デンタルダム

「デンタルダム」とは?歯科用語を解説
最終更新日: 2021年10月23日

デンタルダムとは?

デンタルダムとは、ラバーダム防湿に用いる歯科用ラバーダムシートである。原材料はラテックス(天然ゴム)である。

ラバーダム防湿とは?

ラバーダム防湿とは、患歯を唾液の汚染から守る防湿法の一つである。

デンタルダムの禁忌

デンタルダムはラテックス製ゴム製シートであるため、ラテックスアレルギー過敏症の既往歴のある患者には使用しない。また、ラテックスアレルギー過敏症の既往歴のある術者は直接シートにに触れないようにする。

ラテックスアレルギーとは?

ラテックスアレルギーとは、皮膚と天然ゴム中のラテックスタンパク質との接触により、赤み、かゆみ 、じんましんなどの皮膚障害が発現するものだが、大きな特徴は、まれにアナフィラキシーショック (血圧低下や意識障害など)を引き起こす場合があることだ。アナフィラキシーショックは最悪の場合、死に至ることもあり、非常に危険である。
歯科ではラバーダムシートの他にゴム手袋などのゴム製品に天然ゴムが使用されている可能性があるため注意が必要だ。

医療従事者はラテックスアレルギー発症リスクが高い?

ラテックスアレルギーは、 天然ゴム製のゴム手袋を常時着用しているなどで皮膚や粘膜とラテックスタンパク質との接触の頻度が非常に多かったり、慢性的な肌荒れなどで皮膚表面のバリア性が低下している状態で天然ゴム製品と接触していたりすると、発症リスクがあることが分かっている。特に、医療従事、製造業、清掃業や介護業などに従事していて天然ゴム製のゴム手袋を頻繁に着用している方、手術などの医療行為を何度も受けている方、アトピー性皮膚炎などで慢性的に肌荒れを起こしている方は、発症リスクが高いため、注意が必要である。

ノンラテックスデンタルダム

ラテックスアレルギー過敏症の既往がある患者へも使用できるラバーダムシートとして、ノンラテックスデンタルダムがある。

デンタルダムの使用方法

デンタルダムの使用方法は下記の通りである。
  1. サイズの適したラバーダムクランプを選択し、試適する。
  2. ラバーダムシートを患歯中央部上に置いて位置を確認する。
  3. その後パンチで穴を開け、ラバーダムに患歯を通過させてシートに露出・孤立させる。
  4. その上からラバーダムクランプをセットする。また反対側も同様にセットする。

使用上の注意

デンタルダムの使用上の注意は下記の通りである。
  1. 適切にラバーダムがセットされていないと、はずれてしまう可能性があるので、注意する。
  2. デンタルダムの使用により、発疹、湿疹、潰瘍、かゆみ、しびれなどの過敏症状が現れた場合には使用を中止し、医師の診断を受ける。
  3. デンタルダムに対して発疹、皮膚炎などの過敏症状の既往歴のある術者は手袋を着用し、素手で本品に触れない。

保管方法

デンタルダムの保管方法は以下の通りである。
  1. デンタルダムは、高温多湿を避け、直射日光や粉塵のない清潔な場所に保管する。
  2. 変色の恐れがあるので、デンタルダムを箱から出して、直射日光やライトの当たる場所に保管しない。
  3.  保管中、損傷しないように注意する。
  4. 医療有資格者以外が触れないように適切に保管すること。


「デンタルダム」の文献・書籍など

【読み】

でんたるだむ

【文献・書籍】

ラテックスアレルギーに関する注意喚起(平成29年)消費者庁、厚生労働省、経済産業省
『歯内治療学 第4版』, 中村洋ら, 医歯薬出版株式会社, 2012.
『歯内治療学 第5版』, 勝海一郎ら, 医歯薬出版株式会社, 2018.
歯科用防湿器 一般医療機器 歯科用ラバーダム ノンラテックスデンタルダム 添付文書
歯科用防湿器 一般医療機器 歯科用ラバーダム デンタルダム 添付文書

著者/監修者情報

歯科医師

1992年、千葉県生まれ。鶴見大学歯学部在学中から個人でアプリ開発やWeb制作を行う。歯科医師国家試験の対策アプリを開発し、新卒歯科医師の7割超が利用するまで成長させる。2016年に歯科医師免許を取得。東京歯科大学大学院博士課程に進学後は、医事・衛生法規や歯科医療管理、社会保障制度など歯科保健医療が抱える種々の問題について専攻。同大学院中退後の2017年に当社創業。