症例対照研究

「症例対照研究」とは?歯科用語を解説
最終更新日: 2021年06月14日

症例対照研究とは?

症例対照研究とは、後ろ向き研究の一つで、疾病の要因を過去に遡って探求する研究であり、目的の疾病(健康問題)ともつものと持たないものの集団を選び出し、それぞれの群における過去の要因曝露の割合を比較することで疾病と要因の関連を分析する研究方法である。症例対照研究のリスク評価としてオッズ比が用いられる。



症例対照研究の利点

症例対照研究の利点・メリットは以下のように挙げられる。
  • 症例対照研究は、すでに疾病に罹患している症例を対象にするため、発生頻度の低い疾患の分析に有利な方法である
  • 潜伏期間の長い疾病の研究に適している
  • 研究期間が短い
  • 研究に必要な費用や労力が大きい
  • 複数要因の評価が可能である
  • 人口移動の大きな集団でも研究が可能である
  • 複数要因の評価が可能である
  • 既存の資料の利用が可能な場合がある

症例対照研究の欠点

  • 症例対照研究の欠点・デメリットは以下のように挙げられる。
  • 対照群の選択の過程で偏ったサンプリングをしてしまうというバイアスが起こりやすい
  • 相対危険度や寄与危険度が算出できない(この2つはコホート研究で算出する。)
  • 事象の発生順序がわかりにくい
  • 暴露情報の信頼性は記憶に頼るためにあまり良くない
  • 母集団の罹患率の測定ができない
  • 対象となる疾病は一つだけである
  • 交絡因子の制御が問題となる




「症例対照研究」の文献・書籍など

【読み】

しょうれいたいしょうけんきゅう

【文献・書籍】

『口腔保健・予防歯科学 第1版』, 安井利一ら, 医歯薬出版株式会社, 2017.

著者/監修者情報
歯科医師

歯科医師。文系大学卒業後、歯学部に再入学。歯学部卒業後に歯科医師免許を取得したのち、歯科医師として勤務する傍らワンディー株式会社でライターとして勤務。

アカデミックの症例リスト

【EBMについて(湯浅秀道先生)概要まとめ】
・EBMとは:良心的に、明確に、分別を持って、現在手に入る最良の医学知見(エビデンス)を用いる方法論のこと
・「経験豊富で患者の意見を尊重し、海外の専門論文を対立意見まで調べて、批判的に読んで、経験を踏まえて看護・治療し、生涯教育を実践する歯科医療者」に患者さんは診療してもらいたい
・EBMは、3つの原則のもと、5つのステップで実践する。より簡便にする資料が、システマティックレビューと診療ガイドライン
・PICO:どのような患者に(Patient)、どのような評価・治療をしたら(Intervention)、何と比較して(Comparison)、どのような結果になるか(Outcome)
・EBMには3つの原則がある。「都合のよい論文と都合の良い結果のみを使わないこと」「エビデンスの確実性を研究デザインのみで決定せずに、その研究が適切に行われたか、研究間に違いがなかったかなどを考慮すること」「利益のエビデンスのみで推奨を決めずに、利益と害のバランス、患者の負担についても考慮すること」の3原則
・情報洪水をいかにして効率化するか。それは5つのステップに分かれている。疑問の提起->情報を手に入れる->吟味->適用->情報の評価。
・情報手に入れる->吟味の部分は、システマティックレビューでやられている。そうしたシステマティックレビューは、診療ガイドラインでまとめられ、推奨している。それを目の前の患者さんに適用することが臨床家の役目
・数字だけを一人歩きさせると間違う可能性があるので、エビデンスの確実性を重視する必要がある。例えばう蝕治療ガイドラインには、エビデンスの質に関する記載がある。メタ分析の効果推定値 + エビデンスの確実性、どちらも必要
・目の前の患者さんにエビデンスを適用する際には、患者の病状と周囲を取り巻く環境、エビデンス(利益・害)、患者の価値観に基づく医療者の臨床経験が重要
・エビデンスのレベル:症例報告・症例対照研究・ランダム化比較試験・メタ分析、システマティックレビューの順で上がっていく

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#今日の衛生
症例対照研究は病気→病因
コホート研究は病因→病気

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社会人になってから、エビデンスを調べることが難しくなりました。みなさんはどうやって調べているのでしょう。歯科大や大きい書店も遠いので専門書も気軽に見れず悩んでいます#1Dはじめました

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