リドカイン

「リドカイン」とは?歯科用語を解説
2020年02月20日

リドカインとは?

リドカインとは、歯科領域では局所麻酔薬として使われる薬物である。局所麻酔薬の分類としては、アミド型の局所麻酔薬で、エステル型の局所麻酔薬と比べてアレルギーの反応が出にくいとされているため多用されている。また、リドカインは効力がプロカインの2倍あるが、毒性はほぼ等しい。またリドカインは不整脈の薬としても使える。



リドカインの作用機序

リドカインは神経細胞膜の内側からNa+チャネルの特異的結合部位に作用し、Na+の細胞内への流入を遮断する。


リドカインにアドレナリンを添加している理由

局所麻酔薬としてのリドカインはアドレナリンを添加している。アドレナリンはα1受容体に作用し、末梢血管を収縮している。アドレナリンを添加している理由は以下の通りである。
  • 麻酔力増強
  • 麻酔持続時間の延長
  • 局所麻酔薬の節減
  • 術野の明確化
  • 中毒発現の防止


リドカインが炎症時に作用しにくい理由

局所麻酔薬のアミノ基はpHが低い時イオン型になり、pHが高いときは非イオン型になるが、炎症時の組織はpHが低くなるため、局所麻酔薬はイオン型が多くなり、神経細胞の細胞膜を通過できないから、局所麻酔薬は炎症が生じると奏功しづらくなる。

リドカインの代謝

リドカインは肝臓で代謝される。肝血流量と肝摂取率が大きく彩秤する。心不全やβ遮断薬常用者では肝血流量が滅少し、アミド型局所麻酔薬の代謝が遅延する。

リドカインの排泄

リドカインの大部分は代謝されたあとに腎臓から尿中に排泄される。


リドカインの歴史

リドカインはスェーデンのNils LöfgrenとBengt Lundqvistによって1943年に発見された。
リドカインの開発が第二次世界大戦である一方、19世紀には全身麻酔薬が開発されていることを考えると局所麻酔薬は全身麻酔薬より数十年ほど遅く開発されていることがわかる。



「リドカイン」の文献・書籍など

【読み】

りどかいん

【文献・書籍】

『歯科麻酔学 第7版』, 金子譲ら, 医歯薬出版株式会社, 2011.