カラベリー結節

「カラベリー結節」とは?歯科用語を解説
最終更新日: 2021年08月02日

カラベリー結節とは?

カラベリー結節は、歯の形態異常の内の過剰結節の一種である。1842年にG.Carabelliにより初めて記載された。浅い溝や小窩ほどのものから、大きく咬頭状に発達し内部に歯髄腔を有するものなど様々な形態のものが確認されている。ラテン語での表記はTuberculum Carabellii、英語ではCarabelli’s cuspと表記される。Rousseau(1827年)やAlbini(1755年)がすでに発見されていたとする説もある。


カラベリー結節の好発部位

カラベリー結節は、上顎大臼歯の近心舌側咬頭の舌側に出現する。好発部位としては、上顎第一大臼歯、上顎第二乳臼歯への出現が多い。その他にも、稀に上顎第二大臼歯、上顎第三大臼歯での出現も認められている。

カラベリー結節の出現頻度

カラベリー結節の出現頻度は、かつてはモンゴロイドと比較してコーカソイドに多く出現するとされていたが、近年では種族間の出現頻度による違いは明らかではないとされている。この理由としては、前述の通りカラベリー結節は形態が結節状のものから浅い溝状のものまで様々であり、各研究者間での共通認識のもとデータが出されていない事が挙げられている。

日本人における出現率は、上顎第一大臼歯(約10~40%)、第二大臼歯(約1~3%)、第三
大臼歯(約0~2%)と報告されている。

カラベリー結節と遺伝

カラベリー結節は、かつては常染色体上の単一遺伝子によって遺伝すると提唱されていたが、近年では様々な遺伝子が関与する多因子性の遺伝により出現すると考えられている。

カラベリー結節の別名

カラベリー結節は、第5咬頭とも呼ばれる。

カラベリー結節と臨床

カラベリー結節は、小窩や溝状の形態の場合う蝕の好発部位になる。カラベリー結節の治療は、基本的には行わない。しかし、う蝕予防処置を行い定期検診を行なってう蝕に罹患をさせない様に経過観察を行う事は必要である。



「カラベリー結節」の文献・書籍など

【読み】

からべりーけっせつ

【文献・書籍】

近藤信太郎、金澤英作、中山光子 ,歯科人類学におけるカラベリー結節
Anthropological Science (Japanese Series) Vol. 114, 63–73, 2006
『歯の解剖学 第22版』 原著 藤田恒太郎 改訂 桐野忠大 山下靖雄, 金原出版,2008
『歯科国試パーフェクトマスター 口腔解剖学』 阿部伸一,医歯薬出版,2018.

著者/監修者情報
歯科医師

1992年千葉県生まれ。鶴見大学⻭学部歯学科卒業後、⻭科医師免許を取得。学生時代から個人でアプリやWebサービスの開発を行う。東京⻭科大学大学院博士課程中退。2017年にワンディー株式会社を創業。