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40代~50代の女性歯科衛生士の復職は難しい?復職のしやすさ、復職支援の制度、復職セミナーなどについて解説!

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40代・50代の歯科衛生士は復職が難しい?

「ブランクが長い40代・50代では復職が難しいのでは?」という不安を抱く方は少なくありません。しかし結論から言えば、40代・50代でも歯科衛生士として再び働くことは十分可能です。実際、歯科衛生士は慢性的な人手不足の職種であり、多くの歯科医院がブランクのある人材でも採用したいと考えています。また、国家資格である歯科衛生士免許は一度取得すれば失効することがなく、一生涯有効です。このように求人ニーズが高く資格の制限もないため、年齢が40代・50代でも復職自体が難しいわけではありません。

歯科衛生士は慢性的な人手不足の仕事

歯科衛生士は「売り手市場」と言われるほど求人ニーズが高い職業です。2025年時点の新卒歯科衛生士の求人数倍率は約23.7倍にも達しており、予防歯科の需要拡大などを背景に全国的に歯科衛生士が不足しています。この慢性的な人手不足の状況から、ブランクがある方でも「ぜひ戻ってきてほしい」と歓迎する歯科医院は多いのです。実際、求人サイトでも「ブランクOK」や「ブランク歓迎」と明記された募集が数多く見られます。業界全体で見ても、結婚や出産による一時離職は珍しくないため、ライフイベント後の復職がしやすい土壌があるといえるでしょう。

40代以上の歯科衛生士も多く活躍している

「歯科衛生士=若い人ばかり」のイメージとは異なり、実際には中堅からベテラン世代の歯科衛生士も多数活躍しています。厚生労働省の2022年「賃金構造基本統計調査」によれば、歯科衛生士の平均年齢は正職員で36.5歳、非常勤では43.1歳と報告されており、年々平均年齢は上昇傾向にあります。さらに別の調査では、現役歯科衛生士で最も人数が多い年齢層は40~44歳であり、60歳以上でもなお働いている方が多いことが分かっています。このように歯科衛生士は決して「若手だけ」の職業ではなく、40代・50代でも現場で貴重な戦力として期待されます。むしろ豊富な経験や落ち着いた対人スキルを持つベテラン衛生士は患者からの信頼も得やすく、職場のチームにとっても貴重な存在です。

歯科衛生士が復職前に感じやすい不安とは

とはいえ、長年現場を離れていた方が復職を考える際には、様々な不安や悩みが生じるものです。技術や知識が通用するか、自分の生活と両立できるか、年齢で嫌がられないか──こうした点で悩む復職希望者は多いでしょう。ここでは歯科衛生士が復職前に感じやすい代表的な不安と、その背景について整理します。

ブランクによる技術・知識の遅れが心配

「長いブランクで技術が錆び付いてしまったのでは」「最新の歯科知識についていけないのでは」といった技術面の不安は代表的です。実際、子育て等で10年以上現場を離れていると、「浦島太郎状態」で昔のやり方しか知らないのでは…と心配になるものです。特に新しい器材の操作方法や、予防歯科・インプラント周りの知識の進歩についていけるか悩む声が多く聞かれます。また、離職前に十分な指導を受けられなかった場合、「もともとの基礎も自信がないのに復職して大丈夫か」という不安もあるでしょう。こうした技術・知識面の不安は誰にでもありますが、後述する復職支援セミナーや自主勉強によって解消可能ですので、必要以上に怖がる必要はありません。

家庭との両立や体力面への不安

40代・50代で復職を考える場合、仕事と家庭の両立や自身の体力面も大きな不安材料です。例えば子育て中であれば「フルタイムで働いて家庭と両立できるだろうか」「子どもの急病時に対応できる職場だろうか」と心配になるのは当然です。また年齢的に体力の低下を感じ始め、「立ち仕事についていけるか」「視力や手元の感覚は大丈夫か」といった不安も出てきます。実際、40代以降は若い頃に比べ疲れやすくなる方もいますから、勤務日数や勤務時間の調整は重要なポイントです。一方で現在は週に数日・短時間勤務の求人も増えており、歯科衛生士不足の背景から柔軟な働き方を認める医院も多くあります。家庭や健康と両立できる働き方さえ選べば無理なく復職できるケースがほとんどですので、必要以上に悲観しすぎず計画を立てることが大切です。

年齢や職場になじめるかという不安

「若いスタッフの中に入ってやっていけるだろうか」「年齢で採用を敬遠されないか」といった年齢に関する不安も多く聞かれます。特に離職期間が長いほど、自分だけ年齢が高く職場で浮いてしまわないか心配になるでしょう。また、ブランク期間の長さを採用担当にどう思われるかも気になるところです。さらに、「自分より年下の歯科医師や衛生士から指導を受ける場面で素直に対応できるか」といった人間関係の不安もあります。しかし前述のように歯科衛生士業界では中堅以上の年齢層も珍しくなく、同年代・年上のスタッフがいる職場も多いため過度に臆する必要はありません。むしろ年齢を重ねた衛生士には豊富な経験や包容力が期待される面もあります。給与面についても、経験やスキルに応じて優遇されるケースがあり、「ブランク明け=待遇が下がる」と一概には言えません(実際、40代で復職後に役職に就いた例や、昇給した例も見られます)。このように不安は尽きませんが、年齢をハンデと捉えず強みと考えて行動することが復職成功のポイントになります。

ブランクが長くても歯科衛生士に復職できるのはなぜ?

長期間現場を離れていた方にとって、「○年以上ブランクがあったら復職は無理なのでは?」という疑問は大きなものです。しかし歯科衛生士の場合、ブランクの長さが直接的な障壁になることはほとんどありません。その理由として、資格の性質と業界の受け入れ状況という2点が挙げられます。

歯科衛生士の国家資格に有効期限はない

歯科衛生士は国家資格ですが、その免許には更新や有効期限がありません。一度取得した資格がブランクによって失効したり、「○年働かなかったら免許取り直し」といった決まりはないのです。言い換えれば、歯科衛生士の資格は一生ものであり、何年ブランクがあろうと法的には再就業に何の問題もありません。実際、「ブランク○年で復職不可」といった業界ルールも存在しません。もちろん、長年臨床から離れれば知識・技術面で不安は出ますが、一度身につけた基礎力は消えてなくなるわけではありません。ブランク明けでも業務をこなすうちにすぐ勘を取り戻したというケースも多く、資格さえ持っていれば再スタートラインに立つことは誰にでも可能なのです。

ブランクがあっても受け入れられやすい理由

ブランクが長くても復職できる背景には、業界全体の理解と受け入れ体制もあります。厚生労働省の統計によれば、2018年時点で歯科衛生士名簿登録者数は約28万3千人いる一方、実際に就業中の歯科衛生士は約13万3千人にとどまりました。つまり資格を持ちながら働いていない人が約15万人、全体の半数近くもいる計算です。このように結婚・出産などで一時離職する歯科衛生士が非常に多い実態から、業界としても「歯科衛生士はライフイベントで一度辞めてもまた戻ってくることが普通にある」ことを理解しています。そのため雇用側もブランク人材に対する抵抗感が小さく、むしろ人手不足解消の貴重な戦力として歓迎する傾向にあります。またブランクのある歯科衛生士向けに研修や求人情報提供を行う公式の支援制度も整備されており、復職希望者が戻りやすい環境が年々充実しています(詳細は次章で解説します)。以上の理由から、「ブランクが長い=復職は難しい」という心配は過度な思い込みと言えるでしょう。

歯科衛生士向けの復職支援制度を活用しよう

長いブランクへの不安を和らげ、スムーズに職場復帰するために、各種の復職支援制度を積極的に活用することをおすすめします。歯科衛生士向けには、公的機関や業界団体が中心となってさまざまな復職支援策を提供しています。これらの制度を利用すれば、最新の知識・技術の習得や求人情報の提供といったサポートを受けられるため、自己流で不安を抱え込むより格段に安心です。主な復職支援制度として以下のようなものがあります。

各地の歯科医師会による復職支援事業

全国の多くの都道府県歯科医師会では、ブランクのある歯科衛生士を対象とした「復職支援事業」を実施しています。例えば北海道では「未就業歯科衛生士リカバリー事業」として各地区の歯科医師会が復職支援講習を開催しており、宮城県歯科医師会では復職支援の講習会・実習や離職防止セミナーを開催予定です。こうした事業では無料または低費用で復職希望者向けの講習会(座学)や実技研修、さらに就職相談会などが行われます。内容は地域によって様々ですが、「スケーリングやPMTCの実習」「新しい機器の操作体験」「ブランクを埋める基礎研修」「求人情報の提供」など、復職に役立つプログラムが用意されています。まずはお住まいの都道府県歯科医師会に問い合わせて、開催予定の支援事業について情報収集してみましょう。地域によって名称は異なりますが、全国的に同様の取り組みが行われています。

歯科衛生士会の研修センターでスキルアップ

歯科衛生士の業界団体である日本歯科衛生士会(JDHA)も、復職支援と離職防止を目的とした研修制度を展開しています。JDHAは全国5つの大学(東京医科歯科大学など)と連携して「歯科衛生士の復職支援・離職防止 技術修練研修センター」を運営しており、復職希望者が最新の技術を学び直す場を提供しています。例えば東京医科歯科大学や大阪歯科大学の研修センターでは、長らく臨床から離れた衛生士向けに実習を交えたリカレント研修を開催しています。また、日本歯科衛生士会や各都府県の歯科衛生士会でも独自に復職支援セミナーや研修会を実施しており(例:東京・愛知・大阪・兵庫・広島・福岡の各歯科衛生士会)、地域の衛生士会を通じて復職希望者へのフォローアップを行っています。これらの研修やセミナーは低コストで参加しやすく設定されており、技術面に不安のある方でも安心してスキルアップできます。公式サイト等で日程や内容が公開されていますので、ぜひチェックしてみてください。さらに各種学会や歯科関連企業・団体も一般の歯科衛生士向けセミナーや勉強会を開催しており、分野ごとの最新情報を学ぶ機会として活用できます。

復職セミナーでは何が学べる?

ブランクが不安な歯科衛生士にとって、復職支援セミナーや研修会に参加することは心強い一歩です。それでは具体的に、これらセミナーではどのようなことを学べるのでしょうか。内容は主催団体によって様々ですが、共通して得られるメリットをいくつかご紹介します。

最新の知識・技術を学び直せる

復職セミナーの大きな目的の一つが、歯科医療の最新知識や技術のアップデートです。歯科医療は日進月歩で進化しており、材料や機器、予防・治療の概念も数年単位でアップデートされています。セミナーでは現役で活躍する講師から、新しい予防歯科の考え方やデジタル機器の使い方、インプラント周りの知見など、ブランク期間中に変化・進歩したポイントを効率よく学び直すことができます。独学で最新情報を追うのは大変ですが、セミナーなら短時間で要点を教えてもらえるため、知識面の不安を解消する近道となるでしょう。

実習で勘を取り戻し自信につながる

座学だけでなく、実技実習を通じて勘を取り戻せるのも復職セミナーの魅力です。例えばスケーリングやルートプレーニングの実習、PMTCの手技練習、模型を使った歯周ポケット測定やTBI指導のロールプレイなど、ブランクで鈍った手技を思い出すカリキュラムが用意されています。実際に手を動かすことで「昔できていたことを思い出せた」「意外と身体が覚えていた」と実感でき、自信回復につながったという参加者も多いです。また、新しい器具・材料の取り扱いも実習で体験できるため、「現場に戻っても戸惑わず使えそう」と安心感を得られます。セミナーでの実習経験は、そのまま復職後の即戦力につながる貴重な機会と言えるでしょう。

同じ境遇の仲間との出会いも励みになる

復職セミナーに参加するもう一つのメリットは、同じブランクを抱えた仲間と出会えることです。一人で勉強していると不安ばかりが募りがちですが、セミナー会場では似た境遇・目標を持つ歯科衛生士同士で情報交換や悩み相談ができます。「自分だけじゃない」と感じられることで精神的な支えとなり、復職へのモチベーションアップにもつながります。また、セミナーによってはグループワークやディスカッションの時間が設けられており、参加者同士で復職後の働き方を語り合う場面もあります。横のつながりができることで就職情報を共有したり、一緒に勉強を続けたりといったネットワークが築けるのも見逃せない利点です。こうした人脈は復職後も心強い味方になるでしょう。

復職前に準備しておくべきことは?

復職支援制度やセミナーを活用することに加えて、自分自身でできる準備もしっかり進めておくことが大切です。ブランク明けでスムーズに現場に馴染むためには、事前に基礎知識の復習や現場感覚を取り戻す工夫、そして生活環境の整備が欠かせません。以下に、復職前にぜひ取り組んでおきたい準備事項を挙げます。

忘れかけた基礎知識を復習する

まずは歯科衛生士としての基礎知識・基本技術を思い出しておくことが重要です。ブランク期間が長いと、解剖学や衛生管理、治療手順など学生時代・新人時代に覚えた知識も記憶が薄れているかもしれません。復職後に「基本用語さえ出てこない…」という事態を防ぐため、手元にある教科書や参考書を開き、もう一度基礎からおさらいしておきましょう。特に歯周病や予防処置の理論、器具の名称・使い方、薬剤や材料の種類などは再確認がおすすめです。ブランク明けでいきなり現場に出ると、自分の知識が追いつかず「何もできない…」と落ち込んでしまう恐れもあります。そうなる前に一通り基礎を復習して記憶を呼び覚ましておくことで、復職後の心の余裕がまったく違ってきます。

歯科医院を見学して現場の変化を知る

可能であれば、復職前に実際の歯科医院を見学しておくと良いでしょう。多くの歯科医院では就職希望者向けに見学を受け入れており、ブランクのある方が職場の雰囲気を知る機会にもなっています。見学を通じて「自分が働いていた当時との違い」を肌で感じることができるでしょう。例えば院内のスタッフの動き方、使用している器材や材料、患者さんとのコミュニケーション方法など、ブランク前とのギャップに気付けるはずです。複数の医院を見学すれば現場の共通点・相違点も分かり、復職後のミスマッチを減らすのに役立ちます。特にここ5~10年で歯科の材料や機器はかなり変化していますから、事前に見ておくだけでも心理的な備えになります。また見学時に質問できる雰囲気であれば、「○○は最近どう変わりましたか?」といった疑問を聞いてみるのも良いでしょう。現場を知っておくことで、復職初日の緊張や不安も大きく和らぐはずです。

実践に備えて必要なスキルを勉強する

復職後はブランクの有無にかかわらずすぐ臨床の実践が始まります。そのときに慌てず動けるよう、必要なスキルについても事前に勉強しておきましょう。例えば、器具の扱いに不安があれば基本的な使い方を再確認したり、歯周ポケットの測定や記録の練習をしておくと良いです。最新の歯周病管理の知識(水平的吸収と垂直的吸収の違いなど)も理解しておけば患者説明に役立ちます。他にも、う蝕や歯周病のリスク評価、新しい滅菌消毒の手順、接遇マナーなど、現場で即必要となる知識・技術を重点的にインプットしておくと安心です。独学が難しい場合は先述の復職セミナーで実習するのも手ですし、市販のテキストや動画教材を活用する方法もあります。要は「いきなり本番」で困らないよう、実践を意識してスキル準備をしておくことがポイントです。準備万端で復職に臨めば、自信を持って患者さんに向き合えるでしょう。

なお、復職準備として自身の働き方の条件整理も重要です。たとえば「週何日・何時まで働けるか」「子どもの預け先は確保できているか」「急な休みにどう対応するか」などをあらかじめ考え、家族とも共有しておきましょう。働く上での環境を整えておくことで、職場探しもスムーズになります。

ブランク明けに働きやすい職場はどう選ぶ?

復職先を探す際には、自分にとって働きやすい職場かどうかを見極めることが大切です。ブランク明けの不安を軽減し長く勤めるためには、職場の勤務条件や教育体制、人間関係などに注目して選ぶ必要があります。ここでは、ブランクがある歯科衛生士にとって特にチェックしたい職場選びのポイントを解説します。

ワークライフバランスの取りやすい職場を探す

まず重視したいのが、自分の希望する働き方ができる職場かという点です。特に子育てや介護と両立しながら復職する場合、勤務時間帯や休日の融通が利きやすい職場だと安心です。求人情報では「時短勤務可」「残業少なめ」「週○日からOK」などの記載を確認し、無理なく働けそうか判断しましょう。また終業時間が早め(夕方まで)のクリニックであれば、家庭と両立しやすい傾向です。さらに、有給の取りやすさや育児中スタッフへの配慮があるかも重要なポイントです。面接や見学の際にスタッフの勤務形態や休暇状況をそれとなく尋ね、「子育てしながら働いている方はいますか?」など聞いてみると良いでしょう。自分と同じような境遇のスタッフがいる職場は理解も得やすく、ブランク明けでも働きやすい環境と言えます。

研修制度が整った職場を選ぶ

ブランクにより技術に不安がある場合は、職場の研修・教育体制にも注目しましょう。院内勉強会の開催やマニュアル整備、新人・既卒者研修などの制度が充実している歯科医院は、復職者にとって心強い環境です。求人票に研修制度について詳しく書かれていないことも多いですが、見学時や面接時に「ブランクがある場合のサポート体制」について質問してみると良いでしょう。教育に熱心な院長がいる職場では、先輩スタッフが後輩を丁寧にフォローする文化が根付いていることが期待できます。逆に忙しすぎて新人放置のような医院だと復職者には厳しいので、その見極めが必要です。わからないことを尋ねやすい雰囲気かどうか、スタッフ同士の会話や院長先生の様子から感じ取ってみましょう。研修制度が整った職場であれば、ブランク明けでも安心してスキルを磨き直しながら働くことができます。

幅広い年齢層のスタッフがいる職場だと安心

人間関係の不安を和らげるには、スタッフの年齢層や経験年数のバランスもチェックしたいポイントです。20代ばかりの職場だと「自分だけ年上で浮かないか…」と不安になりますが、30代・40代以上のスタッフも在籍している医院ならば安心感が違います。実際、「育児中の衛生士さんがいる」「同世代の復職経験者がいる」などの職場は、ブランクに対する理解も深く心強いでしょう。見学時にスタッフ紹介や勤務年数をさりげなく確認し、様々な年代・キャリアの人が活躍している職場かどうか見てみましょう。仮に若いスタッフが多い職場でも、丁寧に教えてくれる雰囲気なら問題ありません。重要なのは年齢そのものよりも、年齢に関係なく尊重し合える人間関係があるかです。年下の上司や同僚に対してもお互い気持ちよく働ける環境であれば、ブランク明けでもすぐになじむことができるでしょう。

面接でブランクはどう説明すればいい?

復職にあたり避けて通れないのが、就職活動での面接や書類でブランク期間をどう伝えるかです。長いブランクがあると伝えづらいと感じるかもしれませんが、正直かつ前向きに説明すればマイナスにはなりません。ここでは、面接時に好印象を与えるブランクの伝え方とアピールポイントについて解説します。

ブランクの理由は正直に、復職できる環境を伝える

まず大前提として、ブランクが生じた理由は偽らず正直に伝えましょう。ブランクの理由を誤魔化すと後で不信感を招く恐れがありますし、育児や介護など正当な理由であれば隠す必要はありません。「結婚を機に退職し家庭に専念していた」「子育てが一段落ついたので復職したい」など、素直に話して問題ありません。その際、現在は復職できる環境が整ったことも併せて伝えることが大切です。例えば「子どもが保育園に入れたので働ける状況になりました」「介護していた親が施設入所し時間に余裕ができました」など、今は仕事に復帰できる状態であると明確に伝えましょう。こうすることで面接官にも安心感を与え、「またすぐ辞めるのでは」といった懸念を払拭できます。また志望動機を述べる際は、単に「もう一度働きたい」だけでなく「なぜその医院で働きたいか」「なぜ今復職しようと思ったのか」もしっかり説明すると好印象です。

学ぶ意欲やブランク中の取り組みをアピール

次に、ブランク期間中の学びや復職への意欲を積極的にアピールしましょう。たとえ現在スキルに自信がなくても、「これから学ぶ意欲がある人」は歯科医院に歓迎されます。具体的には「復職前に○○セミナーに参加して勉強しました」「関連の専門書で最新知識を学び直しています」といったエピソードを盛り込むと良いでしょう。実際に復職支援セミナーに参加した場合は、その経験を伝えることで「ブランク克服の努力をしている人」として前向きな印象を与えられます。また、ブランク中に他の仕事や育児・介護で培ったスキルがあれば、それを歯科衛生士業務にどう活かせるか述べるのも有効です(例:「接客業で培ったコミュニケーション力を患者対応に役立てたい」等)。要は、ブランク期間を単なる空白ではなく成長の時間と捉え、今後に活かす姿勢を示すことが大切です。

復帰後の働き方や意気込みを具体的に伝える

さらに、復職後はどのように働くつもりかを具体的に伝えることで、採用側の不安を取り除くことができます。ブランクがある応募者に対して、面接官は「復職しても家庭の事情で休みが多いのではないか」「またすぐ退職してしまうのではないか」などを心配する場合があります。そこで、「家族とも相談し、週3日程度の勤務であれば長く続けられる見込みです」「子どものお迎えがあるので17時までのシフトを希望しますが、その範囲で貢献したいです」など、希望する勤務日数・時間や柔軟に対応できる範囲を伝えておくと良いでしょう。また「家庭のサポート体制が整っているので急な呼び出しにも対応できます」など、協力者の存在を伝えておくと安心材料になります。最後に、「ブランクはありますが御院で成長しながら長く働きたいと考えています」など意気込みや熱意をしっかり言葉にすることも忘れずに。面接官に「この人は本気で復職したいんだ」と伝われば、ブランクのハンデを十分カバーできるでしょう。

育休から復帰する際に気をつけることは?

40~50代の歯科衛生士の中には、現在勤務中の職場で育児休業(産休・育休)取得後に復帰するケースもあるでしょう。育休明けの復職は基本的に同じ職場に戻る形ですが、それでも久々の仕事復帰には不安が伴います。ここでは、育休から職場に復帰する際に押さえておきたいポイントを解説します。

職場と事前に復帰後の働き方を相談する

育休復帰を円滑にするためには、職場とのコミュニケーションを早めに図ることが大切です。復帰予定日の数ヶ月前には上司や人事担当に連絡を取り、復帰の意思と希望する働き方を伝えましょう。法律上、育休取得者は原則として休業前と同じ職務・地位に復帰させるよう配慮する決まりになっており、基本的には元のポジションで働けるはずです。しかし休業中に職場の体制が変わっている可能性もあるため、「復帰後は以前と同じ診療ユニット担当になりますか?」など確認しておくと安心です。また育休後は時短勤務制度の利用が可能(子どもが3歳になるまでは1日6時間程度の短時間勤務を申請できます)なので、自分がどのくらいの時間働けるか希望を伝えておきます。例えば「しばらくは16時までの時短勤務を希望します」など具体的な希望を事前にすり合わせておくことで、復帰後のミスマッチを防げます。職場によっては育休復帰者向けの面談を実施しているところもあるので、遠慮せず相談してみましょう。

両立のため制度や周囲の支援を活用する

育休明けは育児と仕事の両立が本格的に始まる時期です。職場や公的なサポート制度、周囲の協力を最大限活用して無理なく復帰しましょう。具体的には、育児短時間勤務制度の活用のほか、子どもの看護休暇(子どもが病気の際に取得できる有給休暇)など会社の制度があれば確認しておきます。急な発熱などで休む可能性についても、あらかじめ職場に共有し「万一の際は在宅勤務や他スタッフでカバーいただきたい」旨を相談しておくと良いでしょう。また家庭内では配偶者や親族と役割分担を話し合い、保育園のお迎え代行や子どもの病児対応など協力体制を整えておくことが重要です。職場復帰後しばらくは仕事勘を取り戻すのに精一杯になるかもしれませんので、周囲の手助けを得ることに遠慮はいりません。さらに、育休中に職場の変化があった場合に備えて復帰前に職場に顔を出し、新しいスタッフや変更点について教えてもらうのも有効です。育児と仕事の両立は大変ですが、職場の理解と制度の力を借りれば乗り越えられます。焦らず慣らしながら、自分のペースで徐々に仕事の感覚を取り戻していきましょう。

以上のように、40代~50代の歯科衛生士であっても適切な準備とサポートを得ることで復職は十分に可能です。ブランクに臆することなく、培った経験と意欲を武器に新たな一歩を踏み出してください。周囲には同じように復帰を果たした仲間や、あなたを必要としている患者さん・職場が必ず待っています。

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