オトガイ孔

「オトガイ孔」とは?歯科用語を解説
最終更新日: 2021年06月14日

オトガイ孔とは?

オトガイ孔とは、下顎骨にある孔で、また第一・第二小臼歯の歯槽に一致した部位(オトガイ結節の斜め上方)の頬側にある。オトガイ孔は後上方に向かって開口し、オトガイ神経、オトガイ動・静脈が通る。オトガイ孔は英語ではmental foramenという。
下歯槽神経が下顎孔から入り、オトガイ孔からオトガイ神経として出るので下顎管の出口と考えるとわかりやすいだろう。



オトガイ孔の加齢変化と義歯

加齢や歯周病により下顎の歯が喪失し顎堤が吸収すると、歯槽粘膜とオトガイ孔の距離が近くなる。
そこに義歯床があたるとオトガイ神経を刺激し疼痛がすることがあるので、吸収した顎堤ではオトガイ孔相当部をリリーフする必要がある。

オトガイ孔とインプラント

オトガイ孔は下顎骨にインプラント体を埋入するときに注意する場所である。オトガイ孔を損傷すると下唇やオトガイ部、口角に麻痺が出る可能性が高いので、設計時にオトガイ孔から離して設計する必要がある。




「オトガイ孔」の文献・書籍など

【読み】

おとがいこう

【文献・書籍】

『口腔解剖学 第1版』, 脇田稔ら, 医歯薬出版株式会社, 2009
『よくわかる口腔インプラント学 第3版第2刷』, 赤川安正ら, 医歯薬出版株式会社, 2017.

著者/監修者情報
歯科医師

歯科医師。大学卒業後、歯学部に再入学。歯学部卒業後に歯科医師免許を取得したのち、歯科医師として勤務する傍らワンディー株式会社でライターとして勤務。

アカデミックの症例リスト

【珍しいKissing Tooth】
Pt:既往のない30代
S:右下に違和感がある。腫れたこともある。
O:48、49のKissing Tooth、含歯性嚢胞も認められた。
A:47遠心のポケットから侵入した細菌が原因で含歯性嚢胞が急性化して腫れたのだろう。48歯冠側面、49根尖部は下顎管を圧排、交差してた。処置部位の大きさ、患者負担を考えて全身麻酔を提案した。
P:全身麻酔下にて抜歯嚢胞摘出術
D:同上。実施術式の変更なし。
C:埋伏抜歯は開けた窓の手前アンダーに入り込んだ部位が大きいと難しいなと再確認した。

写真1枚目:術前
写真2枚目:フラップ後
写真3枚目:開窓後
写真4枚目:抜歯後
写真5枚目:術後

1Dでこの症例を見る

パノラマエックス線画像で歯牙腫様不透過像の集合体がみられ、下顎の皮質骨と歯根と接触している埋伏歯が認められます。
右下1番〜右下4番の歯根の根尖側1/3は吸収・彎曲しています。
また、オトガイ孔は解剖学的な位置から変位していることがわかります。

診断の仮説:歯牙腫、石灰化上皮性歯原性腫瘍、石灰化嚢胞性歯原性腫瘍、または同じようなエックス線所見を有する病変(CTを撮影することがおすすめです)

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