それは上気道を形成する喉頭部や喉頭口の位置や構造に違いが認められるからである。

成人では吸啜と呼吸を同時に行うことはできないが、ヒト以外のほとんどの哺乳類では吸啜と呼吸を同時に行うことができる解剖学的構造を有する。



「オーラルスクリーン」の文献・書籍など

【読み】

おーらるすくりーん

【文献・書籍】

『ザ・ペリオドントロジー 第2版』, 和泉雄一ら, 株式会社永末書店, 2014.
『臨床歯周病学 第2版』, 吉江弘正ら, 医歯薬出版株式会社, 2013.

著者/監修者情報

歯科医師

歯科医師。文系大学卒業後、歯学部に再入学。歯学部卒業後に歯科医師免許を取得したのち、歯科医師として勤務する傍らワンディー株式会社でライターとして勤務。

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