エナメル質形成不全症

「エナメル質形成不全症」とは?歯科用語を解説
最終更新日: 2021年06月14日

エナメル質形成不全症とは?

エナメル質形成不全症とは、エナメル芽細胞の機能が障害されることにより生じるエナメル質減形成、エナメル質石灰化不全のことである。エナメル質形成不全症は、エナメル基質やエナメル基質の分解酵素の遺伝子変異を原因として発症すると考えられている。



エナメル質形成不全症の分類

エナメル質形成不全症は、エナメル質の性状からエナメル質低形成型(減形成)、エナメル質低石灰化型、エナメル質低成熟型等に分類される。
また、エナメル質形成不全症にはエナメル質減形成とエナメル質石灰化不全とがある。

エナメル質減形成とは?

エナメル質減形成とは、エナメル芽細胞の機能が障害されることによってエナメル質の形態に異常が生じている状態のことをいう。

エナメル質石灰化不全とは?

エナメル質石灰化不全とは、エナメル質の成熟期の機能が障害されることによって石灰化が停止してしまっている状態のことである。

エナメル質形成不全症の症状・所見

エナメル質形成不全症では、エナメル質表面の白斑や粗造感、エナメル質における溝の形成、矮小化などの症状・所見を認める。




「エナメル質形成不全症」の文献・書籍など

【読み】

えなめるしつけいせいふぜんしょう

【文献・書籍】

著者/監修者情報
歯科医師

1992年千葉県生まれ。鶴見大学⻭学部歯学科卒業後、⻭科医師免許を取得。学生時代から個人でアプリやWebサービスの開発を行う。東京⻭科大学大学院博士課程中退。2017年にワンディー株式会社を創業。

口腔外科疾患の症例リスト

遺伝性エナメル質形成不全は限局的に起こることもある

一般に、遺伝性のエナメル質形成不全症は、すべての歯にわたって生じます。しかし、本症例では画像の通り、左右・両側の犬歯に限局してエナメル質形成不全が生じています。

エナメル質形成不全としては非常に珍しいケースなので、報告します。エナメル質形成不全症は、そのエナメル質の性状から、低形成型(減形成)、低石灰化型、低成熟型等に分類されるます。エナメル基質や、そのエナメル基質の分解酵素の遺伝子の変異により、エナメル質形成不全症を発症すると考えられています。

引用:Hamsini Gottipati, Santosh Hunasgi, Anila Koneru, et al. Enamel hypoplasia: A rare case report involving all
permanent canines. International Journal of Medical and Dental Case Reports. 2014

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エナメル質形成不全症(Amelogenesis imperfecta)は歯の発育の障害です。
エナメル質形成不全症では、歯が通常よりも小さく、変色し、穴や溝が空いており、急速な摩耗・咬耗が発生しやすい状態であると考えられています。
こうした場合、エナメル質形成不全症以外の歯の異常も疑うべきです。

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エナメル質形成不全症は、西日本で多く、東日本で少ないという地域差があることが、富山大学と日本小児歯科学会の研究で明らかにされました。

地域差がある原因は不明だそうです。なぜなのでしょうか?
むし歯に地域差があるのは環境の影響もあるので理解できるのですが、エナメル質形成不全は不思議ですね...。

・富山大学プレスリリース:https://www.u-toyama.ac.jp/education/news/2018/1130a.html
・読売新聞:https://www.yomiuri.co.jp/science/20181128-OYT1T50079.html

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