ドライマウス(口腔乾燥症)

「ドライマウス(口腔乾燥症)」とは?歯科用語を解説
最終更新日: 2021年06月14日

ドライマウス(口腔乾燥症)とは?

ドライマウス(口腔乾燥症)とは、唾液の分泌量が低下して口が乾いている状態のことである。ドライマウス(口腔乾燥症)原因として、老化、薬の副作用、糖尿病、筋力低下、ストレス、腎不全、更年期障害、シューグレン症候群などが挙げられる。
ドライマウス(口腔乾燥症)に起因し、舌痛症、齲蝕・歯周病、味覚障害、口臭、摂食嚥下障害、不快感、会話困難などの病態が現れる。




ドライマウス(口腔乾燥症)の主な原因

ドライマウス(口腔乾燥症)の主な要因は多岐にわたり、以下に示す。
  • 代謝障害
糖尿病であると血糖値コントロールができず、血液の浸透圧が高くなるため、口腔での唾液分泌が減少する。唾液分泌減少が長期で続くと、唾液腺萎縮やムスカリン受容体感受性が弱くなり、唾液分泌が減少する。
  • 腎疾患
腎疾患を患っていると体内の浸透圧コントロールに異常が生じたり、水分電解質のバランスがおかしくなったりすることで、口腔の唾液分泌が少なくなることがある。
  • 内分泌異常
内分泌異常による甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、心機能亢進、交感神経の興奮などが起こり、口腔内の乾燥を引き起こす。
  • 局所的要因
鼻炎などの鼻の疾患、口唇を閉じることができない、いびきなどで、唾液分泌低下ではなく口渇の症状が出る。
  • 腺因性
唾液腺の摘出、頭頚部癌への放射線治療の後遺症などで唾液線の減少するために口腔内が乾燥する。またシェーグレン症候群だったり、加齢に伴って唾液分泌能力が低下したりすることも腺因性として挙げられる。
  • 薬剤性
鎮静剤や副交感神経遮断剤、抗ヒスタミン剤、利尿剤、向精神剤を服用していると口腔乾燥が起こる。これらはムスカリン副交感神経受容体を阻害することで唾液腺細胞のカルシウムイオン濃度を減少させたり、細胞内のカルシウムイオン濃度の上昇を阻害したりするのだ。
  • 心因性口腔乾燥症
うつ病やストレス、精神的興奮が起こることで、交感神経が強く働いたり、上位中枢から唾液核へ抑制的に働いたりすることで、唾液分泌が少なくなる。


ドライマウス(口腔乾燥症)の原因になる薬剤

ドライマウス(口腔乾燥症)の原因になってしまう薬剤を下記に列挙する。
  • 向精神薬:抗うつ薬(アナフラニール、トリプタノール)、抗不安薬(セルシン、デパス)、抗精神薬(睡眠導入剤)(セレネース、コントミン)、抗痙攣薬(テグレゾール)、抗パーキンソン薬(パーロデル、ドプス、シンメトレル)
  • 降圧薬(カタプレス)
  • 抗不整脈薬(リスモダン)
  • 抗アレルギー薬(ポララミン、アタラックス、アレジオン)
  • 抗コリン薬(ブスコパン、バップフォー)
  • 気管支拡張薬(メプチン、テオドール)
  • 消化性潰瘍治療薬(タケプロン)




「ドライマウス(口腔乾燥症)」の文献・書籍など

【読み】

どらいまうす(こうくうかんそうしょう)

【文献・書籍】

『病気をもった患者の歯科治療ー医科から歯科へのアドバイスー 改定第4版』,長崎県保険医協会,2017

著者/監修者情報
歯科医師

1992年千葉県生まれ。鶴見大学⻭学部歯学科卒業後、⻭科医師免許を取得。学生時代から個人でアプリやWebサービスの開発を行う。東京⻭科大学大学院博士課程中退。2017年にワンディー株式会社を創業。

口腔外科疾患の症例リスト

訪問診療での症例です。
口腔内の乾燥が強く 舌の下が裂けてしまったケースです
治りかけなのでだいぶよくなっています

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ドライマウスの人にアドバイス何をしても改善されないと言われました。

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口腔乾燥症に対する処置のひとつに漢方薬の処方とありました。
歯科医師が処方出来る薬は決められているとは聞くのですが、具体的にどこまでの薬を処方できるのかは教えて貰っていません。
漢方薬は処方できるのですか?処方できる漢方薬もきまっているのでしょうか

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