上顎前方牽引装置(プロトラクター)

「上顎前方牽引装置(プロトラクター)」とは?歯科用語を解説
最終更新日: 2021年11月07日

上顎前方牽引装置(プロトラクター)とは?

上顎前方牽引装置(プロトラクター)とは、成長期における上顎劣成長を伴う骨格性下顎前突症に適用する装置である。上顎前方牽引装置(プロトラクター)は顎整形力により上顎骨縫合部の骨化を促進→上顎の前方への成長誘導を行う。

上顎前方牽引装置(プロトラクター)では顔面部を抵抗源としている。上顎前方牽引装置(プロトラクター)のうちチンキャップ(ホルン)タイプでは、固定源を下顎オトガイ部にしており、下顎の後方移動も同時に行われる。




上顎前方牽引装置(プロトラクター)の構成

上顎前方牽引装置(プロトラクター)は以下から成る。
  • 固定源:チンキャップ (ホルン)タイプまたはフェイスマスクタイプ
  • 上顎口腔内装置:可撤式の床装置・固定式の装置
  • 牽引:ゴムリング

上顎前方牽引装置(プロトラクター)の作用

上顎前方牽引装置(プロトラクター)の作用は以下である。
  • 牽引方向
 咬合平面を基準に、前下方に牽引を行う
  • 牽引力
 上顎前方牽引装置(プロトラクター)の矯正力は、両側で200〜400g。できるだけ長時間使用させる

上顎前方牽引装置(プロトラクター)の適応

上顎前方牽引装置(プロトラクター)の適応は以下である。
  • 時期
 乳歯咬合期〜思春期前まで
  • 目的
 上顎複合体の前方成長促進

上顎前方牽引装置(プロトラクター)の使用方法

上顎前方牽引装置(プロトラクター)の使用方法は以下である。
  1. 口腔内に可撤式あるいは固定式の装置を装着する
  2. チンキャップのホルンあるいはフェイスマスクのフックとの間にゴムリングをかけ、上顎を牽引する

上顎前方牽引装置(プロトラクター)の注意点

上顎前方牽引装置(プロトラクター)の注意点は以下である。
  • 睡眠時間も含め、できるだけ長時間・毎日使用させる(理想は食事・歯磨き・運動時以外は使用)
  • 固定式の場合、バンド周囲の清掃は特に気を配る
  • 上顎前方牽引装置(プロトラクター)の破損・紛失時には連絡させる
  • 可撤式の床装置はよく洗浄し、清潔を保たせる





「上顎前方牽引装置(プロトラクター)」の文献・書籍など

【読み】

じょうがくぜんぽうけんいんそうち(ぷろとらくたー)

【文献・書籍】

『新しい歯科矯正学』,新井一仁ら,株式会社永末書店,2000

著者/監修者情報

歯科医師

1992年、千葉県生まれ。鶴見大学歯学部在学中から個人でアプリ開発やWeb制作を行う。歯科医師国家試験の対策アプリを開発し、新卒歯科医師の7割超が利用するまで成長させる。2016年に歯科医師免許を取得。東京歯科大学大学院博士課程に進学後は、医事・衛生法規や歯科医療管理、社会保障制度など歯科保健医療が抱える種々の問題について専攻。同大学院中退後の2017年に当社創業。

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