1D - 歯科医師/歯科技師/歯科衛生士のセミナー視聴サービスなら

モール

歯科器材の歯みがき材とは?特徴やメーカー、規格/値段の違いなど、おすすめ15選を徹底比較!

歯科器材の歯みがき材とは?特徴やメーカー、規格/値段の違いなど、おすすめ15選を徹底比較!

最終更新日

メインテナンス枠が埋まり始めると、悩みは処置の巧拙から日常管理の再現性へ移る。
SPTで炎症が落ち着きにくい患者、根面う蝕リスクが高い患者、歯間清掃が続かない患者が同じチェアに並ぶからである。
歯みがき材は小さな選択に見えて、OHIの説得力と再燃のしやすさに影響し得る。

一方で推奨が統一されないと、説明がぶれ、物販棚は増え、在庫は寝る。
結果としてチェアタイムも物販粗利も伸びない。
本稿は歯科医院向けの歯みがき材を、臨床の納得感と経営の再現性の両面から比較し、自院の1本を決める判断軸を提示する。

比較サマリー表(早見表)

製品名メーカー形態主な用途設計規格価格目安
ルシェロ歯みがきペースト Bジーシーペーストむし歯と歯周ケアの基礎90g×62,280円
ルシェロ歯みがきペースト Pジーシーペースト歯周ケア寄り70g×62,400円
ルシェロ ペーストジーシーペースト低発泡低研磨のフッ素配合65g×104,000円
マスデントFジーシーペースト歯周予防の薬用ペースト60g1,400円
ルシェロ ポイントケアジェルジーシージェル歯間部の集中ケア30g540円
メルサージュ ペリオケア松風ペースト歯周予防の薬用ペースト80g×64,800円
Systema ハグキプラス EXライオン歯科材ペースト歯肉ケアと殺菌の両立90g×107,200円
Systema Dentalpaste αライオン歯科材ペースト日常使いの歯周予防90g×104,150円
Systema 薬用歯間ジェルライオン歯科材ジェル歯間清掃用具併用の補助20mL×104,150円
デントヘルスPROAライオン歯科材ゲル歯肉炎や歯槽膿漏の症状緩和20g×109,350円
ガム プロズ デンタルペースト Haguki LabサンスターペーストSPT期とメインテナンスの歯周予防85g×106,970円
メディカルペースト Cサンスターペースト歯肉炎と歯槽膿漏の諸症状緩和25g×1010,790円
ジェルコートFウエルテックジェル研磨と発泡を避けた薬用ジェル90g1,100円
Systema SP-T ジェル Plusライオン歯科材ジェル無研磨ジェルの歯周予防85g1,760円
ルシェロ歯みがきペースト ホワイトプレミアムケアジーシーペーストステイン対策とフッ素配合100g2,200円

この表は、剤形と用途設計で候補を絞り、規格と価格目安で運用負荷を読むための早見表である。
歯みがき材は成分が似ていても、低発泡や無研磨といった使用感が継続率を左右し、SPTの安定とチェアタイムに返ってくる。

歯みがき材の前提整理

この節の目的は、歯みがき材を単品で選ばず、SPTとメインテナンスの流れに組み込む視点を作ることである。
適応の境界条件を押さえると推奨がぶれにくくなり、在庫も絞れる。

歯みがき材は機械的清掃の再現性を支える

歯周治療の成否は、プラークコントロールの再現性に依存する。
歯みがき材は薬用成分で環境を整える一方、ブラッシング動作を代替できない。
ブラシと歯間清掃用具を軸に、歯みがき材は離脱を減らす補助輪として位置付けるべきである。

歯科医院向けは患者層の層別化を前提に選ぶ

フッ化物の種類や表示、殺菌と抗炎症の方向性、研磨と発泡の設計が製品ごとに異なる。
歯周リスクが高い層は歯頚部の刺激や粘膜の違和感で離脱しやすい。
使用感と説明の簡便さが、臨床アウトカムと経営指標の両方に影響する。

【項目別】比較するための軸

この節の目的は、自院の診療スタイルに合う歯みがき材を、臨床アウトカムと経営指標に接続して選べるようにすることである。
成分名の暗記ではなく、なぜ差が生じ、どこで失敗するかを中心に整理する。

薬用成分は狙いを決めるための言語である

歯周予防の歯みがき材は、殺菌成分と抗炎症成分の組み合わせが多い。
患者説明では成分名より、歯肉の不快感や口臭の悩みにどう寄り添うかが重要である。
説明が短くなるほどスタッフ間のばらつきが減り、推奨の再現性が上がる。

フッ化物表示は根面う蝕リスクの設計図になる

歯肉退縮がある歯周患者では根面う蝕リスクが上がりやすい。
フッ化物表示が明確な製品は、歯周ケアと同時にう蝕リスクへ介入しやすい。
ただし年齢やうがいの能力、使用量の説明を省くと安全面のリスクが増える。

殺菌と抗炎症は刺激性と継続率の調整弁である

殺菌は細菌へのアプローチ、抗炎症は歯肉の不快感への説明に向く。
一方で香味や清涼感が強すぎると短時間で終わる患者もいる。
効かせる前に続けさせるという順序を優先し、使用感で選び直す視点が必要である。

剤形は磨く時間とすすぎ量を決める

低発泡や低研磨は、長時間ブラッシングと少量洗口に寄与しやすい。
ジェルは歯間部や歯肉縁への留まりを狙いやすいが、塗布や併用器具が前提になりやすい。
患者の手技と生活導線に合う剤形が、結果として再燃を減らしやすい。

経営は1本単価ではなくプログラム単価で判断する

歯みがき材は単価差より、継続率とメインテナンスの安定が効く。
SKUを増やしすぎると教育負荷と在庫ロスが増え、TCOが上がる。
基礎のペースト、歯間集中ジェル、無研磨ジェルの最小構成から始めると失敗しにくい。

【製品別】製品ごとのレビュー

この節の目的は、各製品の客観情報を起点に、どの価値観の歯科医師と患者層に合うかを具体化することである。
ここでの整理は診断や処方を代替せず、院内推奨設計の材料として扱う。

ルシェロ歯みがきペースト B は基礎を広くカバーする

むし歯と歯周ケアを同時に見たいときの土台になりやすい。
中心SKUに据えると説明が短く済む一方、歯周ハイリスク層では歯間ケア併用の設計が前提である。

ルシェロ歯みがきペースト P は歯周ケア寄りの設計である

歯周ケアに寄せた有効成分構成が示され、SPT後の移行期に説明しやすい。
全員に広げるより対象を絞ると在庫回転とROIが読みやすい。

ルシェロ ペースト は低発泡低研磨で長く磨きたい層に向く

フッ化ナトリウム900ppm配合と低発泡低研磨の設計が公表されている。
泡や刺激で短時間になる患者の離脱対策に向くが、強い清涼感を求める層では満足度が落ちることがある。

マスデントF は薬用ペーストとしての物語を作りやすい

薬用成分と香味を特徴とする歯周予防用の薬用歯みがきである。
限定SKUとして置きやすい一方、香味の好みが分かれるため初回は少量導入が安全である。

ルシェロ ポイントケアジェル は歯間部の習慣化に向く

歯間ブラシやワンタフトに付けて使う前提なので、説明がセット化しやすい。
部位限定の指示にすると行動が固定され、コストも読みやすい。

メルサージュ ペリオケア は歯周予防を正面から打ち出せる

薬用成分で炎症を抑え、原因菌の増殖抑制をうたう設計である。
箱単位になりやすいので、回転が遅い医院では導入数を絞る判断が要る。

Systema ハグキプラス EX はフッ化物1450ppmと歯肉ケアを両立する

複数の薬用成分とフッ化物1450ppm配合が公表されている。
根面う蝕の不安がある歯周患者に説明しやすい一方、香味が合わないと継続率が落ちる。

Systema Dentalpaste α は日常使いの歯周予防ペーストである

IPMPとトラネキサム酸、口臭に配慮した成分設計が示されている。
低発泡低研磨で長時間ブラッシングに向くが、研磨感が欲しい患者には物足りないことがある。

Systema 薬用歯間ジェル は歯間清掃用具の価値を押し上げる

研磨剤無配合で、歯間部の集中ケアを主目的に据えている。
歯間清掃用具が使えない患者には導線が組みにくく、適応の見極めが重要である。

デントヘルスPROA は塗布型で症状説明を伴う運用である

歯肉炎や歯槽膿漏の諸症状、口内炎に対する用法用量が設定されている。
物販棚の主力ではなく、相談導線の一部として院内ルール化できる医院に向く。

ガム プロズ デンタルペースト Haguki Lab はSPT期の説明素材になりやすい

CPCとβグリチルレチン酸、フッ素1450ppmの表示があり、歯周予防として位置付けられている。
歯周患者中心の棚づくりに向くが、一般患者まで広げるとSKUが膨らみやすい。

メディカルペースト C は歯肉症状の緩和を目的とした医薬品である

歯肉炎や歯槽膿漏の諸症状緩和を想定した設計である。
適応説明と注意喚起が前提となるため、推奨の型を作れる医院で価値が出やすい。

ジェルコートF は研磨と発泡を避けたい患者に適する

研磨剤と発泡剤を配合しない薬用ジェルで、フッ化ナトリウム1450ppmと殺菌成分を含む設計が公表されている。
刺激を避けたい層に提案しやすい一方、禁忌情報の周知が必須である。

Systema SP-T ジェル Plus は無研磨ジェルで歯周リスク高の層に向く

無研磨ジェルタイプで、歯周予防成分と殺菌成分、歯肉ケア成分を組み合わせた設計である。
差が伝わりにくいので、使う場面を限定して説明する運用が向く。

ルシェロ歯みがきペースト ホワイトプレミアムケア は審美ニーズを拾いやすい

モノフルオロリン酸ナトリウム1450ppmと知覚過敏症状を予防する成分を含むことが示されている。
自費中心で審美ニーズが強い医院に向くが、炎症が強い層では優先順位の設計が必要である。

導入設計と院内オペレーション

この節の目的は、製品の特徴を院内で回る仕組みに変換し、臨床価値をROIに結び付けることである。
推奨ルールと説明の型がないと、良い製品でも結果が出にくい。

SKUは最小構成から始める

基礎の歯周予防ペースト、歯間集中ジェル、無研磨ジェルの3本で多くの患者層をカバーできる。
知覚過敏や審美の需要が多い医院だけが追加する。
棚が増えるほど教育負荷と在庫ロスが増え、TCOが上がる。

説明は成分ではなく行動で固定する

患者は成分名を覚えないが、使うタイミングは覚える。
歯間ジェルは歯間清掃用具とセット、無研磨ジェルは就寝前など、行動に紐づけると継続しやすい。
次回来院時の評価も揃い、SPTからメインテナンスの質が安定しやすい。

よくある質問(FAQ)

Q 歯周予防の歯みがき材はどれを基準に選ぶべきか
A 患者層の中心がSPT移行期かメインテナンス中心かを先に決め、低発泡低研磨のペーストを基礎SKUに置くとぶれにくい。次に歯間清掃の定着率を見て歯間ジェルを追加し、刺激回避のニーズが多い場合に無研磨ジェルを検討する。

Q フッ化物1450ppm配合は誰にでも勧めてよいか
A 年齢やうがいの能力、使用量の管理が前提である。特に小児では保護者指導と使用量の統制が必要で、説明テンプレートなしの推奨は避けるべきである。

Q 医薬品タイプのペーストは物販に向くか
A 症状緩和を目的とする製品は一般的な歯みがき材より説明責任が重い。適応と用法用量、注意喚起を院内ルール化できる医院では相談導線の価値が出るが、物販棚の主力SKUとして置く発想は避けた方がよい。