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歯科器材のバット、トレーとは?特徴やメーカー、規格/値段の違いなど、おすすめ25選を徹底比較!

歯科器材のバット、トレーとは?特徴やメーカー、規格/値段の違いなど、おすすめ25選を徹底比較!

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歯科診療でバットやトレーは脇役になりやすいが、滅菌動線と準備時間を左右する器材である。 器具の置き場が定まらないと探す時間が増え、落下や取り違えのリスクも上がる。 逆にトレーを標準化すると、セットアップが速くなり片付けも迷いにくくなる。

本稿では治療用のステンレス系、ディスポーザブルの紙系、整理収納用のシステム系を同じ土俵で比較する。 価格だけでなく、洗浄と滅菌に要する分数、必要枚数、交換頻度を含めた総所有コストで選ぶ視点を整理する。 開業準備でも既存医院の見直しでも、25製品を用途別に読み替えられる構成である。

比較サマリー表(早見表)

この表の目的は、用途と再処理条件を先に揃え、見積の比較条件をぶらさないことである。 治療用は洗浄性と耐久、ディスポは単価と在庫、整理収納はセット化と教育負荷が要点になる。

用途区分製品名メーカー材質や特徴サイズや規格包装定価目安単価目安
治療用ステンレストレーYDMステンレス製情報なし各1枚2,800円2,800円
治療用STバット石川歯科器械製作所ステンレス受皿情報なし1枚1,280円1,280円
治療用バット 4×6石川歯科器械製作所深め形状寸法 4×61枚7,100円7,100円
治療用二重バット石川歯科器械製作所受皿と水切皿情報なし1組9,850円9,850円
治療用半月バット石川歯科器械製作所ケース兼用情報なし1枚21,000円21,000円
治療用P-S バット東京歯材社大きめトレー245×148mm1枚1,667円1,667円
治療用STバットヨシダ凹み形状情報なし12枚入13,000円約1,083円
治療用ST抗菌バットヨシダ抗菌タイプとされるW245mm D147mm H9mm12枚入22,800円1,900円
治療用診療トレーヨシダ小ぶり情報なし12枚入14,400円1,200円
治療用PSバット山八歯材工業手術器具にもW245mm D145mm H9mm1枚1,100円1,100円
治療用ステンレストレー名南歯科貿易鏡面仕上げ情報なし1枚1,400円1,400円
治療用ステンレスインスツルメントトレープレミアムプラスジャパン器具長180mmまで情報なし各1枚L 2,200円 S 1,800円選択
治療用バットオオタキ離型性をうたう情報なし10枚入オープン情報なし
治療用PS型インナートレーサカセ化学工業粘着シート付き情報なし6個入2,500円約417円
治療用インナートレー IT-2S02サカセ化学工業超音波洗浄と高圧蒸気滅菌が可能とされる情報なし2個入3,000円1,500円
ディスポディスポーザブル紙トレー日本デキシー紙の使い切りW195mm D103mm H15mm3,000枚入32,600円約11円
ディスポクリーントレー日本デキシー紙の使い切り情報なし900枚入24,000円約27円
ディスポベストバットビーエスエーサクライ厚手紙とされるL W205mm D115mm 等各50枚入1,400円28円
ディスポホワイトレーECOビーエスエーサクライ外装簡略とされる情報なし100枚入850円9円
整理収納用ミニトレーモリタ ザーク金属音が出にくいとされるカラー16色各1個2,400円2,400円
整理収納用ミニトレー用カバー(ロック付)モリタ ザークロック付き別売1個3,100円3,100円
整理収納用スッキリトレービーエスエーサクライキャビネット収納セットセットAとB情報なし各300円300円
整理収納用インスツルメントトレイプレミアムプラスジャパン高圧蒸気滅菌135℃までとされるスタンダードとミニ各1枚1,800円1,800円
整理収納用トレイラックプレミアムプラスジャパン専用ラックスタンダード8枚 ミニ6枚各1台4,000円4,000円
整理収納用インスツルメントカセットプレミアムプラスジャパン電解研磨とシリコン固定5本 10本 15本各1個1,400円1,400円

表は、再使用で回すのか、ディスポで再処理を減らすのか、収納で標準化を進めるのかを見分けるために使う。 単価だけで選ぶと、洗浄場の詰まりや在庫切れで診療が止まりやすい。

バット、トレーとは

この節の目的は、名称ではなく機能で選び、用途別に迷わない状態を作ることである。 歯科ではバットとトレーが混用されるが、工程のどこで使うかが最優先の判断軸になる。

用語の整理

一般に浅型をトレー、深型をバットと呼ぶことが多い。 歯科では受皿、器具置き、薬剤置き、収納のいずれにも使うため、深さと面積を工程で選ぶべきである。

感染対策と効率の両立

再使用トレーは洗浄と滅菌に適合していることが前提である。 ディスポは再処理を減らせるが、廃棄と在庫管理が新しい負荷になる。 どちらも標準化が弱いと、探す時間と取り違えが増えやすい。

【項目別】比較するための軸

この節の目的は、価格差を臨床と経営に翻訳し、自院の導入条件を言語化することである。 器材単価より、準備と片付けの分数、滅菌の滞留、再購入の頻度が利益に直結しやすい。

洗浄性と滅菌適合

ステンレスは耐熱性が高く再使用の基本になりやすい。 樹脂は軽いが、耐熱条件と変形の出方は製品ごとに確認が必要である。

再使用トレーの滅菌適合を見誤らない

高圧蒸気滅菌に対応とされても、積載や乾燥条件で劣化は変わり得る。 トレーだけでなく載せる器具と包装まで含めて適合を判断し、条件は取扱情報に従うべきである。

セットアップと教育負荷

同じサイズのトレーで器具配置を固定すると、経験差があっても準備が揺れにくい。 ラックやカセットは器具点数が多いほど効くが、ルールが曖昧だと逆に混ざりやすい。

ディスポの単価と在庫リスク

ディスポは単価が見える一方、欠品すると代替が難しいことがある。 大容量包装は保管負荷が増えるため、置き場所と発注頻度まで含めて選ぶべきである。

ディスポ紙トレーの使いどころを誤らない

ディスポは清掃工程を減らせるが、液量や薬剤の性状により形状維持が難しい場合がある。 使い切りにする工程を決めると、洗浄場の混雑を減らしやすい。

規格と値段の違いが出る理由

この節の目的は、同じトレーに見えても価格が変わる理由を整理し、購入後の後悔を減らすことである。 値段は材質と加工だけでなく、包装単位と周辺システムへの適合で決まる。

材質と形状

鏡面仕上げは汚れ残りを減らす方向に働き得るが、価格は上がりやすい。 二重構造やケース兼用など機能が増えるほど、洗浄手順も増える点が境界条件である。

包装単位と総所有コスト

12枚入は回転させやすいが、初期在庫が増える。 3,000枚入のような大容量は単価を下げるが、保管スペース不足が導入失敗の典型である。

【製品別】製品ごとのレビュー

この節の目的は、25製品を用途別に当てはめ、導入後の詰まりを回避することである。 強みと注意点を同じ重さで捉え、医院の価値観に合う選択を支援する。

ステンレストレー は丈夫さ重視の基本トレーである

YDMのステンレス製で1枚2,800円であるが、寸法は情報なしのため滅菌棚との整合確認が前提である。

STバット は低コストで標準化しやすい受皿である

石川歯科器械製作所で1枚1,280円であり、基本器材に向くが寸法情報なしのためセット点数で現物確認が望ましい。

バット 4×6 は深め形状で棒物の転がりを抑えたい

石川歯科器械製作所で1枚7,100円であり、深さ重視の外科系に向くが寸法単位は情報なしである。

二重バット は水切り工程を組み込みたい

石川歯科器械製作所で1組9,850円であり、浸漬後の水切りに便利だが部品点数増で洗浄手順が要る。

半月バット は収納と携帯を兼ねたい

石川歯科器械製作所で1枚21,000円であり、移動が多い運用に向くが単価が高く紛失管理が要点である。

P-S バット は器具点数が多い標準セットに向く

東京歯材社で245×148mm、1枚1,667円であり、広さは強みだが深さは情報なしである。

STバット は薬剤置きと取り出しを意識した形状である

ヨシダで12枚入13,000円であり回転させやすいが、収納システムとの整合が導入の分岐になる。

ST抗菌バット は抗菌タイプとされるST系である

ヨシダでW245mm D147mm H9mm、12枚入22,800円であり、特性に頼らず再処理手順で管理すべきである。

診療トレー は省スペースでチェアサイドを整える

ヨシダで12枚入14,400円であり、狭い天板に向くが器具点数が多いと載せ替えが増え得る。

PSバット は外科と一般を横断して揃えやすい

山八歯材工業でW245mm D145mm H9mm、1枚1,100円であり、複数枚運用で滞留を減らしやすい。

ステンレストレー は鏡面仕上げで清掃性も意識する

名南歯科貿易で1枚1,400円であり、基本トレー候補だが寸法は情報なしである。

ステンレスインスツルメントトレー は器具長180mmまでを想定する

プレミアムプラスジャパンでL 2,200円とS 1,800円があり、長物が多いセットに向くがサイズ詳細は情報なしである。

バット は離型性で硬化物除去を楽にしたい

オオタキで10枚入オープン価格であり、清掃負荷低減が狙いだが耐熱など再処理条件は情報なしである。

PS型インナートレー は粘着シートで小物を固定したい

サカセ化学工業で6個入2,500円であり取り違え低減に向くが、粘着面の衛生管理が運用課題である。

インナートレー IT-2S02 は再使用で回転を作る

サカセ化学工業で2個入3,000円であり、超音波洗浄と高圧蒸気滅菌が可能とされるが乾燥の詰まりに注意が要る。

ディスポーザブル紙トレー は大量運用で準備を速くする

日本デキシーでW195mm D103mm H15mm、3,000枚入32,600円であり単価は低いが保管と発注が鍵である。

クリーントレー は保管負荷を抑えてディスポを運用する

日本デキシーで900枚入24,000円であり、小規模バックヤードでも回しやすいが単価は上がる。

ベストバット は厚手紙でコシを求めるディスポである

ビーエスエーサクライで50枚入1,400円であり、サイズ展開が強みだが液量が多い工程は適用を選ぶ。

ホワイトレーECO は低コストで使い切りを回したい

ビーエスエーサクライで100枚入850円であり、在庫回転を設計しないと過剰在庫になりやすい。

ミニトレー は金属音を避けて患者体験を整える

モリタ ザークでカラー16色、1個2,400円であり、説明中心の診療に向くが滅菌適合は情報なしである。

ミニトレー用カバー(ロック付) は搬送時の飛び出しを抑える

モリタ ザークで1個3,100円であり、院内搬送が多い医院に向くが洗浄対象が増える。

スッキリトレー はキャビネット内の定位置管理を作る

ビーエスエーサクライでセットAとBがあり各300円であるが、分類ルールが弱いと逆に散らかりやすい。

インスツルメントトレイ は樹脂で扱いやすく滅菌温度の上限がある

プレミアムプラスジャパンで1枚1,800円であり、高圧蒸気滅菌135℃までとされるため条件管理が前提である。

トレイラック はトレーの回転を上げて準備を短縮する

プレミアムプラスジャパンで1台4,000円であり、定位置化に効くが設置場所と清掃の設計が要点である。

インスツルメントカセット は器具固定でセットの再現性を上げる

プレミアムプラスジャパンで1個1,400円であり、器具点数が多いほど効くが洗浄と乾燥の抜けを確認すべきである。

導入と運用でROIを作る

この節の目的は、購入費よりも準備と片付けの分数を減らし、回収に繋げる運用を作ることである。 トレーは枚数不足や混在運用で時間コストが膨らみやすい。

損益分岐は再処理の制約から逆算する

ディスポは再処理を減らせるが消耗が積み上がる。 再使用は初期投資の代わりに洗浄滅菌が詰まらない枚数と動線が必要である。 洗浄場の人員と滅菌器の回転が弱い医院ほど、ディスポの価値が出やすい。

例えば準備と片付けがそれぞれ30秒短縮できれば、1日20枠で合計10分が戻る。 その10分は急患対応の余白にも、残業削減にも繋がり得るため、トレー選定は時間投資の回収として考えるべきである。

必要枚数は滞留時間で決まる

滅菌と乾燥の所要時間、片付けのピークを踏まえて枚数を決めるべきである。 カセットとラックを併用するなら、器具セットの標準化と同時に設計すると教育負荷が下がる。

導入失敗は混在運用で起きやすい

同じユニットでトレーのサイズと色が混在すると、戻し先が曖昧になり、セットが毎回変わりやすい。 結果として準備が遅れ、探す時間が増え、器具の落下や破損の確率も上がり得る。 まず主力トレーを決め、例外は用途と保管場所を文章で固定し、初月に運用を固めるべきである。

よくある質問(FAQ)

Q バットとトレーはどう使い分けるべきか A 一般に浅型がトレー、深型がバットと呼ばれやすいが、歯科では工程で選ぶのが実務的である。こぼれを避けたい工程は深さを優先し、取り出しやすさを重視する工程は浅さと面積を優先する。

Q ディスポと再使用はどちらが経営的に有利か A 一律の正解はない。洗浄滅菌の人員と設備に余力があるなら再使用が安定しやすく、余力が乏しいならディスポでボトルネックを外す選択も合理的である。

Q 樹脂トレーを高圧蒸気滅菌にかけてもよいのか A 製品ごとに耐熱条件が異なるため、取扱情報の範囲で運用すべきである。温度だけでなく積載量や乾燥条件でも劣化は変わり得るため、初期は少量で確認すると安全である。

Q トレーは何枚用意すれば診療が止まらないのか A チェア数より滞留時間で決まる。滅菌と乾燥に要する時間、片付けのピーク、予備の有無を踏まえ、洗浄待ちが発生しない枚数を見立てる必要がある。