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歯科器材のカーボランダムポイントとは?特徴やメーカー、規格/値段の違いなど、おすすめ20選を徹底比較!

歯科器材のカーボランダムポイントとは?特徴やメーカー、規格/値段の違いなど、おすすめ20選を徹底比較!

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根尖病変の再発を避けるための根管治療でも、最終的な補綴物の適合と咬合調整でも、最後に時間を奪うのは研削と研磨である。特に金属や硬質レジンの粗い段階を無理に細かい研磨材で進めると、チェアタイムが伸び、術者のストレスも増える。

カーボランダムポイントは、その粗取りの局面で頼りになる消耗器材である。一方で、シャンク規格や回転数、対象材料の取り違えが起きると、研削面の荒れや破折リスク、粉じん対策の不備といった別の問題が顔を出す。本稿は、臨床での使い分けと、在庫とコストの設計を同時に整理し、自院に合う一本に絞り込むための比較材料を提示する。

比較サマリー表(早見表)

製品名メーカー想定用途の中心シャンク形態数包装価格目安タイム効率の含意保守保証供給性
カーボランダムポイント HP/CA用松風各種材料の荒仕上げHP/CAHP 24種 CA 12種12本 120本約1,500円台粗取りを1本で回しやすい情報なし情報なし
カーボランダムポイント FG用松風天然歯などの中仕上げFG7種12本約1,500円台口腔内で短時間に整える前提情報なし情報なし
カーボランダムポイントハード HP用松風NiCr CoCrの研削HP10種12本約1,500円台硬質金属で目詰まりを避けやすい情報なし情報なし
カーボランダムポイントファイン HP用松風中仕上げと細部研磨HP4種12本約1,500円台次工程の研磨時間を短縮しやすい情報なし情報なし
ピンクポイント HP用マイジンガー社/ジーシー硬質合金の中仕上げHP4種12本約1,500円台偏心が少ない設計思想情報なし情報なし
アブレーシブポイント HP用デデコ社/茂久田商会セラミック焼結研削材HP7形態5本 2本 1本約1,000円前後から少量包装で試しやすい情報なし情報なし
ハイブリッド フレックス HP用デデコ社/茂久田商会ハイブリッド専用HP7種相当12本約2,000円台研削傷を抑え再研磨を減らしやすい情報なし情報なし
ジャンボポイント HP用デデコ社/茂久田商会金属 レジンの荒中研磨HP1種5本約5,000円台作業面が広く外面研磨が速い情報なし情報なし
ミジェットポイント HP/CA用デデコ社/茂久田商会各種金属の仕上げHP/CA1種12本約6,000円台小径で細部に届きやすい情報なし情報なし
タッチアップポイント HP用デデコ社/茂久田商会微妙なトリミング調整HP1種12本約8,000円台手戻り調整の再現性を上げやすい情報なし情報なし
ルビー マウンテッドポイント HP用デデコ社/茂久田商会金属 セラミック仕上げHP10種12本約5,000円台多形態で使い分けしやすい情報なし情報なし
ピンク ポイント HP用ブッシュ社/東京歯科産業ポーセレンのメタルフレームHP7形態6本 12本約3,000円台メタルフレーム調整を想定情報なし情報なし
ジョタ メタルシェービング HP用日本歯科商社ノンプレシャス CoCr粗仕上げHP3形態12本約2,000円台減りにくさでランニングコストに効く情報なし情報なし
ジルコンフレックス HP用山八歯材工業酸化ジルコニア形態修正HP9種1本 5本セット約3,000円台からジルコニア調整の停滞を減らしやすい情報なし情報なし
カーボランダムポイント HP用山八歯材工業パラジウム等メタル荒仕上げHP10種12本約2,000円台汎用だが硬さ選定が鍵情報なし情報なし
ドリームポイント HP用山八歯材工業荒研磨から中仕上げHP3種6本約4,000円台工程を集約しやすい情報なし情報なし
ナチュラルポイント(レジン用) HP用内外歯材ジルコニア セラミック レジン研磨HP5形態1本約3,000円台単品で在庫を薄くできる情報なし情報なし
ナチュラルポイント(メタル用) HP用内外歯材貴金属 卑金属の研削 粗研磨HP6種12本約3,000円台目詰まりと片減り管理が焦点情報なし情報なし
正宗ポイント B-400内外歯材金属の中間研磨情報なし1種6本約3,000円台中間工程を安定させやすい情報なし情報なし
カーボランダムポイントHPP.D.R.標準硬さの汎用砥石HP情報なし情報なし情報なし安価運用を狙う選択肢情報なし情報なし

表は、第一にシャンク規格で使用できるハンドピースが決まることを示している。第二に用途の中心が粗仕上げか中仕上げかで、次工程の研磨時間が変わる。価格は取引条件で変動するため、医院内では1本当たり単価と症例当たり消費本数を先に決めると、発注基準がぶれにくい。

カーボランダムポイントとは

この節の目的は、カーボランダムポイントを導入する前に、材質と規格の前提をそろえ、事故と無駄な買い直しを避けることである。ポイントは見た目が似ていても、砥粒とバインダー、軸規格、許容回転速度が異なるためである。

カーボランダムは炭化けい素、いわゆるシリコンカーバイドを指す呼称として扱われることが多い。多くはクラスIの一般医療機器として届出され、一般的名称は歯科用研削器材または歯科技工用アブレシブ研削器具として整理される。補綴物の荒研削に使われ、ダイヤモンドポイントより目詰まりしにくい場面がある一方、研削粉じんが出やすい。患者説明では被ばくや治療効果の話にすり替えず、あくまで補綴物の調整工程の器材であると位置付けるのが安全である。

【項目別】比較するための軸

この節の目的は、カタログの形態数や価格差を、臨床アウトカムと経営指標に翻訳して判断できるようにすることである。ポイントの違いは最終研磨の質だけでなく、チェアタイムと再来院率、技工再製の確率にも間接的に影響する。

シャンク規格と回転数上限が適応を決める

同じ形態でも、FGは細径シャンクでタービン系の把持方式であり、口腔内の短時間操作に寄せた運用になりやすい。CAはラッチ機構を持つコントラ向けで、HPは同径系のストレートハンドピース向けで外面研削を主戦場にすることが多い。

見分けと取り違え防止が教育コストを下げる

CAは軸に溝や段差を持つものが多く、FGは細径である。医院内では引き出し段階で規格を混載しない運用が最も効果的である。新人教育の負荷が下がると、器材探しの時間が減り、結果として稼働率が上がる。

最高許容回転速度の管理が破折リスクを左右する

製品ごとに最高許容回転速度が設定される。例えば松風の汎用とFGは30,000min-1、ハードは25,000min-1、山八のドリームポイントは15,000rpmといった差がある。超過は破折や振れの増大につながり得るため、エンジン設定を固定し、使用前の予備回転で振れを確認する運用が現実的である。粉じん対策として局所吸塵と保護具の併用も同時に設計したい。

砥粒とバインダーが研削面と次工程を変える

炭化けい素系は荒研削で速度が出やすいが、粗い傷が残りやすい。ファインや専用系は傷を抑える代わりに除去量が落ちるため、粗取りからいきなり細目に入ると時間が増える。

形態数と包装単位が在庫回転とTCOに効く

形態が多い製品は症例に合わせて選びやすい反面、在庫が分散しやすい。単品1本や少量包装は試験導入に向くが、標準化しないと発注品目が増えて棚卸し負担が上がる。TCOは単価だけでなく、欠品による作業停滞と代替器材の買い足しまで含めて評価すべきである。

粉じんと感染対策は臨床品質の土台である

研削工程は粉じんが発生しやすく、吸入と付着による環境汚染が問題になりやすい。口腔内外を問わず、局所吸塵、保護眼鏡、マスクの組み合わせをルール化し、研削後の周辺清拭まで含めて手順化することが望ましい。

【製品別】製品ごとのレビュー

ここでは、提供データに基づく主要スペックと用途の想定を整理し、自院の診療スタイルに合わせた選び分けを示す。定価は比較の目安であり、最新は取引先での確認が必要である。

カーボランダムポイント HP/CA用 は各種材料の荒仕上げを想定した汎用タイプである

HPとCAの両規格を用意し、形態数が多いのが特徴である。補綴調整を院内で完結させたい医院で、まず標準セットを作る起点になりやすい。

カーボランダムポイント FG用 は天然歯などの中仕上げを想定したFGタイプである

FG用で粒子が小さい設計思想であり、形態は7種である。口腔内で短時間に整える用途では便利だが、回転数管理と発熱対策は別途必要である。

カーボランダムポイントハード HP用 は硬質合金の研削を想定した高負荷向けである

ニッケルクロム合金とコバルトクロム合金を想定し、形態は10種である。硬い金属で一般品が減りやすい環境では、交換頻度低下がコストに効きやすい。

カーボランダムポイントファイン HP用 は中仕上げと細部研磨を担当する位置付けである

陶材と硬質レジン、金属の中仕上げを想定し、形態は4種である。粗取り用と併用して工程を分けると、最終研磨の手戻りを減らしやすい。

ピンクポイント HP用 は硬質合金の中仕上げを狙う研削材である

硬質合金表面の中仕上げ用途を掲げ、形態は4種である。硬質金属を扱う技工連携が多い医院で、偏心の少なさを重視する場合に候補となる。

アブレーシブポイント HP用 はセラミック焼結の研削材で偏心の少ない回転を狙う製品である

コランダムを均等に焼結し、シャンク精度を強調している。少量包装があり、まず一部工程に試験導入して適合を見極めたい医院に向く。

ハイブリッド フレックス HP用 はハイブリッド材料の専用ポイントである

専用として研削傷を残しにくい設計思想を掲げている。ハイブリッド補綴の調整頻度が高い医院では、再研磨の短縮がチェアタイムに反映しやすい。

ジャンボポイント HP用 は広い面の荒研磨から中研磨を狙う大型ポイントである

金属とレジンの荒研磨から中研磨を想定し、種類は黒と緑である。外面研磨で作業面が広いほど効率が出るが、細部には別形態が必要である。

ミジェットポイント HP/CA用 は各種金属の仕上げに寄せた小型ポイントである

グリーンやホワイトなどの種類が設定され、細部に届きやすい。狭い部位の当たりを短時間で整えたいときに有利だが、単価は高めである。

タッチアップポイント HP用 は微妙なトリミングと調整を狙うポイントである

金属とレジン、ポーセレンの微調整用途を掲げる。最終段階の修正でやり直しを避けたい症例に向く一方、消耗管理を曖昧にするとコストが跳ねやすい。

ルビー マウンテッドポイント HP用 は金属とセラミックの仕上げと研削を想定するシリーズである

形態が多く、用途の幅を持たせた設計である。一本で万能を狙うより、形態選定と回転数設定を標準化できる医院で真価が出やすい。

ピンク ポイント HP用 はポーセレンのメタルフレーム仕上げを想定したアルミナ系である

メタルフレームの仕上げ用途を掲げ、単品とアソートがある。技工室でのフレーム調整を院内で担う場合に、工程の見通しを立てやすい。

ジョタ メタルシェービング HP用 はノンプレシャスメタルとCoCrの粗仕上げを狙うポイントである

カーボランダムポイントより減りが遅いという思想で、粗仕上げのランニングコスト低減を狙う。金属フレーム作業が多い医院で、交換本数の管理がしやすい。

ジルコンフレックス HP用 は酸化ジルコニアフレームの形態修正を狙うポイントである

酸化ジルコニアを想定した専用品で、形態は9種である。ジルコニア調整で時間がかかる医院では、専用化が手戻りの抑制に寄与し得る。

カーボランダムポイント HP用 はパラジウム合金などメタルの荒仕上げ用途を掲げる製品である

メタル荒仕上げを想定し、形態は10種である。保険中心で金属調整が多い医院では、標準ポイントとして在庫を集約しやすい。

ドリームポイント HP用 は荒研磨から中仕上げまでを一本群で担う思想である

荒研磨から中仕上げまで本製品のみで完結する運用を掲げる。工程を減らして教育負荷を下げたい医院で、使う人を限定して標準化すると効果が出やすい。

ナチュラルポイント(レジン用) HP用 はダイヤモンド砥粒を含む研磨系ポイントである

ジルコニアやセラミック、ハイブリッド硬質レジンの研磨用途を掲げ、単品1本である。症例数が少ない材料を在庫化せず、必要時に都度補充したい医院に向く。

ナチュラルポイント(メタル用) HP用 は金属の研削と粗研磨を想定するカーボランダム系である

形態は6種で、12本包装が基本である。金属調整が多い医院では、片減りの点検と早期交換をルール化すると品質が安定しやすい。

正宗ポイント B-400 は金属用の中間研磨を担当するポイントである

6本入りの中間研磨用として位置付けられている。粗取りと鏡面仕上げの間を安定させ、最終工程のやり直しを減らしたい医院に向く。

カーボランダムポイントHP は標準硬さの汎用砥石としての選択肢である

標準的な硬さを掲げ、汎用の研削に使う設計である。価格が公開されない流通もあるため、仕入れ条件と品質のばらつきを確認した上で採用したい。

導入と運用で失敗しない実務

この節の目的は、器材の性能差よりも大きい運用差を是正し、チェアタイム短縮とトラブル削減を再現性ある仕組みに落とすことである。ポイントは消耗品であり、採用後の管理がROIを決める。

最初に決めるべきは標準セットである。院内で扱う材料と症例頻度を棚卸しし、粗仕上げ用と中仕上げ用を最低限に絞る。形態が多いシリーズを選ぶ場合でも、よく使う形態だけを一軍化し、残りは発注制にすると棚卸しが軽くなる。

次に回転数と押し当て方を統一する。許容回転速度を守り、予備回転で振れを確認し、過度の加圧を避けるだけで破折と研削面の乱れが減りやすい。粉じんは局所吸塵と清掃をセットにし、火花と粉じんが滞留しないように環境面も点検する。

最後にコストを症例単位に落とす。1本単価よりも、症例当たり消費本数と手戻り時間の削減が支配的である。例えば最終調整のやり直しが1回減るだけで、ポイントの差額を上回ることがあるため、導入初月は症例数と交換本数を記録して早期に見直すとよい。

よくある質問(FAQ)

Q カーボランダムポイントのHPとCAとFGは何が違うか
A 違いの中心はシャンク規格であり、装着できるハンドピースが変わる。FGはタービン系、CAはラッチ付きコントラ系、HPはストレート系での使用が多い。混在は取り違え事故の原因になるため、保管場所から分けるのが現実的である。

Q 最高許容回転速度を超えると何が起きるか
A 破折や振れの増大につながり得るため避けるべきである。回転数は機械設定だけでなく負荷でも変動するため、予備回転で振れを確認し、過度の加圧を避ける運用が重要である。

Q 口腔内で使える製品と技工専用の製品はどう見分けるか
A 一般的名称や添付文書の使用目的、注意事項に口腔内使用の可否が記載されることが多い。購入前に届出情報と電子添付文書を確認し、用途外使用を避けるのが安全である。

Q 粉じん対策でまず何を整えるべきか
A 局所吸塵の位置と風量、保護眼鏡とマスクの着用、研削後の周辺清拭をセットで設計することが第一である。研削粉じんがダクト内に滞留しないよう、清掃頻度も決めておくとトラブルが減りやすい。

Q コストは定価比較で決めてよいか
A 定価は比較の起点に過ぎず、症例当たり消費本数と手戻り時間まで含めたTCOで判断した方が実態に近い。試験導入の1か月だけでも交換本数と調整時間を記録すると、ROIの見通しが立つ。