舌筋

「舌筋」とは?歯科用語を解説
最終更新日: 2021年06月30日

舌筋とは?

舌筋とは、舌の内部のほとんどを占めている骨格筋である。




舌筋の分類

舌の内部のほとんどは骨格筋である舌筋で占められている。

舌筋には舌外から起始して舌内に停止する外舌筋と舌内に終始する内舌筋に区分される。

舌筋はすベて舌下神経 (hypoglossal nerve) の支配を受ける。

舌筋は体幹・体肢の筋と同様に体節由来であり、ほとんどが鰓弓由来の頭部の筋とは異なっている。
 

外舌筋

外舌筋 (extrinsic lingual muscle)

外舌筋は、主として舌の位置を変える働きをもち、以下の3 つの筋で構成される。

  1. オトガイ舌筋 (genioglossus)
    下顎骨のオトガイ棘より起始し、逆円錐状に広く舌内に広がり、舌尖および舌体に停止する。舌全体を前方に牽引し、舌尖を突出する。
  2. 舌骨舌筋 (hyoglossus)
    舌骨の体および小角、大角に起始し、オトガイ舌筋の外側を通り舌縁に停止する。舌を後下方に牽引する。 
  3. 茎突舌筋 (styloglossus)
    側頭骨の茎状突起に起始し舌筋の外側を通り舌縁から舌尖にかけて停止する。舌を後方に牽引し舌骨中央部をくぼませる。
     

内舌筋

内舌筋 (intrinsic lingual muscle)

内舌筋は主として舌自体の形を変える働きをもつ。以下の4 つの筋で構成される。

  1. 上縦舌筋 (superficial lingual muscle)
    舌背粘膜の下を矢状方向に縦走する。舌背を短縮する。
  2. 下縦舌筋 (inferior lingual muscle)
    舌下面付近のオトガイ舌筋と舌骨舌筋の間を矢状方向に縦走する。舌を短縮する。 
  3. 横舌筋 (transverse lingual muscle)
    舌中隔に起始し、左右に横走して舌縁に停止する。舌幅を短縮する。
  4. 垂直舌筋 (vertical lingual muscle)
    舌の下方から垂直に舌背に向かう、舌背を平坦にする。

舌筋の脈管・神経

  • 血管
    舌には外頸動脈の枝である舌動脈(lingual artery)が進入し、各部に枝を送る、舌動脈の終枝は舌深動脈(deep lingual artery)となり舌尖に至る。
  • リンパ管
    舌尖からはオトガイ下リンパ節に、舌体部からは顎下リンパ節に、舌根部からは深頸リンパ節 (deep lymph node)にそれぞれ流入する。舌ではリンパ管が発達しており、左右両側のリンパ管が連絡している。
  • 神経
    舌体(前2/3) では、感覚は下顎神経の舌神経が司る。味覚(特殊感覚)は鼓索神経、顔面神経を経由して延髄の孤束核(solitary nuclei)に至る。味覚を司る神経の細胞体は顔面神経の膝神経節(geniculate ganglion)にある。 舌根(後1 /3) では感覚は舌咽神経が司る。有郭乳頭部を含む味覚も舌咽神経を経由して孤束核に至る。細胞体は舌咽神経の下神経節(inferior ganglion)にある。 



「舌筋」の文献・書籍など

【読み】

ぜっきん

【文献・書籍】

『口腔解剖学 第2版3刷』, 脇田稔ら, 医歯薬出版株式会社, 2019

著者/監修者情報
歯科医師

歯科医師。文系大学卒業後、歯学部に再入学。歯学部卒業後に歯科医師免許を取得したのち、歯科医師として勤務する傍らワンディー株式会社でライターとして勤務。

この用語が出てくる記事