顎放線菌症

「顎放線菌症」とは?歯科用語を解説
最終更新日: 2021年06月14日

顎放線菌症とは?

顎放線菌症とは、グラム陽性桿菌の口腔内常在菌であるActinomyces israelii(アクチノマイセス・イスラエリ)を原因菌とした感染症である。顎放線菌症とは英語でactinomycosisという。顎放線菌症は特異性炎である。



顎放線菌症の好発部位

顎放線菌症は下顎に好発し、片側性であることが多い。

顎放線菌症の所見

顎炎に併発して顎放線菌症となる。顎放線菌症を発症した部位により開口障害が見られる。下顎角部、咬筋部、顎下部、頬部に板状硬結を生じる。

顎放線菌症の診断

顎放線菌症の診断には膿汁を使う。Actinomyces israeliiに由来する膿疱からの膿汁中に0.2~2mmの菌塊(ドルーゼ、硫黄顆粒)が見られるのが特徴的である。この菌塊が顎放線菌症の確定診断となる。

顎放線菌症の治療

顎放線菌症の治療はペニシリン系抗菌薬の投与と排膿、腫脹部の掻爬を行う。ペニシリン系抗菌薬の投与は長期に渡る。

顎放線菌症の治癒

顎放線菌症の治癒後は皮膚に瘢痕が残る事がある。




「顎放線菌症」の文献・書籍など

【読み】

がくほうせんきんしょう

【文献・書籍】

著者/監修者情報
歯科医師

1992年千葉県生まれ。鶴見大学⻭学部歯学科卒業後、⻭科医師免許を取得。学生時代から個人でアプリやWebサービスの開発を行う。東京⻭科大学大学院博士課程中退。2017年にワンディー株式会社を創業。

口腔外科疾患の症例リスト

#破傷風【clostridium tetani】
破傷風はしばしば開口障害で国試に顎放線菌症と共に出てくるが、放線菌は炎症性の開口障害であるのに対して、破傷風は神経毒素による神経性の開口障害である。
因みに、破傷風は三種混合ワクチンでも出てくる。もちろん毒素だからトキソイドワクチン。
三種混合ワクチンはジフテリア、破傷風、百日咳
4種になるとポリオが加えられる。

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Actinomyces Israelii は放線菌
顎放線菌症
好発部位→下顎角部から下顎枝にかけて
症状→耳下腺咬筋ぶの腫脹と板状硬結(触診でシコリのようなものを触れる)
開口障害、多発性膿瘍、膿汁中に灰白色の菌塊
臨床細菌検査→グラム染色でやる!→グラム陽性桿菌←actinomyces israeliiも陽性桿菌!がみられる
治療
抗菌薬→第1選択薬?ペニシリン
膿瘍部に波動を触れたら→切開排膿

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