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歯科器材の骨補填材とは?特徴やメーカー、規格/値段の違いなど、おすすめ10選を徹底比較!
抜歯直後の欠損に骨補填材を入れるか迷い、結局見送った結果、数か月後に歯槽堤の形態が読めずインプラント計画が難しくなることがある。逆に、材料を常備したものの症例が続かず有効期限を迎えて廃棄し、スタッフの士気だけが下がることもある。骨補填材は外科の成否を左右するが、同時に在庫管理と説明設計でROIが変わる消耗材でもある。
本稿では、骨補填材の材料特性と規格の読み方を整理し、医院の術式と経営に合う選び方を提示する。記載する内容は公開情報の事実と臨床的考察を分け、効果効能の断定を避けたうえで比較する。最終的に、術者の迷いを減らし、チェアタイムと材料ロスを抑える導入設計まで落とし込むことが目的である。
比較サマリー表(早見表)
この表は、まず材料系統と粒径や形状を俯瞰し、自院の術式に合う候補を数個に絞るためのものである。次に内容量と定価目安から1症例材料費の上限を見積もり、在庫回転と説明設計に無理がないかを確認する。表の評価語は臨床的考察の範囲であり、症例や併用材で変動し得る。
| 製品 | メーカー | 主成分 | 形状 | 粒径またはサイズ | 内容量と規格 | 定価目安 | 運用上の要点 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ボーンタイト顆粒スタンダード | HOYA/モリタ | HA | 顆粒 | 0.5mmから1.0mm | 1g×6 | 38,340円 | 緻密体顆粒で形が崩れにくい設計。充填器具は別途検討が必要である |
| ボーンタイト顆粒ペリオ | HOYA/モリタ | HA | 顆粒 | 0.3mmから0.5mm | 0.5g×6 | 19,170円 | 小粒で歯周系欠損を意識。狭い部位は器具選択で操作性が変わる |
| ボナーク ディスクタイプ | 東洋紡/モリタ | OCPとコラーゲン | ディスク | 情報なし | 10枚入 | 20,000円 | 板状で欠損形態に合わせた調整が必要。単回使用と保管条件の確認が重要である |
| ボナーク ロッドタイプ | 東洋紡/モリタ | OCPとコラーゲン | ロッド | 情報なし | 1本入 | 13,000円 | 棒状で局所欠損に合わせやすい。切削や固定の手順を院内で統一する |
| サイトランスグラニュール Sサイズ | ジーシー | 炭酸アパタイト | 顆粒 | 0.3mmから0.6mm | 0.25gまたは0.5g | 7,700円または11,200円 | 小粒で狭い欠損に適合しやすい。容量が小さい規格は在庫回転に寄与する |
| サイトランスグラニュール Mサイズ | ジーシー | 炭酸アパタイト | 顆粒 | 0.6mmから1.0mm | 0.25g、0.5g、2g | 7,700円、11,200円、40,200円 | 汎用域。2gは材料ロスの管理と症例数の見込みが必要である |
| サイトランスグラニュール Lサイズ | ジーシー | 炭酸アパタイト | 顆粒 | 1.0mmから2.0mm | 0.5gまたは2g | 11,200円または40,200円 | 大粒でスペース保持を意識。混和と圧接のばらつきを減らす教育が重要である |
| オスフェリオン DENTAL | オリンパステルモバイオマテリアル/ジーシー | β-TCP | 顆粒 | 0.15mmから2.0mmの3種 | DN-GS、DN-GM、DN-GL 各4個入 | 30,000円 | 2025年10月20日に販売中止の公開情報がある。新規導入は供給面の確認が必須である |
| セラソルブ M | ZimVieジャパン | β-TCP | 顆粒 | 150μmから2000μm | 0.5cc×3本、0.5cc×5本、1cc×5本 | 29,800円または59,600円 | 多孔性顆粒構造の系統。容量規格と症例ボリュームでTCOが変わる |
| アローボーン-β-デンタル | ブレーンベース | β-TCP | 顆粒 | 250μmから2000μm | AG-1またはAG-2 3箱または5箱セット | 25,000円または38,000円 | 箱単位の購入で在庫圧が出やすい。教育と症例導線の設計が前提である |
表の読み方として、まず主成分がHAか炭酸アパタイトかβ-TCPかで吸収傾向と形態保持の方向性を想定する。次に顆粒かディスクかロッドかで操作性とチェアタイムのぶれを評価し、最後に内容量と価格から症例単価に見合うかを確認する。保守や保証は機器と異なり消耗材としての供給性と有効期限管理が中心となる。
骨補填材の基礎と規格の捉え方
この節では、骨補填材が必要となる場面と、規格の違いが術式の再現性にどう影響するかを整理する。目的は、材料名だけで選ぶ状態から脱し、欠損形態と術式に対して必要な性質を言語化することである。判断の前提として、適応や禁忌は必ず各製品の添付文書等の範囲で確認する必要がある。
どの臨床シーンで差が出やすいか
抜歯窩保存やGBR、サイナスリフトなどでは、血餅の安定とスペース確保が結果を左右しやすい。歯周系の垂直性欠損では、欠損形態が狭く深いため粒径と填入法の影響が大きい。ここでの迷いは、材料の吸収傾向と形状保持、そして術者ごとの圧接のばらつきに起因することが多い。
規格は粒径と内容量で読み解く
顆粒材では粒径が小さいほど狭い欠損に入りやすい一方、圧接や混和の手技が結果のばらつきを増やすことがある。大粒はスペース保持を意識しやすいが、欠損形態によっては散逸しやすく膜や固定の工夫が必要となる。内容量は1症例で使い切れる単位かどうかが重要で、使い残しが廃棄になる設計では材料費が跳ね上がりやすい。
薬機法と安全運用の確認点
骨補填材は医療機器として承認番号が付与される製品が多く、再使用禁止や滅菌、保管条件や有効期限が定められている。臨床説明では骨が必ず増えるといった断定を避け、治療目的は欠損部の充填と治癒環境の補助であると整理する。運用面では、開封手順と混和手順を標準化し、感染対策の動線を崩さないことが第一である。
【項目別】比較するための軸
この節では、材料の違いを臨床アウトカムと経営指標に接続するための比較軸を提示する。目的は、術者の好みや営業資料の印象ではなく、欠損形態と術式に必要な要件から選定できる状態を作ることである。ここから先は一般的な臨床的考察であり、個別症例の適否は診査所見で変わる。
物性と吸収性は計画の自由度に直結する
一般にHA系は形態保持の方向に寄りやすく、β-TCP系は吸収と置換の方向に寄りやすいと捉えると整理しやすい。炭酸アパタイトは骨の無機成分に近い組成として設計されており、製品としての設計思想を理解して選ぶことが重要である。術式側では、膜の使用有無や一次閉鎖の難易度が、どの系統が扱いやすいかを左右する。
粒径と形状はチェアタイムと再現性を左右する
粒径は欠損の幅と深さに合わせると判断しやすい。歯周ポケット様の狭い形態では小粒が入りやすい一方、押し込み過ぎや散逸の管理が必要となる。ディスクやロッドは形がある分、欠損の壁を作りやすい場面があるが、調整と固定の手順を統一しなければ術者差が出やすい。
1症例材料費は内容量と廃棄率で決まる
定価をgやcc当たりに換算し、症例で実際に使う量と余りやすさを見積もることが第一歩である。0.25gなど小容量はロスが出にくく、症例単価に合わせた提案が作りやすい。2gなど大容量は複数症例で回す設計ができないと、在庫と廃棄の負担が経営を圧迫する。
チェアタイムは填入手順の標準化で短縮し得る
顆粒材は混和から填入、圧接、膜設置までの手順が長くなりやすい。専用注入器などの器具を使う場合は、誰がどの工程を担うかを決め、手技のばらつきを減らすことが重要である。結果として、再治療の説明や追加処置が減る設計になれば、時間当たり売上と患者体験の両面で効く。
技工連携と患者説明のしやすさも比較軸である
再生系処置は補綴計画と切り離せず、仮歯の形態や負荷管理が結果に影響し得る。材料選択を説明する際は、素材名よりも欠損形態に合わせた選択であることを伝える方が同意形成がしやすい。説明書式をテンプレート化すると、カウンセリング時間を抑えつつクレームリスクを下げられる。
【製品別】製品ごとのレビュー
この節では、代表的な骨補填材を製品単位で確認し、自院の術式と経営方針に合うかを見極めるための視点を示す。目的は、強みだけでなく不得意条件と運用負荷を先に理解し、導入後のやり直しコストを減らすことである。記載する適合の話は臨床的考察であり、最終判断は添付文書等と診査所見に基づくべきである。
ボーンタイト顆粒スタンダード は緻密体HA顆粒である
粒径は0.5mmから1.0mmで、1g×6の包装である。定価目安は38,340円で、比較的広い欠損への充填を想定した規格である。形が崩れにくい設計は操作の安定に寄与し得る一方、吸収性を前提にした計画とは相性確認が必要である。
ボーンタイト顆粒ペリオ は小粒径の緻密体HA顆粒である
粒径は0.3mmから0.5mmで、0.5g×6の包装である。定価目安は19,170円で、狭い部位を意識した規格である。小粒は填入しやすい反面、圧接の強さや器具で結果のぶれが出やすく、院内手順の統一が重要である。
ボナーク ディスクタイプ はOCPとコラーゲンを用いた人工骨である
製造販売元は東洋紡で、発売元としてモリタの取り扱いがある。包装はディスク10枚入で、定価目安は20,000円である。形状があるため欠損形態に合わせた調整が必要で、術者の手技差が出やすい。
ボナーク ロッドタイプ はOCPとコラーゲンを用いたロッド形状である
製造販売元は東洋紡で、発売元としてモリタの取り扱いがある。包装はロッド1本入で、定価目安は13,000円である。局所欠損での扱いやすさを狙える一方、固定や形態調整の工程を曖昧にするとチェアタイムが伸びやすい。
サイトランスグラニュール Sサイズ は炭酸アパタイト顆粒である
粒径は0.3mmから0.6mmで、0.25gまたは0.5gの規格がある。定価目安は7,700円または11,200円で、小容量は材料ロスを抑えやすい。歯周系の狭い欠損での適合を狙う場合、填入と膜の管理をセットで考えるとよい。
サイトランスグラニュール Mサイズ は汎用域の炭酸アパタイト顆粒である
粒径は0.6mmから1.0mmで、0.25g、0.5g、2gの規格がある。定価目安は7,700円、11,200円、40,200円で、2gは症例数が見込める医院向けである。保険効率を重視する医院では小容量から始め、在庫回転が見えた段階で拡張するのが安全である。
サイトランスグラニュール Lサイズ は大粒径の炭酸アパタイト顆粒である
粒径は1.0mmから2.0mmで、0.5gまたは2gの規格がある。定価目安は11,200円または40,200円で、スペース保持を意識した選択肢となる。顆粒が大きいほど欠損形態との相性が出やすく、圧接と固定の再現性が鍵となる。
オスフェリオン DENTAL は吸収性β-TCP顆粒である
国産β-TCPを用いた吸収性歯科用骨再建インプラント材として位置づけられているが、2025年10月20日に販売中止の公開情報がある。規格はDN-GS、DN-GM、DN-GLの3種で、各4個入である。既存ユーザーの運用や比較理解には有用であるが、新規導入は供給リスクを織り込む必要がある。
セラソルブ M は多孔性β-TCP顆粒である
高純度β-TCPの人工骨補填材で、150μmから500μm、1000μmから2000μmなどの粒径規格がある。内容量は0.5cc×3本、0.5cc×5本、1cc×5本の表記があり、定価目安は29,800円または59,600円である。自費外科の比率が高い医院ほど規格の使い分けが利益に直結しやすい。
アローボーン-β-デンタル は粒径選択肢のあるβ-TCP顆粒である
成分はβ-TCPで、AG-1は250μmから1000μm、AG-2は1000μmから2000μmである。包装は3箱または5箱セットの表記があり、定価目安は25,000円または38,000円である。まとめ買いの圧力が出やすい分、症例導線と教育を先に作る医院ほど導入が安定する。
導入設計と経営指標での評価
この節では、製品選定をROIにつなげるために必要な運用設計を整理する。目的は、材料費の回収だけでなく、チェアタイムと説明時間、再治療対応のコストまで含めてTCOを見える化することである。導入の成否は材料の優劣よりも、標準手順と在庫回転の設計で決まることが多い。
失敗パターンは在庫ロスと術者差で起こる
まず起こりやすいのは、規格が増え過ぎて期限切れが出る在庫ロスである。次に、同じ欠損でも術者ごとに混和や圧接が違い、結果が読めなくなる術者差である。導入初期は規格を絞り、手順を動画化して共有するだけでも再現性は上がる。
患者説明を定型化すると単価と同意が安定する
骨補填材は患者にとって未知の概念であり、材料名では納得が得にくい。欠損形態と治癒環境の補助という枠組みで説明し、費用は材料費と外科手技の対価を分けて提示すると混乱が減る。説明書式を統一すれば、カウンセリング時間が短くなりスタッフの疲弊も抑えられる。
器具選択はチェアタイムの固定費を下げる
顆粒材の填入は器具で効率が変わり得るため、ボーンタイト専用注入器のような周辺器材も含めて設計する必要がある。器具は消耗や滅菌動線も絡むので、誰が準備しどこまで滅菌するかを決めておくことが重要である。結果として外科枠の所要時間が安定すれば、予約設計の自由度が上がり稼働率に効く。
よくある質問(FAQ)
ここでは、導入前に現場で頻出する疑問を整理し、判断の迷いを減らす。目的は、材料選びの前提となる考え方を共有し、院内の意思決定を速くすることである。個別症例は診査と添付文書の範囲で判断すべきである。
Q HA系とβ-TCP系はどちらが良いのか
A 優劣ではなく設計思想が異なると捉えるべきである。一般にHA系は形態保持の方向に寄りやすく、β-TCP系は吸収性を前提にした計画と相性が出やすい。欠損形態と膜の使用方針、補綴計画の時間軸に合わせて選ぶと整理しやすい。
Q 粒径はどう決めればよいのか
A 欠損の幅と深さに合わせて選ぶのが基本である。狭い形態は小粒が入りやすい一方、圧接や散逸管理で再現性が落ちやすい。まずは汎用域の規格を基準にし、必要が出た段階で小粒や大粒を追加する方が在庫ロスを抑えられる。
Q 1症例の材料費はどう見積もるべきか
A 定価をgやcc当たりに換算し、症例で使う量と廃棄率を含めて見積もるのが現実的である。小容量規格はロスが出にくく、説明と会計設計が作りやすい。大容量規格は症例数が読める医院でなければTCOが悪化しやすい。
Q 滅菌や保管は何に注意すべきか
A 再使用禁止、再滅菌禁止、保管条件、有効期限を製品ごとに確認し、スタッフが迷わない手順書に落とすことが重要である。開封後に残材を戻す運用は原則として適さない。感染対策の動線が崩れると外科全体のリスクが上がるため、準備工程から見直すべきである。
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