石灰化嚢胞性歯原性腫瘍

「石灰化嚢胞性歯原性腫瘍」とは?歯科用語を解説
最終更新日: 2021年06月14日

石灰化嚢胞性歯原性腫瘍とは?

石灰化嚢胞性歯原性腫瘍とは、別名「Gorlin嚢胞」とも呼ばれる嚢胞様構造物のことである。石灰化嚢胞性歯原性腫瘍は10〜30代に多く発症し、上下顎前歯部・小臼歯部の顎骨内に多い(特に上顎)。

石灰化嚢胞性歯原性腫瘍はX線検査で境界明瞭な単胞性の透過像を示す。石灰化嚢胞性歯原性腫瘍のX線透過像の中には不透過像が点在していて、これは石灰化物によるものである。石灰化嚢胞性歯原性腫瘍は埋伏歯や歯牙腫様構造を含むことが多く、X線画像上では石灰化上皮性歯原性腫瘍、腺腫様歯原性腫瘍との見極めが難しい。

石灰化嚢胞性歯原性腫瘍は病理検査では、上皮内に石灰化物の散在を認める。また集合性歯牙腫を合併していることもある。



石灰化嚢胞性歯原性腫瘍と石灰化上皮性歯原性腫瘍、腺腫様歯原性腫瘍の見極め方

石灰化嚢胞性歯原性腫瘍は、病理検査で以下のような所見も示す。
  • 重曹扁平上皮・線維性結合組織による嚢胞様構造の形成
  • 重曹扁平上皮は円柱状の基底細胞と、エナメル器に似た多角形〜星状の腫瘍細胞から成っている
  • 上皮内に幻影細胞(ghost cell)が見られる
これらの所見により、石灰化上皮性歯原性腫瘍や腺腫様歯原性腫瘍との見極めが可能となる。

石灰化嚢胞性歯原性腫瘍の症状

石灰化嚢胞性歯原性腫瘍の症状は顎骨の膨隆で、痛みはない。また羊皮紙様感がある。

石灰化嚢胞性歯原性腫瘍の原因

石灰化嚢胞性歯原性腫瘍の原因は、腫瘍性に増殖した歯堤上皮由来ぼ細胞である。

石灰化嚢胞性歯原性腫瘍の治療方法

石灰化嚢胞性歯原性腫瘍への対応は、摘出と周囲骨の削除が主である。




「石灰化嚢胞性歯原性腫瘍」の文献・書籍など

【読み】

せっかいかのうほうせいしげんせいしゅよう

【文献・書籍】

『歯科医師国家試験参考書New Text別冊 口腔外科セレクトアトラス 第1版』, 麻布デンタルアカデミー, 株式会社干乃コーポレーション, 2012.

著者/監修者情報
歯科医師

1992年生まれ。千葉県の漁村で育つ。鶴見大学歯学部在学中からアプリやWebサービスの開発を趣味で行う。東京歯科大学大学院博士課程に進学するもお金が無くて中退。2017年にワンディー株式会社を創業。

口腔外科疾患の症例リスト

パノラマエックス線画像で歯牙腫様不透過像の集合体がみられ、下顎の皮質骨と歯根と接触している埋伏歯が認められます。
右下1番〜右下4番の歯根の根尖側1/3は吸収・彎曲しています。
また、オトガイ孔は解剖学的な位置から変位していることがわかります。

診断の仮説:歯牙腫、石灰化上皮性歯原性腫瘍、石灰化嚢胞性歯原性腫瘍、または同じようなエックス線所見を有する病変(CTを撮影することがおすすめです)

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