歯根形成期

「歯根形成期」とは?歯科用語を解説
最終更新日: 2021年06月14日

歯根形成期とは?

歯冠形成期とは、歯の発生の後半で歯根部分を形成する過程のことである。歯冠形成期は、歯根形成開始期、歯根伸長期、萌出期、咬合開始期、機能期で構成される。



歯根形成期の歯根形成開始期

歯根形成期の歯根形成開始期は、歯冠形成期の鐘状期後期でサービカルループであった部位がヘルトヴィッヒの上皮鞘となる時期のことである。
サービカルループ(頸係蹄)とは、エナメル器(将来のエナメル質部分)の最下部にある内エナメル上皮と外エナメル上皮の境界で折り返している部位である。一方ヘルトヴィッヒの上皮鞘は、内エナメル上皮と外エナメル上皮が接着して2層となり、下方へ伸長したものを指す。
このとき歯冠部ではエナメル質の成熟化が行われており、星状網細胞・中間層細胞・外エナメル上皮は一体化して乳頭層細胞となる。

歯根形成期の歯根伸長期

歯根形成期の歯根伸長期では、ヘルトヴィッヒの上皮鞘が歯頚部付近で断裂し始め、断裂で残った細胞塊はマラッセの上皮遺残と呼ばれる。断裂によってセメント芽細胞が歯根象牙質の表面まで移動できるようになり、セメント質形成が始まる。以降、歯周靭帯構造が形成されてゆく。
歯冠部ではエナメル質の形成が終了し、エナメル芽細胞が口腔粘膜上皮と癒合するようになる。

歯根形成期の萌出期

歯根形成期の萌出期では、歯が表出するとともに歯根も伸長していき歯と歯肉の境界が形成され始める。

歯根形成期の咬合開始期と機能期

歯根形成期の咬合開始期と機能期では、歯が萌出して咬合平面に達すると歯頚部付近の上皮(口腔上皮と退縮したエナメル上皮が癒合したもの)が付着上皮を形成する。
歯が萌出したばかりの頃はエナメル質表面に歯小皮(ナスミス膜)という薄い膜が存在するが咬耗により早期に消失する。また、咬合が始まると開いていた根尖孔が閉じる。




「歯根形成期」の文献・書籍など

【読み】

しこんけいせいき

【文献・書籍】

『口腔の発生と組織 改訂3版』, 田畑純, 南山堂, 2015

著者/監修者情報
歯科医師

歯科医師。文系大学卒業後、歯学部に再入学。歯学部卒業後に歯科医師免許を取得したのち、歯科医師として勤務する傍らワンディー株式会社でライターとして勤務。

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