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歯科器材のデンタルファイルとは?特徴やメーカー、規格/値段の違いなど、おすすめ10選を徹底比較!

歯科器材のデンタルファイルとは?特徴やメーカー、規格/値段の違いなど、おすすめ10選を徹底比較!

最終更新日

受付でカルテを探している間に、患者が待合で時計を見る。 診療室では前回の同意書が見つからず、説明をやり直す。 こうした小さな停滞は、チェアタイムより先に受付動線で起きることが多い。 デンタルファイルは、この停滞を減らすための紙運用の基盤である。

デンタルファイルは診療録用紙や画像、同意書、紹介状などを一患者単位で束ねる器材である。 電子カルテが普及しても、紙が残る場面はゼロになりにくい。 だからこそ、ファイル本体とラベル設計を同時に整えると、探す出す戻すが短くなる。 本稿は規格と値段の違いを、臨床の安全性と経営の再現性に接続して比較する。

比較サマリー表(早見表)

区分メーカー製品名適応精度と再現性操作性物性の要点定価目安タイム効率保守保証と供給性
カルテファイル(株)阪神技術研究所CF カルテファイル CF-B5B5判の診療録管理両開きと底付きで抜け落ちを抑えやすい閲覧がしやすい設計材質情報なし¥4,030 50枚入差し替えの手戻りを減らす方向消耗品で在庫管理が要点
カルテファイル(株)阪神技術研究所CF カルテファイル CF-Pパノラマ用の整理書類落下の抑制を狙う見開きで確認しやすい底付き¥4,150 50枚入画像探索の時間短縮同一規格の継続購入が鍵
カルテファイル(株)阪神技術研究所CF カルテファイル CF-A4A4判の診療録管理閲覧性を優先入出しの迷いを減らす底付き¥4,570 50枚入A4帳票を折らずに扱える供給ルートの固定が有利
カルテファイル(株)日本ホップス/モリタカルテファイル NH-2 SF-A4A4判の単一袋運用開口部が広く出し入れが安定単純で教育負荷が低い仕様情報なし¥3,110 50枚入受付で差し込みが速い消耗品で発注点が重要
カルテファイル(株)日本ホップス/モリタカルテファイル NH-2 SF-Pパノラマ用の単一袋運用が単純で迷いが少ない出し入れを簡素化仕様情報なし¥2,770 50枚入画像の回覧が速い供給の継続性を確認
マルチファイル(株)ビーエスエーサクライマルチファイルA4縦横の書類混在ポケット2個で分類しやすい見開きで確認しやすいマチ付き¥4,760 100枚入同意書や案内の探索を短縮消耗品で在庫が止めない
ラベル(株)阪神技術研究所各ラベル口取りやタイトル管理色と名称で誤収納を検知差し込みと貼付の両対応材質情報なし¥1,350 300枚入検索の再現性を上げる運用ルールがないと効果が薄い
ラベル(株)阪神技術研究所FMS用差込ラベル既存システムの見出し差込式で貼り替えが容易入替の停止時間を抑える規格は種類F D C¥1,350 30枚入番号変更に強い適合確認が必須
インデックス(株)ビーエスエーサクライクリアインデックス既存クリアファイルの見出し化視認性で取り違えを抑える方向貼るだけで運用開始規格情報なし¥650 100枚入導入が速い情報が少なく実物確認が要点
ナンバーシール(株)ビーエスエーサクライリヒト 650カラーナンバーシール番号検索の高速化色の塊で誤収納に気づきやすい貼付が簡単30×15cm 250片¥2,200探す時間短縮の方向番号設計が崩れると逆効果

表はファイル本体の構造差と、ラベル設計が生む再現性を同時に見える化したものである。 価格差は小さく見えても、受付の探索時間と誤収納のリカバリーでTCOは開く。 紙運用が残る医院ほど、単体の安さより運用の単純さと継続購入のしやすさを重視したい。

デンタルファイルとは

この節の目的は、紙運用が残る理由を整理し、自院に必要な機能を絞ることである。 電子化の進み具合で最適解は変わり、 見た目の統一より現場の停滞を減らす設計が重要である。

紙が残る場面を先に特定する

同意書や問診票、外部施設の紹介状などは紙で持ち込まれやすい。 画像もすべてが院内システム内に完結せず、印刷物や外部メディアが混在することがある。 この混在を前提に、何を一つのファイルに集約するかを決めると失敗しにくい。

個人情報と保存の観点を見落とさない

診療録や関連書類は一定期間の保存が求められるため、廃棄も含めて院内ルールが必要である。 ファイルの背表紙に情報を出し過ぎると、受付周りで視線が刺さる。 見出しは検索性と秘匿性の綱引きであり、ラベルの設計力が医院文化を決める。

【項目別】比較するための軸

この節の目的は、規格と構造の違いを判断軸に落とし込み、導入後の手戻りを減らすことである。 紙の整理は単なる事務ではなく、 診療の安全性と説明の一貫性を支える裏方である。

サイズ選定は帳票の出口で決まる

B5判は省スペースで棚効率がよいが、A4帳票が増えると折り癖がストレスになる。 A4判は外部書類をそのまま収めやすく、記録の追記スペースも確保しやすい。 パノラマ用は画像を探す時間に直結するため、混在運用なら最初から専用を用意したい。

ポケット構造は落下リスクと教育負荷に効く

両開きと底付きは閲覧と差し替えがしやすく、書類の抜け落ちを抑える発想である。 単一袋は運用が単純で新人教育が短くなる一方、分類が甘いと中で迷子が増える。 マチ付きは厚い書類に強いが、棚の収容効率が落ちるため保管スペースと相談である。

ラベル設計は誤収納コストを下げる

受付が忙しいほど、番号を目で追うより色と形で判断できる設計が強い。 ただし色分けはルールが崩れると混乱の原因になり、 維持が前提である。

受付の誤配を減らす考え方

患者番号の桁や来院頻度など、何を色に持たせるかを決めると再現性が上がる。 途中で規則を変えると、 旧ラベルの読み替えで時間が溶ける。

見出しの出し方は秘匿性とトレードである

氏名を大きく出すと探しやすいが、視線対策としては弱い。 番号と最小限の情報で運用し、 照合は手元で完結させる設計が安全側である。

経営指標は時間の削減で見る

ファイル導入のROIは材料費より、人の手が止まる時間で決まる。 例えば受付で一人あたり30秒短縮でき、1日80人で20日稼働なら月800分の余裕が生まれる。 この余裕が電話対応や説明の質に回れば、クレーム予防という形で回収が進む。

1件あたりコストは単価より単位で見る

50枚入と100枚入では在庫回転が変わり、発注頻度と置き場が変わる。 単価が安くても在庫切れで作業が止まれば、 結果的に高い買い物になる。

保管スペースは見えにくい固定費である

ファイルの厚みが増えると棚の追加が必要になり、受付周りの導線も圧迫する。 紙を減らす計画があるなら、 ファイルの大容量化より電子化の導線を先に設計したい。

【製品別】製品ごとのレビュー

この節の目的は、各製品の特徴を運用像に落とし込み、自院に合う組み合わせを決めることである。 ここでの評価は断定ではなく、 入力データに基づく適合条件の整理である。

CF カルテファイル CF-B5 は両開き底付きで閲覧がしやすい

両開きで閲覧がしやすく、底付きで抜け落ちを抑える発想である。 B5判用は棚効率を優先したい医院に向き、保険診療の回転を崩さず運用しやすい。 同意書などA4が混ざる医院では、折り込みが増える点が弱みになる。

CF カルテファイル CF-P はパノラマ用の混在を減らす

パノラマ用が独立すると、画像を探す時間が短くなりやすい。 診療室と受付で回覧が多い医院ほど効果が出るが、管理場所を決めないと迷子が増える。 ファイル本体より運用ルールが成否を分ける。

CF カルテファイル CF-A4 はA4帳票を折らずに扱える

A4判用は外部書類や説明資料を折らずに入れられる。 記録の追記や印刷物の貼付が多い医院に合い、情報の見落としを減らしやすい。 棚の容量と置き場が許容できるかが導入の境界条件である。

カルテファイル NH-2 SF-A4 は単一袋で出し入れを単純化する

単一袋で開口部が広い設計とされ、出し入れの迷いを減らす方向である。 受付スタッフの入替が多い医院や、手順を短くしたい医院で相性がよい。 分類が必要な医院では、ラベルやインデックスで補わないと中が散らかりやすい。

カルテファイル NH-2 SF-P はパノラマ運用を軽くする

パノラマ用の単一袋は、探す場所を固定できれば強い。 出し入れが容易という説明であり、受付の手順を短くしたい医院で合わせやすい。 ただし他サイズと混在させると取り違えが増えるため、棚の区画が必要である。

マルチファイル はマチ付きで書類が増える医院に向く

大きな収納ポケットが2個あり、見開きでA4縦横に対応する設計である。 同意書や写真プリントなど厚みが出る医院では、探す回数を減らしやすい。 厚くなる分だけ棚効率が落ちるため、保管スペースの固定費と交換である。

各ラベル はファイル管理のルールを形にする

口取りやタイトル、メモなど複数種類が用意されている。 貼付だけでなく差し込みでも使えるため、運用変更に追従しやすい。 ルールが曖昧だと色が増えて逆に迷うため、導入前に番号設計を決めたい。

FMS用差込ラベル は貼り替え頻度が高い医院に合う

差込式は貼り替えより停止時間を短くしやすい。 種類がF D Cと分かれており、既存のシステムに合わせる前提である。 適合を取り違えると使えないため、台帳化が必須である。

クリアインデックス は既存ファイルを見出し化する近道である

今あるクリアファイルに追加して見出し化できる発想である。 規格情報が少ないため、棚のピッチや手触りは実物確認が現実的である。 低コストで試しやすい一方、統一運用に育てるにはルールが必要である。

リヒト 650カラーナンバーシール は色で検索を速める

0から9の番号を色で識別し、見ただけで桁を拾いやすくする発想である。 番号管理が中心の医院では探索が短くなりやすいが、番号体系が曖昧だと効果が出ない。 貼付位置を統一し、剥がれ対策まで含めて運用を作る必要がある。

導入後の運用設計と失敗回避

この節の目的は、購入後に起きる在庫切れと誤収納を減らし、スタッフが迷わない状態を作ることである。 器材の差より運用設計の差が、 受付の待ち時間とクレームの差になる。

発注点管理ができないと最安が最高コストになる

ファイルやラベルは消耗品であり、切れた瞬間に業務が止まる。 50枚入は気づくと底をつきやすいので、残量の見える化が必要である。 同一規格を継続購入できるルートを決めると、仕様違いの混入を避けやすい。

紙と電子を競争させず役割分担させる

電子カルテでも紙が残るなら、紙は入口で受け取り、出口でスキャンして減らす流れが現実的である。 紙ファイルを全面廃止するより、紙の滞在時間を短くするほうが移行は失敗しにくい。 このときファイルは保管箱ではなく、移行の通過点として設計する。

よくある質問(FAQ)

Q A4判とB5判はどちらが無難か A すでにA4帳票が多い医院ならA4判が手戻りを減らしやすい。 棚の容量を優先し、B5帳票中心ならB5判でも成立する。将来の帳票増加を見込むかで分岐する。

Q パノラマ用は必ず分けるべきか A パノラマや画像の探索で迷いが出ているなら、専用ファイルに分ける効果が出やすい。 混在運用でも棚の区画とラベルが揃っていれば成立する。分けるかどうかより探す場所を固定できるかが重要である。

Q ラベルを増やすと逆に混乱しないか A ルールがない状態で色や種類を増やすと混乱しやすい。 最初は最低限の分類から始め、運用が安定してから拡張するのが安全である。ラベルは貼ることより維持が難所である。

Q ペーパーレス化を進めればファイルは不要になるか A 紙が入ってくる入口が残る限り、完全に不要にはなりにくい。 重要なのは紙を長期保管するか、短期滞在で電子化するかの方針である。その方針に合わせてファイルの種類と数量を最小化する。

まとめ

デンタルファイルは診療の質を直接上げる器材ではないが、情報の欠落と待ち時間を減らしやすい。 選定はサイズと構造だけでなく、ラベル設計と継続購入のしやすさをセットで考えるべきである。 受付の探索時間を短くできれば、人件費換算のROIとして回収が見えやすくなる。 まずは紙が残る場面を特定し、ファイルは運用の通過点として設計するのが現実的である。